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#R72

呪いの仮面は冷たく笑う(デジタルリマスター)

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小五郎は来週開催されるチャリティーショーへの出演を依頼され、コナン、蘭を車に乗せて主催者の大物歌手、蘇芳紅子の屋敷へ向かう。途中、倒木で道が塞がれていて、その倒木には「蘇芳紅子のチャリティーに参加するな、後悔するぞ。呪いの仮面の使者」と書かれた紙が貼られていた。小五郎たちが屋敷に着くと、同じチャリティーショーに出演する写真家の片桐正紀、プロ野球選手の松平守、タロット占い師の長良ハルカがやってくる。

 屋敷には入口が2つあり、双子のハウスキーパー、下笠美奈穂と妹の穂奈美は、小五郎たちは東側、片桐、松平、ハルカは西側から入るように伝える。この屋敷では宿泊する側から入るのがしきたりらしく、美奈穂はしきたりを守らないと災いを招くと忠告する。蘇芳は仮面を集めるのが好きで、室内にはたくさんの仮面が飾られていた。東と西が繋がる仮面の間に皆が集まると、蘇芳と秘書の稲葉和代が現れる。この部屋の壁には所有者に呪いがかかると言われるショブルーの仮面200枚が飾られていた。この仮面の所有者は不幸な最期を遂げる事が多かったが、霊媒師に呪いを封印してもらったという。

 小五郎は屋敷に来る途中の道でチャリティーショーに参加するなと警告された事を蘇芳に伝え、片桐、松平、ハルカも同じ内容の手紙が届いた事を明かす。そこに蘇芳が社長を務める芸能事務所に所属する人気ボーカリストの藍川冬矢がやってくる。冬矢は事務所にも手紙が届いた事を報告。手紙を開けると、そこには「今宵 呪いの仮面は生き血を啜る 呪いの仮面の使者」と書かれていた。

 この後、皆は食堂に集まって食事をする。15年前に交通事故遺児救済チャリティーを始めた蘇芳。片桐がきっかけを訊ねると、蘇芳は20年前に付き人の女性がひき逃げ事故を起こした事を告白する。それ以来、交通事故に無関心ではいられなくなったという。その付き人は自殺したらしく、冬矢はそれが自分の母親だった事を打ち明ける。蘇芳は父親も早くに亡くした冬矢を援助。冬矢は今の自分があるのは全て蘇芳のおかげだと感謝する。すると、片桐は20年前に妻を交通事故で失った事を告白。蘇芳は片桐の妻が亡くなった交通事故を詳しく調べてほしいと小五郎に調査を依頼する。

 夜11時半、美奈穂と穂奈美は12時に仮面の間に鍵をかけるのがこの家のしきたりだと皆に伝える。鍵をかけると東側と西側の行き来ができなくなるという。コナンが理由を訊くと、穂奈美たちはショブルーの仮面が深夜になると勝手に遊び歩くために閉じ込める必要があると説明する。そして12時、美奈穂と穂奈美は仮面の間の東と西の扉に鍵をかける。深夜、コナンたちの寝室にある電話が鳴る。変声器を使って喋る電話の相手は呪いの仮面の使者と名乗り、「呪いの仮面は血に飢えている。生け贄はだーれだ?」と言って一方的に切る。コナンは電話の内線ランプが点灯していた事に注目する。

 コナンと蘭は小五郎に指示され、穂奈美を起こして仮面の前の鍵を開けてもらう事に。この時、コナンは蘭と離れて玄関の扉を調べ、鍵がかかっている事を確認する。呪いの仮面の使者はこの屋敷の中にいるのだ。この後、コナンたちが仮面の間の鍵を開けると、壁を埋め尽くしたショブルーの仮面が1枚残らず消えていた。その時、上にある蘇芳の寝室から悲鳴とガシャーンという物音が聞こえてくる。蘇芳の寝室には西側の階段からしか行けないため、穂奈美は美奈穂に連絡して鍵を開けてもらう事に。そこに騒ぎで目を覚ました冬矢がやってくる。冬矢は仮面が消えた部屋を見てギョッとなる。

 コナンたちが3階に行くと、蘇芳の寝室には鍵がかかっていた。小五郎はドアの上にあるはめ込んだ擦りガラスを叩き割って部屋を覗き込む。部屋にはショブルーの仮面が散乱し、ベッドには血まみれの蘇芳が横たわっていた。コナンは割ったガラスの所から部屋に入って蘇芳の様子を確認。蘇芳は首をナイフで一突きにされて絶命していた。コナンは鍵を開け、小五郎も遺体を確認する。小五郎は遺体の状況から自殺とは考えられないと判断する。コナンは仮面の下で「我が呪い ここに成就なり」と書かれた紙片を発見。部屋は完全な密室という状況で、美奈穂と穂奈美は呪いだと騒ぐ。

 この後、駆け付けた目暮警部たちが捜査を開始する。小五郎は悲鳴の後、聞こえてきた物音は犯人が仮面をばら撒いた音だと思うと証言。蘇芳の寝室は扉にドアロックと南京錠という2つの鍵がかけられた密室。稲葉によれば、霊媒師には寝室に2つの鍵を付けるように指示されていたという。蘇芳は最近不眠症で睡眠薬を使用していた事も明らかに。隣りにも寝室があるが、そこに繋がるドアは何年も前に封印。ドアの上には欄間の格子があるが、すき間は5、6センチしかなく、腕を通す事もできなかった。

 コナンは犯人が密室を作ったのに自殺に見せかける偽装工作をしなかった事が引っかかる。凶器はベッドのヘッドボードに刺さったナイフで、柄まで血まみれだった。目暮は握っていれば柄には血が付着しないはずと不思議がる。仮面はたくさんの返り血を浴びたものが1枚。他にも口の周囲にのみ血が付着したものが何枚もあった。西側の階段を使わないと行く事ができない蘇芳の寝室。仮面の間には鍵がかかっていたため、容疑者は西側にいた片桐、松平、ハルカ、稲葉、美奈穂の5人に絞られる。

 目暮は犯行時刻の午前2時半のアリバイを皆に確認する。穂奈美は蘭が呼びに来るまで1階の部屋で寝ていたと証言。冬矢は1階の部屋で寝ていたが、蘭たちが穂奈美を起こしに来る時に気付いたと証言。その後、騒がしくなったので仮面の間に行ったという。美奈穂は穂奈美に内線で起こされ、鍵を持って仮面の間に行ったと証言。片桐、松平、ハルカは部屋で寝ていたが、ドアを叩く音で起きたという。遺体発見時に唯一姿を見せなかった稲葉は飲み過ぎて騒ぎに気付かずに部屋で寝ていたと証言する。

 この後、蘇芳が片桐の妻が亡くなった20年前の交通事故の調査を小五郎に依頼した話になる。冬矢の母親が交通事故を起こしたのも20年前。コナンがその事を指摘すると、片桐は冬矢の母親が起こした事故の被害者が妻だと打ち明ける。だが、この事実が今回の事件と何か関係があるかは不明だった。コナンはこの中の1人がアリバイ証言の時に話していた事が気になっていた。ハルカと松平は返り血を拭う時間があった人物が怪しいと1人だけ現場に現れなかった稲葉を疑う。稲葉はインチキ占い師と言ってハルカに掴みかかり、ネックレスが千切れて水晶球がバッと散らばる。コナンはその様子を見て閃き、密室トリックの謎、誰が犯人かを見破って…。

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