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#288

工藤新一NYの事件(解決編)

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高熱で倒れた蘭は、朦朧とする意識の中で新一と二人でアメリカに住む新一の両親に会いに行ったときのことを思い出していた。新一の母・有希子に連れられ、ニューヨークに来た15歳の蘭と新一は、ブロードウェイで評判のミュージカル「ゴールデンアップル」の楽屋を訪れた。

が、その直後、ミュージカルの上演中に主演男優・ヒースが何者かに射殺される。犯人は舞台上にいた4人の女優の中にいると考えた新一は、舞台を点検し、ヒースの衣装についていた羽根が舞台装置に挟まっているのを見つける。舞台中央に設置されていた大鏡に傷がついていること、しかも、殺される直前まで長身のヒースが身を隠していたにしては大鏡が小さ過ぎることに気づく(前回まで)。 新一は舞台のスタッフに舞台装置について問いただす。だが、見知らぬ日本人の少年に秘密を打ち明けるはずがない。

スタッフの口を開かせたのは、"ナイトバロニス(闇の男爵夫人)"としてアメリカの人気者になっていた有希子だった。ニューヨーク市警の現場検証が続く中、ラディッシュ警部は事件は外部犯の仕業と考え、容疑者の女優たちを解放しようとしていた。

突然、舞台が暗転し、スポットライトに照らされて有希子が登場する。ナイトバロニス・有希子はラディッシュ警部に向かい、「舞台と事件を覆い隠していた謎めいた霧は晴れたわよ」と宣言し、新一の推理を披露していく。蘭は有希子の謎解きショーを見ながら、新一に事件の謎を一つ一つ説明してもらう。関係者が舞台の守り神と信じていた大鏡に傷がつき、スタッフはみんなに動揺を与えないように鏡の割れた部分を切り取って修復した。だが、鏡が小さくなって、裏に身を隠す事になっているヒースの体がはみ出してしまうことがわかる。スタッフは出演者にも内緒にして上演中に奈落のふたを開け、ヒースの身を隠すことにする。ヒースは奈落の中で身を潜めて出番を待っていた。犯人は立てた鏡の下の隙間と奈落の鉄格子の蓋の間に拳銃を握った右手を入れ、ヒースを射殺した。有希子は奈落にヒースが隠れることを知っていて、大鏡の隙間に手を入れることができるのは一人しかいないと指摘する。

事件が解決し、蘭と新一は二人でホテルに戻る途中、廃ビルの中で銀髪の通り魔と遭遇する。そこで新一が通り魔に言った言葉が蘭の心にしみる。蘭の心の中で封印されていたニューヨークの嫌な思い出も大切な思い出も、全てが甦ってくる。

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