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#274

幽霊屋敷の真実 (前編)

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珍しく風邪で寝込んだ蘭は、見舞いに来た園子に「誰かに覗かれているようで、一人でいるのが怖い」と訴える。「あれはきっと、座敷童子よ」と言い張る蘭はひどくおびえていて、 診察を受けに行った新出医院でも、蘭は広い家に一人暮らしで怖くないのかと新出医師に聞く始末。「今時、お化けなんて…」と笑い飛ばす小五郎に背後から老人が声をかけた。 「おるんじゃよ。ワシのアパートにも化けて出て、悪さをしとる」と言い出す。 新出の患者で音無芳一というその老人は、コナンに「若い女子の亡霊を見に来るか?」と誘う。幽霊話に興味を持ったコナンと小五郎は、嫌がる蘭を連れて老人のアパートについていく。

そこはモルタル 2階建てのボロアパートで、隣に工事が中断したままのビル建設現場、路地を挟んだ反対側に公園がある。ごく普通の光景に落胆する小五郎たちに、 老人はこの公園で 4年前に若い女性の黒こげの焼死体が発見され、 隣の工事現場は施工主がここで首吊り自殺をして工事が中断しているが、元々墓地があった場所だと告げる。 老人に案内されてアパート内に入ったコナンたちは、風変わりな住人たちに出会う。 模型店勤務で不気味なフィギュアを造っているという番長菊次、特撮マニアの大学生・四谷岩尚、大学院生の牡丹露彦だ。8人いた住人の半分が幽霊騒動でアパートを出て行き、残ったのが老人を含めて 4人だけ。 老人によると、牡丹以外は幽霊を見ているのだという。

最初に老人が隣のビルに人魂のようなものが映るのを見た。始めは誰も信じようとしなかったが、トイレの水が突然赤く染まったり、 窓から不気味な人影が覗いていたり、急に気が遠くなって恐ろしい幻を見たりと、 立て続けに奇妙な事件が起こるようになって、テレビや雑誌の取材が来た事もあったという。音無の部屋で、いつの間にか寝込んでしまったコナンたちだったが、目を覚ました蘭はテレビに亡霊が映り、 「出て行けぇ~」という声がするのに気づく。 蘭の悲鳴で目を覚ました小五郎は、トイレで真っ赤な水が出てくるのを見た。そして、コナンたちと住人たちは全員で窓に映った不気味な人影を見る。

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