事件ファイル

事件ファイル
2003年2月3日(月)放送

第308話 「残された声なき証言(後編)」

毛利探偵事務所に3人の依頼人が訪れた。3人とも1週間前から行方がわからない有名なシステムエンジニア・板倉を捜してほしいという。3人は別々のゲーム会社の社員で、板倉にそれぞれ違ったゲームソフトの開発を同時に依頼していた。須貝は囲碁、内藤はチェス、相馬は将棋のソフトだ。板倉の掛け持ちに気づいた3人は、板倉を見つけて文句を言いたいというのだ。

コナンが手がかりを追い続けている黒の組織のメンバー・テキーラとそっくりの風貌の男を見かけたという話が出て、コナンはこの事件に黒の組織が関係しているのではないかと考える。小五郎がホテルニュー米花の2004号室を突き止め、3人の依頼人と小五郎、コナン、蘭は板倉が潜伏していた部屋を訪れる。

が、板倉は部屋の奥の机に突っ伏して死亡していた。持病の心臓発作を起こし、薬を飲むまえに息絶えたと思われた。コナンは板倉の死は自然死を装ったもので、3人の依頼人の内の誰かが犯人の可能性が高いと直感する(前回まで)。

コナンの指摘で板倉が何者かに縛られて放置され、心臓の薬を飲むことができなくて死亡したことが分かり、目暮警部は事件を心臓発作に見せかけた殺人事件と断定する。容疑者は小五郎に調査を依頼した3人のゲーム会社の社員と考えるが、証拠はなかった。

コナンは板倉の持ち物の中に日記とタイトルがついたMOディスクがあることを警部に教える。MOの中身はやはり、板倉が5年前から毎日つけていた日記だった。最後の記録は3日前で、事件に直接関係のありそうな書き込みはなかった。

だがコナンには、黒の組織の手がかりがつかめるかもしれない貴重な資料だ。警察の証拠品として押収されてしまっては、2度と見るチャンスはめぐってこない。早く3人の容疑者の中から犯人を見つけ、日記が事件と関係のないことを証明しなくてはならない。あせるコナン。検視官が遺体の右足に靴下の跡がないことを発見し、縛られていた板倉が自分で右足の靴下を脱いだことがわかる。コナンは板倉が右足でダイイングメッセージを残すために靴下を脱いだと気づく。小五郎に麻酔銃を撃ち込み、眠りの小五郎の推理ショーを始めたコナンは、碁盤に板倉が書き記したダイイングメッセージの説明に取りかかる。

パソコンの操作には、囲碁などと同じく特別の用語があり、普通の動作であっても作業中にしてはならない"禁じ手"があることを理解させようとする。その間にコナンは目暮警部にパソコンの操作を説明するふりをしてMOのコピーを作成する。禁じ手で碁石が配置されている碁盤には意味があったのだ。視力が低下していた板倉は、最近、点字を覚えだしたという。碁盤に並んだ白黒の碁石は、点字のメッセージが託されていた。「犯人は…。証拠は…」。犯人が戻ってきた時に、気づいて消してしまわぬよう、犯人には理解できない点字と囲碁の禁じ手を使ったのだ。