事件ファイル

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2018年7月21日(土)放送

第908話 「川床に流れた友情」

 小五郎、コナン、蘭は川を渡るように座敷が設けられた都内の川床料理店にやってくる。コナンは川上にある水車小屋に目を留める。小屋は店で出す天然氷を貯蔵する氷室として使っているという。この後、客として来店した帝都大学の松居樹璃、鈴本麻里亜、秋葉夕子は小五郎に気付いて記念撮影を頼む。撮影後、麻里亜と夕子は言い争いになり、樹璃は仲直りに来たんだからと言って2人をなだめる。

 樹璃たちは出てきた料理の写真をそれぞれ撮影し、誰の写真が良いか審査してほしいと小五郎にお願いする。3人は出版社主催のフォトコンテストに参加しようと考えていた。この時、夕子のスマホにメールが届き、夕子は川床を出て行く。麻里亜はスマホの充電が切れ、樹璃はスマホのメモリがない事を思い出す。樹璃と麻里亜は今の内に外の写真を撮りに行くと言って小五郎の審査は取り止めになる。

 しばらく経ってから樹璃、麻里亜は川床に戻ってくるが、夕子はまだ写真を撮っているのか姿を見せない。コナンは戻ってきた2人の手を見て違和感を抱く。この後、樹璃は赤く染まった川の中の人影に気付いて悲鳴を上げる。小五郎は川に飛び込み、川の中に沈んだ夕子を助けようとするが、夕子はすでに絶命していた。夕子の服の縫い目には赤く小さい植物が付着。コナンは遺体のふくらはぎにあるひっかき傷に注目する。

 この後、目暮警部たちが捜査を始め、夕子の死因は後頭部を強打した事による脳挫傷と判明する。水が赤く見えたのはアイオオアカウキクサというシダ植物が原因だった。大量発生すると血だまりのように見える事があるという。水車小屋の近くでは夕子のスマホがセットされた自撮り棒が見つかる。スマホには水車小屋をバックに自撮りする夕子の写真が残っていて、目暮は撮影の時に誤って転落した事故死と推理する。だが、コナンはこの写真を見て違和感を覚える。用水路の水門が上がっていたのだ。

 高木刑事は樹璃に事情聴取する。樹璃は事件当時、コンビニにスマホのメモリを買いに行ったと証言。3人は写真部の仲間だが、突然、写真部を解散しようという話になり、夕子と揉めて、今日は仲直りのためにこの店に来たという。コナンが水車小屋を調べに行くと、使われていないはずの水車は動いていた。

 小屋の天然氷には溶けないようにおが屑がかけられ、床にはおが屑をほうきで掃いた跡が残っていた。隅には台車があり、手前の木桶にはレンガ大の天然氷。コナンはこの氷を見て、夕子は事故ではなく、殺害されたと確信する。続いて、高木は麻里亜から話を聞く。麻里亜は忘れた充電器を取りに行き、途中でこの店の板前と会ったと証言する。その頃、コナンは用水路も調べ、赤い川のトリックを見破る。コナンは皆が店に集っている時に小五郎に向けて麻酔銃を発射。眠りの小五郎の推理ショーが始まる…。