◆ことばの話1225「クワドルプル・ダブル」

「あさリラ」の生放送が終わってアナウンス部のソファーでスポーツ紙を読んでいた大田アナウンサーが、私に声をかけてきました。
「道浦さん、トリプルは3つですが、4つになるとなんて言うか、知ってます?」
知らん。でも、2人は「デュオ」、3人は「トリオ」から考えると、4人は「クワルテット」だし、スペイン語で「4つの」は「クワトロ」なので、そこから連想して、
「クワトロなんとかって言うんじゃない?」
と答えると、少し意表を突かれたような大田アナ、
「ホォ・・。近いです。」
「答えは?」
「クワドルプルです。」
「ふーん。クワドルプルか。聞いたことないな。でも近いね。なんでまた、そんなことを 聞いてきたん?」
「実はこの新聞に載ってるんですけど、バスケットボールで、得点・アシスト・リバウンドが2ケタだと『トリプル・ダブル』。それに加え、ブロックも2ケタだと『クワドルプル・ダブル』って言うんです。それで聞いてみたんです。」

バスケットボール用語か。いろいろ勉強になりますね。でも大田アナ、高校一年までサッカーをやっていたというのは聞いたことがあったけど、なんでバスケットボールのそんな用語まで知ってるの?と聞くと、
「ボク、NBAが好きなので、よく見てるんですよ。」
とのことでした。何事も興味を持って見ることや、良し!四重丸、あげましょう。

2003/6/17



◆ことばの話1224「くわ・クワ・鍬」

6月4日兵庫県加古川市で47歳の男が、近所の畑で働いていた男女など4人に「鍬(くわ)」で襲いかかり重傷を負わせるという事件が起こりました。
この事件を報じた大阪版の各紙の見出しの表記がバラバラでした。

読売=クワで4人襲われる
産経=クワで4人殴る
朝日=くわで4人重軽傷
毎日=くわで襲われ4人重軽傷
日経=農作業の4人、鍬で殴られけが


ということで見ておわかりのように、読売・産経がカタカナで「クワ」、朝日、毎日は平仮名で「くわ」、そして日経は漢字で「鍬」でした。3通り。
普通、新聞や放送では、動植物の名前はカタカナで書きます。もちろん、犬とか馬とか、漢字が定着しているものに関しては漢字で書くことが多いですが、それでもイヌ、ウマという表記も結構ありますし、植物では、バラ、キク、ヒマワリ、イチョウなど、植物はカタカナ表記多いですね。それで言うと、「鍬」は、そもそも漢字が常用漢字ではないので、「かな書き」するか、漢字にルビを付けるかということですが、「かな書き」にした場合、カタカナ表記の「クワ」にすると、植物の「桑」=「クワ」と間違うのでは?というおそれがあるのではないでしょうか?そう考えると、農機具の「鍬」は、「くわ」と平仮名表記することが妥当かな、と思うのですが、どうでしょう?

日本テレビの「放送で使うことば」には「カタカナ表記する動植物名」(43,44ページ)に、『常用漢字表に含まれない、難しい漢字を使用する動物名・植物(野菜)名は、平易に理解できるよう、原則として「カタカナ表記」にします。』
と書いてあります。ただし、常用漢字表に含まれる牛、馬、犬など15の動物名や、同じく常用漢字表に含まれる21の植物(野菜)名は、漢字表記も出来ます、と書いてあります。その21のうちに「桑」は入っていました。他には、松、杉、柳、桜、桃、菊、竹、茶など。そうすると、「桑」を「クワ」と書かなくてもよいから、「鍬」が「クワ」でもよいのかな。
各紙の知り合いにメールを送ったところ、返事が来ました。

読売新聞(大阪)のSさんとKさんは、「鍬のカタカナ表記についての論議はしていない。この事件に限って言えば『桑で襲われる』とは理解しないから、『鍬』を『クワ』と表記しても大丈夫だろう。ひらがなで『くわ』だと目立たないのと、事件の緊迫感が伝わらないのではないか。」

産経新聞(大阪)
のSさんは、「動植物名をカタカナで書くなど、カタカナ表記でなくてはならない基準は数項目設けてはいるが、ひらがな表記でもよいものをカタカナで書くことについての制限は一切設けていない。その記事中で統一されていればよい。大体、2文字程度の事物名はカタカナ書きされることが多いようだ。『螺旋・螺子』などは『ねじ』という平仮名よりも『ネジ』というカタカナ表記が圧倒的に多い。もし凶器が『錐(きり)』で刺したというような場合、植物名に同音の『桐』があるが、おそらくカタカナ表記で『キリで刺した』とするだろう。」

また、朝日新聞(東京)のFさんは、「(大阪出稿なのでよくわからない)おそらくカタカナでは『桑』と紛らわしいという判断で平仮名の『くわ』としたのだろう。でも平仮名が続いてやや読みにくくなっていたようだ。」

というようなことでした。たしかに、平仮名でカタカナでも、植物などと混同する恐れがなければ、どちらの表記を使ってもよいわけです。マニュアルにとらわれずに、読者・視聴者に、よりわかりやすい表現は?ということを常に考えていけばよい、ということでしょう。
ちなみに、実は読売テレビでもカタカナの「クワ」にしたのでした。

2003/6/5



◆ことばの話1223「マルヒツ」

6月16日の夕方の「ニューススクランブル」を見終わった後の、ビタミン剤のコマーシャルでこんなセリフが。

「女のマルヒツビタミン」


え?マルヒツ・・・・・・あ、そうか、「秘密」の「秘」を○で囲んだのが「マルヒ」だから「必要」の「必」を○で囲んだのが「マルヒツ」というわけね。なるほどなるほど。「おひつ」の中に入っているビタミン、というわけではないようです。分ってみれば、特に不思議はないのですが、初めて耳にするとちょっとヘンなかん時のする言葉ですね。

そう言えば、伊丹十三監督の映画でも「マルサの女」というのもありましたね。「マルサ」は「査察」の「査」に○ですね。あ、そうそう、「ニューススクランブル」にも「マルトク・チェック」というコーナーがありました。これは「得」に○が付いているんですけど。
こう考えると、「マルヒツ」が出て来るのも、うなずけます。「マルヒツ」ですね。
え?どういう意味かって?

「必然」の「必」に○が付いているのですよ。

2003/6/16



◆ことばの話1222「最薄」

元アナウンサーの先輩Mさんからメールです。

「FM放送を聞いてたら、ケータイのドラマ仕立てのコマーシャルで、その携帯電話が"世界で最も薄い"という意味で"最薄=さいうす"って言ってたんだけど、"さいうす"は、おかしくない?でも音読みで"さいはく"もなんかヘンだし、これってなんて言えばいいのかなあ?」


ああ、確かに。薄さを競っている最近の携帯電話では、「最薄」なんて表現も出てきても不思議はないですね。しかもこれをどう読むか?難問じゃ!!
すんごく薄いことを「極薄=ごくうす」は、許されるのではないかと。(避妊具とかの広告に使われているような。)この場合、「極=ごく」は「呉音」(「きょく」は「漢音」。ともに音読みではありますが)、「薄=うす」は訓読み。そういう意味では「重箱読み」ですね。「最薄」も「最=さい」が音読み、「薄=うす」が訓読みで形としては同じです。音読みで揃えようというなら「さいはく」ですが、なんか、「最果て」みたいで、「さち」が薄そう。あ、薄いのね。

一応、『広辞苑』と『日本国語大辞典』という「薄くない」辞書で「最薄」を「さいうす」「さいはく」で引いてみましたが、載っていません。新しい言葉をいち早く取り上げることで知られる『三省堂国語辞典』を引いてみると・・・やっぱり載っていません。その「三省堂国語辞典」で、「最」の後に何か言葉が付いてひとつの言葉となっているものをあげてみると、例えば、

「最高」「最低」「最近」「最初」「最後」「最速」「最多」「最少」「最小」「最大」「最上」「最盛」「最新」「最深」「最長」「最短」「最適」「最北」「最南」「最西」「最東」「最良」「最貧」「最強」「最狭」「最古」「最奥」「最悪」「最右翼」

などがあります。
ご覧になって分るように「最」の後に来る語は、「すべて音読み」です。つまり「重箱読みにはなっていない」のです。M先輩が「最薄=さいうす」に違和感を覚えたのは、正しい日本語の感覚を持っていると言えるでしょう。さすが!
しかーし、一つだけこの中に例外があります。わかりますか?




最後から3つ目の「最奥」です。これは、『三省堂国語辞典』では、「さいおう」で見出しが立ててありますが、そのすぐ後に「さいおく」という見出しもあるのです。「さいおく」は「重箱読み」ですよね。つまり「さいうす(最薄)」と同じ形です。前例がないことはなかったのです。

Google検索で「最薄」は、なんと5万1300件も使われていました。(6月16日現在)
電子辞書の紹介などにも使われているのですが、その中に、「読みがわからない漢字の時に便利」なーんて書いてあるものもあったのですが・・・・自分の商品紹介に使っている言葉(=最薄)の意味が載っていないとは、全然便利じゃないじゃないか!ふてえ辞書だ!!え?太くない、薄いんだって?こりゃまた、失礼しました!

今後この「最薄」の読み方は、どちらで定着していくのか、見守りたいと思います。
でも、「さいうす」という読み方が定着したら、「さいわる」、いやいや「さいあく」のような気もします・・・。

2003/6/16
(追記)

これを書いて約4年、2007年2月のテレビコマーシャルで、
「最薄(さいうす)」
が出てきました。NECの携帯電話です。903かな?
「世界さいうす」
と言っていました!
2007/2/26

(追記2)

3月に入ったら、今度は「三菱のFOMA(フォーマ)703i」のコマーシャルで
「最薄(さいうす)9、9ミリ」
と!どうなんだ?どれが「最薄」なの?新しい方?この調子で行くと、透き通るぐらい薄いケータイが出来るのではないでしょうか・・・!?
2007/3/4

(追記3)

「パナソニック903」携帯電話の2月中旬に放送していたTVコマーシャルでも、
「最薄(さいうす)」
と使っていました。春に向け、ケータイ電話業界は「薄さ」を競っているようです。
「春は最薄」
ですか・・・

2007/4/9
(追記4)

「最薄」よりも薄いかも知れない表現が出てきました。先日(9月12日)、阪急梅田の駅で見かけた、浜崎あゆみが出ている、Panasonicのデジタルカメラ「LUMIX」の広告ポスターのコピーは、
「おまかせスゴうす」
でした。「スゴうす」ですか、そうですか。その後テレビCMでも放送していました。
外形の寸法は、ネットで調べたら、
「幅約94.9 ×高さ約51.9× 奥行き約22.0mm(突起部を除く)
ということで、いわゆる「薄さ」にあたるのは「奥行き」でしょうから、
「22、0ミリ=スゴうす」
というわけですね。デジカメではこのぐらいが「薄い」のですね。ケータイに比べれば倍ほどの厚みがありますが。Google検索では(9月16日)、
「スゴうす」=1万7300件
もありました。ちなみに、
「最薄」=72万1000件(日本語のページで)
でした。その中で目を引いたのが今年(2007年)2月12日に発表された韓国・Samsung(三星)の超薄型携帯シリーズ「Ultra Edition II」で、これは「世界最薄携帯」
「5、9ミリ」
だそうです。ウッスーイ!もう、紙だね、これは。
2007/9/17
(追記5)

10月2日のテレビ朝日のお昼のニュースで、いま液晶やプラズマ、有機ELといった薄型テレビは、
「極薄(ごくうす)」
を競っているそうで、この8月には「厚さ2センチ」のテレビが出たのに対し、今日開かれている展示会では「厚さ1、9センチ」のテレビが出ているほか、ソニーが12月には、「厚さ3ミリ」のテレビを出すそうです。もうこれは「紙」ですね、「紙」!すごいなあ。これだけ薄ければ、曲げたり張ったりいろいろな可能性がありますよね。
20年ぐらい前に、それまでの「重厚長大」産業から、
「軽薄短小」
へ、なんてのがもてはやされましたが、いまやその究極のところにまで来ている感がありますね。
2007/10/2

(追記6)

2008年1月10日発売の『三省堂国語辞典・第6版』には、「さいうす(最薄)」が立項されています。是非ご覧下さい。そのほかにも、今までの国語辞典には載っていなかった新しいことば(流行語ではなくて)が満載です!
2008/1/8

(追記7)

2009年5月14日、パテックスの湿布の石川遼君が出演しているCMで、
「これはかなり薄いですねえ。」
「日本最薄(にほん・さいうす)じゃないですか?」
という、アナウンサーと解説者の会話のような感じで言っていました。初めて見たCMでした。
2009/5/15
(追記8)

2009年7月29日の産経新聞に
「世界最薄0,3ミリレンズ」
というデジタルカメラ(パナソニック「ルミックス」)の記事が出ていました。
そんなに薄くて、大丈夫なの?というぐらい、技術は進んでいるんですね。
2009/7/31
(追記9)

2009年10月28日の朝日新聞に、
「3、9ミリ『最薄』更新〜サムスンTV用液晶パネル」
という見出しがありました。記事を読むと、
「LGディスプレイも今年5月、『世界最薄』として厚さ5、9ミリのパネル開発を発表。韓国勢の競争が激しくなっている」
とありました。そのうち、向こう側が透けて見えるようなパネルになったりして・・・。
◆ことばの話2869「最旬」、平成ことば事情3208「薄膜太陽電池」もお読み下さい。
2009/10/28
(追記10)

2011年6月15日の朝刊に、渡辺謙さんが出ているドコモの携帯電話の全面広告が出ていました。その中に、
「防水
世界最薄
7,9mm!!」
という文字が。この「世界最薄」の横の※は、注意書きとして下の方に、こう書かれていました。
「2011年5月16日現在、3G方式の防水携帯電話において(NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社調べ)」
うーん、これだけきっちりと限定しないといけないというのは、「最薄」業界も日々、記録が更新されているということなのかもしれません。
4年前2007年3月の「追記2」で書いた「三菱のFOMA(フォーマ)703i」が、
「最薄(さいうす)9,9ミリ」
でしたが、
「4年で2ミリ、薄くなった」
ということですから、この調子でいけば、4年後には5,9mm、8年後には3,9mm、12年後には1,9ミリ、そして皆さん!16年後には・・・0mmを切ってしまいそうです!もう、何もなくても話せるのです・・・テレパシーか!
2011/6/15


◆ことばの話1221「エベレストとチョモランマ」

報道のK先輩から質問されました。

「三浦雄一郎が70歳でエベレスト登頂したやろ。あのエベレスト、いっとき『チョモランマ』って言ってたけど、最近はまた言わなくなったみたいやけど、なんでや?って、友達に聞かれたんやけど、わかる?」


そう言われればそうですね、昔は「チョモランマ」と言っていた時期がありました。1988(昭和63)年の5月、私が「ニュースプラス1」の大阪ローカルでニュースを読んでいた時、阪神・巨人戦の中継とチョモランマ登頂の生中継をメインに放送して、当時、低視聴率で悩んでいた「プラス1」がその時だけは、ものすごく好視聴率だったのを憶えています。その頃は、英語名の「エベレスト」ではなく、現地語(たぶん中国名)の「チョモランマ」を使いました。
インターネットのGoogle検索では、

「エベレスト」=2万5300件
「チョモランマ」= 8240件
「両方」= 2000件


でした。エベレストの方が3倍くらい使われていますが、チョモランマも8000件以上とかなり使われています。
新聞データ検索を使って、「エベレスト」と「チョモランマ」の使われてきた過程を調べてみました。

まず、1975年1月1日から2003年6月13日現在までの、各新聞の「エベレスト」「チョモランマ」の使用回数です。

(新聞名)
(エベレスト)
(チョモランマ)
読売
1303回
1206回
朝日
976回
369回
毎日
935回
388回
産経
298回
94回
日経
358回
106回

ということで「チョモランマ」も「エベレスト」も、ともに読売新聞が一番よく使っています。では、一番最初に「チョモランマ」を使った新聞は?と言うと、これは、

「1980年5月5日の日経新聞」

でした。見出しは、

「日本登山隊、チョモランマ峰征服―加藤隊員が単独登頂」

日経はその6日後の5月11日にも、

「日本山岳会隊の重広・尾崎両隊員、チョモランマ北壁登頂に成功」


というふうに「チョモランマ」を使っています。
データでは1975年から1979年までは「チョモランマ」は出てきません。1980年以降の「チョモランマ」の出現回数は以下の通りです。(N=日経、A=朝日、M=毎日、Y=読売、S=産経の各新聞)

1980年= 2回(N―2)
81年= 0回
82年= 1回(N−1)
83年= 1回(N−1)
84年= 0回
85年= 10回(A−10)
86年= 8回(A−1、Y−7)
87年= 80回(N−5、A−12、M−1、Y−62)
88年=274回(N−5、A−14、M−3、Y−252)
89年= 92回(N−3、A−23、M−6、Y−60)
90年= 60回(N−7、A−7、M−3、Y−43)
91年= 93回(N−7、A−11、M−11、Y−64)
92年= 98回(N−3、A−19、M−16、Y−59、S−1)
93年= 80回(N−2、A−23、M−11、Y−36、S−8)
94年= 65回(N−2、A−30、M−7、Y−24、S−2)
95年=169回(N−12、A−28、M―25、Y−83、S−21)
96年=221回(N−21、A−51、M−51、Y−76、S−22)
97年= 96回(N−2、A−16、M−39、Y−35、S−4)
98年= 93回(N−6、A−16、M−26、Y−39、S−6)
99年=128回(N−4、A−29、M−28、Y−64、S−3)
2000年=134回(N−4、A−34、M−37、Y−55、S−4)
01年=156回(N−7、A−19、M−37、Y−84、S−9)
02年=175回(N−8、A−24、M−51、Y−83、S−9)
03年=128回(N−5、A−2、M−36、Y−80、S−5) ※6月13日まで




やはり1988年は読売が圧倒的に「チョモランマ」を使っていますね。全体で274回のうち252回、実に91,2%は読売です。「チョモランマ」という名前を広めたのは読売新聞と言えるかもしれません。その後は2ケタの回数で推移し、94年から3ケタの年が多くなっています。
これを見ると、ここ数年、特に「チョモランマ」の使用回数が減った、ということはありません。1995年以降は、97,98年が100回をわずかに割っただけで、3ケタ(100回以上)使われています。
各新聞ごとの使用回数に目をやりますと、どこも毎年ほぼ同じ規模なのですが、一社だけ大きな変化が見て取れます。朝日新聞です。91年以降毎年2ケタだったのが、今年は(まだ半年とはいえ)2回しか使っていません。
ちなみに今年(2003年)の各社の「チョモランマ」と「エベレスト」の使用回数は以下の通り。



(新聞名)
(エベレスト)
(チョモランマ)
読売
88回
80回
朝日
62回
2回
毎日
71回
36回
産経
19回
5回
日経
13回
5回
同じく去年(2002年)は、



(新聞名)
(エベレスト)
(チョモランマ)
読売
98回
83回
朝日
74回
24回
毎日
110回
51回
産経
26回
9
日経
24回
8回


でした。これで見ても、明らかに朝日新聞において「チョモランマ」の使用回数が減っています。(今年はまだ半分なので、そのへんは割り引いて考えなくてはいけませんが。)朝日は「チョモランマ」表記をやめて「エベレスト」にしようとしているのかもしれませんね。
もしかすると、K先輩のお友達は、もしかしたら朝日新聞を取ってらっしゃるのかも知れません。
テレビの状況は・・・すみません、調べていません。でも最近は「エベレスト」と言ってるようです。平行して「中国名、チョモランマ」というケースもあるようです。
人によっては「登攀ルートによって呼び方が違うのでは?」という人もいますが、そこまで徹底しているようには思えないんですけどねえ。

2003/6/13

(追記)
2004年5月20日、エベレスト(チョモランマ)を目指していた広島市の医師・大田祥子さん(63)が、登頂後、下山途中に滑落し死亡するという事故が起きました。この遭難を報じた各紙の見出しは、「チョモランマ」としたのは読売新聞だけ、あとはすべて「エベレスト」でした。また本文中では、
「チョモランマ(エベレスト)」=読売
「エベレスト(中国名・チョモランマ)」=朝日、産経、毎日
「エベレスト」=日経

でした。大田さんのご冥福をお祈りします。

2004/5/21


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