◆ことばの話65「前と元」

大阪府知事選挙は、1月20日の告示を前に、自民党本部と大阪府連とが違う候補者を推薦する、いわゆる分裂選挙になるという異例の事態に陥っています。

事の発端は、自民党本部主導で非共産統一候補として、元・通産省審議官の太田房江さんの名前が出てきた事にあります。

ところで、この太田さんの肩書きですが「以前、通産省の通産省の審議官をしていた」ということで、読売テレビでは「元」とついていますが、新聞社によっては「前(ぜん)」になっているところもあります。

調べてみると、「元」にしているのは「朝日・毎日・産経」の3社、「前」にしているのは「読売・日経」の2社でした。

そこで読売新聞の編集委員で、読売新聞ニュース担当の福田キャスターに「“前”と“元”の基準はどうなっているのか?」と聞いたところ、「前」は「当人の直接の後任者がまだ現職でいる場合、あるいは当人が辞任後、まだ後任者が決まらない場合」に使い、例としては「松山一郎・前外相」「前市長・甲斐敦氏」が上げられています。

また「元」は「当人の直接の後任者が辞任した後、および称号・身分・職業・制度などが変わった場合」に使うとのことで、「元皇族・賀陽氏」「宮沢喜一・元外相」「元左官職・山田金三さん」などが上げられています。

これ以外に「選挙による公職(衆・参両院議員、地方議員、知事、市町村長など)の場合、解散または任期満了後は、現職者は“前”となり、前職者は“元”になる」ともあります。

まあ基本的にはそうなのですが、読売テレビでは、さらに「当人が辞職したその職位が、唯一である場合には“前”」を、「その職位に複数の人がついている場合は“元”」を使うようにしています。

例えば、総理大臣は一人しかいませんから、小渕さんの一代前の総理大臣は「橋本竜太郎・前総理」となり、もう一つ前は「村山富市・元総理」でいいのですが、大学教授や、今回の太田さんのような審議官は複数いて、唯一のポストではないですから、「元教授」「元審議官」となります。「前教授」「前審議官」にはなりません。

広義では、「前」も「元」の一種。「“元”の中で一番新しい、現職に近い“元”」=「前」ですから、「新聞の世界でも、全部“元”で済ます方向に今、動いている」と、福田キャスターはおっしゃってました。

2000/1/12


◆ことばの話64「来阪」

著名人が大阪にやってくると、「○○氏、来阪」という記事が出る事があります。

この「来阪」ですが、例えば神戸に来ると「来神」、福岡に来ると「来福」、沖縄に来ると「来沖(らいおき)」、熊本だと「来熊(らいくま)」というふうになるそうです。

「来」の後に、県名や都市名の上をつけるか下をつけるかの違いはありますが、各地にこういった呼び方はあるようです。

ただ「福岡と福島と福井」や「山口と山梨と山形」のように同じ漢字が頭に付く場合はどう区別をするのか?そのあたりは、今後の調査案件です。

この呼び方、意外とその土地以外では知られていないというのも特徴の一つ。ある意味では「方言」と言えるかもしれません。

ちなみに北海道に来る事は、「北海道」の下を取って「来道」です。

これは、割と知られている方だと思いますが、そうすると共産党の不破委員長が北海道にやってくると、新聞の見出しは

「不破、来道(ふわ、らいどう)」 となるんでしょうかね?・・・他意はないんですが。

2000/1/9


◆ことばの話63「つく」

最近気になるアクセントの一つに「つく」があります。

「つく」という言葉は、NHKアクセント辞典などによると「付く」「着く」「(職に)就く」「(ビリヤードの球を)撞く」「(うそを)吐く」「(位に)即く」「(明かりが)点く」「(餅を)搗く」などがありますが、問題は

「(食料や景気が底を)つく」

場合の「つく」です。あるいは、

「(刺激臭が鼻を)つく」場合です。

これは共に「突く」という字があてられますが、この「突く」のアクセントを、頭高にして「突く(HL)」としているケースを、最近良く耳にするのです。(Hは高く、Lは低く読んで下さい。)

前述のNHKアクセント辞典によると、「付く」「着く」「就く」などの「つく」はすべて「つく(HL)」の頭高アクセントなのですが、「突く」だけは唯一「突く(LH)」と平板アクセントになっているのです。

確かに、剣道の竹刀で相手のノドを「突く」は平板アクセントですし、針で目を「突く」のも平板アクセントです。(それにしても我ながら、えらい物騒なたとえやなぁ。)

ところが、最近アナウンサーが、この「突く」という言葉を頭高で発音しているケースを、私はこの1ヶ月で3度も、テレビで耳にしました。

理由として考えられるのは、

【1】 他の「つく」は、すべて頭高の「つく(HL)」というアクセントなので、そこから類推して、「突く(LH)」も「突く(HL)」というアクセントになってしまった。

【2】 言葉の専門家であるアナウンサーは言葉に敏感なため、「最近の若者は何でも平板化したアクセントで発音して、けしからん!」という批判を真摯に受け止めて、本来、平板である「突く」まで、「平板でないアクセント(=頭高)」にしてしまった。

といったことです。

最近は「再現する」という言葉のアクセントも、本来は平板の「再現する(LHHHHH)」なのに、「再現する(LHHLLL)」と中高のアクセントが非常に多く耳にするようになりましたが、それと似たような現象なのかもしれません。

今後の推移を注意深く見守りたいと思います。

(追記)

NHK放送文化研究所の柴田実氏によると、この「突く」は、昔の三省堂の「明解アクセント辞典」では、2番目のアクセントとして頭高のものも載っていて、以前から揺れているアクセントの一つなんだそうです。

2000/1/5

(さらに追記)

高校サッカーの準決勝でも、男性アナウンサーの実況で「スペースを突いた(HLL)」と頭高の発音をしていました。このアナウンサーは仙台の局のアナウンサーなのでやはり全国的な傾向のように感じます。

2000/1/7

(さらにさらに追記)

大相撲初場所で、NHKの実況アナウンサーが「横綱、ついた、ついた(HLL、HLL)と頭高のアクセントでしゃべっていました。

2000/1/某日

(追記2)

2003年10月23日の日本シリーズ中継、NHK−BSのアナウンサー、阪神の安藤投手についてのコメントで、
「際どいコースをついて(HLL)は、いるんですが」
と言っていました。これはやはり「際どいコース突く」ですから、「ついて」は、
「ついて(LHH)」
ではないでしょうか。

2003/10/31

(追記3)

2004年2月7日、サッカーの「日本対マレーシア」の親善試合(国際Aマッチ、4−0で日本の勝利)の前半41分。中継実況のTBS・土井敏之アナウンサーは、

「サイドをついてきます。」

と言っていましたが、このアクセントが、
「ついてきます(HLLLLL)」
頭高。これだと、
「付いて(HLLLLL)」
になってしまいます。ここは、
「突いてきます(LHHHHL)」
として欲しいところでした。

2004/3/27




◆ことばの話62「下野家」

「笑う門には福来(きた)る」・・・ということで、新年1月4日に、アナウンス部で交わされた面白い言葉「一発芸」を、いくつかご披露致しましょう。

まず、萩原アナウンサーが聞いてきた面白いお店の名前

「加藤茶店」

・・・別に加藤茶さんが店主ではないようです。

次です。小城アナウンス部長が、家の近くで見つけたという(?)こんなお医者さん

「岡歯科・内科」

おかしか、ないか?

最後に三浦アナウンサーが司会をしたという結婚披露宴。

「T家・下野家・ご両家の結婚ご披露宴」

しものけ・・・・ご両け・・・・

末永いお幸せをお祈り致します! おあとがよろしいようで・・・・。

2000/1/4


◆ことばの話61「ヒトゲノム」

皆さん、「ヒトゲノム」ってご存知ですか?

聞いた事がある人は多いと思いますが、「ヒトゲノム」とは人間の遺伝情報の総体である30億個もある塩基対のDNAのことで、その塩基配列を解析しようという壮大な計画が1988年からアメリカ・エネルギー省の主導で始まっているのです。



ただ、英語ではHuman Genome 、つまり「ヒューマンゲノム」というのになぜ日本語にする時にはHumanだけを「ヒト」と訳してしまったんでしょうか?変だと思いません?



大体この言葉は「ヒト・ゲノム」ではなく「ヒトゲ・ノム」と聞こえてしまいますし、

「ヒトゲ=人毛=ハナゲ=鼻毛」

という「黄金の連想ゲーム」が 灰色の脳細胞の中で自動的に起きてしまうDNAを持ったヒトも、私だけではないはず、です。(えっ?私だけ?それならこれ以上追及しませんが・・・)



それに、稲のDNAが「イネゲノム」、杉のDNAが「スギゲノム」、家畜のDNAが「家畜ゲノム」って、なーんかやる気なくなりませんか?



以前、アメリカの「メジャーリーグ・ベースボール」を「大リーグ」というのは良く考えたら変な「訳」だなあという話をしましたが、こっちの「ヒトゲノム」の方が、「なーんか変な感じ」じゃあ、ありませんか?

2000/1/4

(追記)

「フグゲノム」を見つけました。2001年10月28日の読売新聞。

「フグゲノム概要を解読・米などのグループ」

という見出し。ついにここまで来たか、という感じ。いや、研究の内容ではなく、「フグゲノム」という名前です。仮面ライダーの怪人の名前のようです。

トラフグのゲノムは3億6500万文字で、人間の8分の1なんだそうです。これは、これまで知られている脊椎動物のなかで最少。人間と比較することで遺伝子の機能や制御のメカニズムが効率的に調べられるんだそうです。なんだ、フグが安く食べられるんじゃ、ないのか。

2002/2/6

(追記2)

このところの「ゲノム」解読、進んでいます。

4月5日の毎日新聞、

「イネゲノム解読に成功」

そうかあ。よかったな。イネゲノム。何度聞いても、仮面ライダーの悪役みたい。

本当はイネゲノムとは「イネの全遺伝情報」。

すごいんですよ。これが(本当に)解明されれば、栄養価の高い品種や病害虫への抵抗力の強い新種の開発などで、世界の食料増産につながるかも、と大変良いことのようです。

で、これまでに「ゲノム」の解読が終わった主な生物の一覧が新聞に載っていたので、書き写しますね。
<名前>   <公表時期>
インフルエンザ菌   1995年7月
ラン藻   96年 3月
大腸菌   97年 1月
酵母   97年 5月
線虫   98年 12月
シロイヌナズナ   2000年 12月
ショウジョウバエ   00年 3月
ヒト   01年 2月
イネ   02年 4月

ホー、小学校の時に遺伝の研究で、家でプリンスメロンの皮を腐らせて、増やして持っていった、あのショウジョウバエのゲノムも解読されていましたかあ。

あれ?でも「フグゲノム」は?主な生物じゃ、ないのか?フグ。

2002/4/13

(追記3)

どうもこの言葉を見ると、つい新聞を切り抜いてしまいます。
「フグゲノムを95%以上解読」
おお!フグゲノム!会いたかったよ。
7月26日付け日経新聞。それによると、シンガポールや米国の協同研究グループが95%以上解読したとか。 ゲノムが解読されたのは、脊椎動物の中ではヒトについで二番目なんだそうです。4月の時点ではまだ解読されていなかったんだ。
フグはゲノムを構成する塩基の数が少ないため、遺伝子の発見が容易と見られており、ヒトの重要な遺伝子の発見にも役立つのだそうです。
えらいやんか、フグ。

2002/8/25

(追記4)

今度は「ホヤ」です。12月13日の産経新聞朝刊の見出しが、

「ホヤの全ゲノム解読〜脊椎動物 進化に手がかり」

ついにホヤまでが!なんかゲノムの解析って、意外な動物から攻めてますな。フグ、ホヤ・・・あ!珍味からか!?

「京都大、国立遺伝学研究所を中心とする日米の研究チームが、日本では食用で知られる「ホヤ」のDNA塩基配列(ゲノム)をほぼ完全に解読したと発表した。解読は線虫やヒトマウスに続き七番目。」

おや?七番目?ちょっと「追記2」と違うような。

「ホヤは脊椎動物に最も近い無脊椎動物で・・・(中略)・・・今回は食用と別の種類の
『カタユウレイボヤ』のゲノムを分析。・・・(中略)・・・全体の約62%の遺伝子がヒトやハエと共通で・・(中略)・・ヒトと同じく甲状腺ホルモンなどの遺伝子もあった。」


へぇ〜!!すごいですねえ。
ほやあ。

2002/12/13

(追記5)

今朝(12月19日)の朝日新聞朝刊に、

「イネゲノム期待〜お米を食べて花粉症緩和?遺伝子操作し開発、解読を完了、日本が貢献」

という見出しが出てました。それによると、

「日米など10の国と地域の国際チームは18日、イネのゲノム(全遺伝子情報)解読が終了したと宣言した。」

と伝えています。今年4月に「解読に成功」という見出しが出ていましたが、まあ、これを持って「完了」ということですね。より良いことに、ゲノム研究が役に立つといいですね。

2002/12/19


(追記6)

2004年8月13日の読売新聞に、

「ニキビ菌のゲノム解読〜独のグループ」

という見出しの記事がありました。それによると、ニキビの原因とされる細菌・アクネ菌の解読にドイツのゲッティンゲン大学ゲノム学研究所グループが成功したのだそうです。これによってニキビのできる仕組みを解明し、治療薬の開発につながる成果だと期待されているそうです。ちなみに遺伝子の数は、2333個だったということです。

2004/8/13

(追記7)

2004年10月22日の各紙朝刊に、
「人の遺伝子数 ハエ並み」(朝日)
という記事が。それによると、ヒトゲノム(人の遺伝子情報全体・・・という日本語訳を朝日新聞はつけていた)を詳しく解析した結果、たんぱく質を作る設計図である遺伝子の総数が約2万2000個であることがわかり、従来予測されていた約3万2000個より大幅に減ったことが判ったそうです。そしてこの数は、なんとショウジョウバエ(約2万個)と同じくらいの遺伝子数なのだそうです。
ヒトゲノム計画で2003年4月に遺伝子解読終了が宣言された時のヒトの遺伝子の推定総数は3万2615個。これは実際にたんぱく質が確認されるなどした遺伝子数約1万5000個に、他の生物との類似性などからコンピューターが予測した数、約1万7000個を合算したものでした。
ショウジョウバエと同じというのは、なんだか納得できませんが(プライドが許さない、ヒトとして)、遺伝子数が同じだと、映画の『ザ・フライ』のようにハエとヒトが融合してしまうことがあるのでしょうかね?ハエ、ハエ、カカカ、キンチョール。

2004/10/22

(追記8)

2004年12月1日の読売新聞に、
「イネゲノム解読、年内ほぼ完了へ」
という見出しが。あれれ?2年前の12月に書いた「追記5」の朝日新聞の記事で「解読完了」となっていたのでは?その半年前の毎日新聞でも「イネゲノム解読成功」とあったよな。一体イネゲノムの解読はどうなっているのでしょうか?読売の記事は、
「日米中仏など十か国・地域の国際チームによるイネの前遺伝情報(イネゲノム)の解読が十二月中旬にもほぼ完了する見通しとなった。」
とあります。さらに読み進むと、
「イネの塩基配列は約三億九千万対。国際チームは『日本晴』という品種の解読を進め、二00二年十二月までに約90%を解読していた。」
あ、やっぱり!2年前の記事は「約90%解読」という記事だったんだ。なんだかちょっとずつ発表して、研究費を出させようとしているような感じも・・・。そんなことはないか。
「今回、二年前には不可能だった部分も含め、計約三億七千万対の解読が終了。イネの遺伝子数は、二年前の推測より少なく、約四万個とみられている。」
のだそうです。また、
「現在の技術で解読が可能な部分(全体の95%)を約99、99%の高精度で解読したという。」
とのことです。今後もまた、「イネゲノム解読」の記事、出てきそうな気がする・・・。

2004/12/4

(追記9)

12月14日の読売新聞についに出ました、
「イネゲノム解読を完了」
よかったよかった!12月1日の記事の予告どおり、解読完了!ゲノム解読の国際チームの主要メンバーが13日、島村農相に「解読完全終了」を報告したとのことです。日本チームは最多の55%の解読を担当したということです。この国際チームは1998年に発足、2002年に主要部分を解読、今回は2年前には技術的に難しかった部分も含め「全体の約95%の部分の約99、99%」の解読に成功したということです。
そして、何気なく同じ日の読売新聞を見ていると、今度はこんな見出しが目に入りました。
「マツタケ ゲノム解析、大津のバイオ会社、人工栽培への道」
おお!マツタケゲノム!記事によると、
「宝ホールディングス参加のバイオ事業会社、タカラバイオ(大津市)は十三日、マツタケのゲノム(全遺伝子情報)解析を完了したと発表した。類似のキノコの遺伝子との比較を通じて、マツタケの人工栽培に道を開く成果としている。」
なんだか文章がヘンだけど、マツタケの人工栽培が可能になるかもしれないということですね。
「マツタケの遺伝子は従来、四千五百個について塩基配列が知られていた。今回は新たに四千五百個の配列を解析することで、計九千個の配列が明らかになった。これでゲノム全体の大半の情報を取得したことになるという。」
「タカラバイオでは、マツタケに似た構造を持つハタケシメジの人工栽培に成功している。」

とのことです。最近バイオや製薬会社の業績が良いのも、こういった可能性を追求しているので、その辺が21世紀のビジネスにつながってきてるんでしょうね。

2004/12/14
(追記10)

去年(2004年)の4月8日、ちょうど1年前の新聞記事が出てきました。
日経新聞。
それによると、
「『最古の植物』発見〜ノリの仲間のゲノム解読」
とありまして、イタリアの温泉に住む原始的なノリの仲間で「シゾン」という単細胞の藻のゲノムを立教大学などが解読し、もっとも古い植物であることを突き止めたとあります。
この藻は直径1,5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)という小ささで、ゲノムは、植物として最少の約1652万個の塩基対で構成され、遺伝子は5332個だそうです。
2005/4/7

(追記11)

2005年4月22日の産経新聞の社説は、4月21日まで京都で開かれた「第十回国 際ヒトゲノム会議」について書かれていました。この会議の主催したのが、
「国際ヒトゲノム機構(HUGO)」
という機関。あるんですね、そんな機関が。
遺伝研究は、2003年に人間の全遺伝子情報が解読されたあと、そのデータを医療に 役立てる段階に入っているのだそうです。今後はこれを元に、たとえばアイスランドで は全国民28万人(少ないな・・)を対象に、この国に多い骨粗鬆症などの病気の関連 調査を行い、そのデータの一部をデータ化したり、イギリスでも遺伝子と病気の関係を 追跡調査するそうです。
ただ、個人情報の保護の姿勢は厳重に貫いて欲しいと社説は結んでいます。
2005/5/5

(追記12)

どうもー、ゲノムちゃんでーす、って、ヘンなノリになっていますが、またまた出ました、新しいゲノム。今度は、
「麹菌ゲノム」
です。12月22日の毎日新聞(など)に、
「麹(こうじ)菌のゲノム(全遺伝子情報)解読」
の見出しが。麹菌のゲノム解読に日本の産学官の共同チームが成功したそうです。麹菌のゲノムを構成する塩基対の数は、ヒトの約1%に当たる3800万で、微生物では最大級。染色体は8本あり、約1万2000の遺伝子が含まれていたということです。
それにしても、いろんなゲノムがあるもんですなあ。
2005/12/22
(追記13)

「追記4」で書いた「ホヤゲノム」ですが、また出てきました。2006年1月7日の日経新聞に、
「骨維持するホルモン ホヤから見つかる」
ということで、サントリー生物有機物化学研究所の佐竹炎主席研究員らが「ヒトの骨の維持に欠かせないホルモンが存在すること」を突き止めたそうです。
佐竹主席研究員らは、ホヤのゲノム情報の解析からアミノ酸の配列の一部が、ヒトなどの骨の維持に関るホルモン『カルシトニン』に似ていることを発見し、実際にカルシトニンが存在することを確認したのだそうです。
ホヤって、いろいろ役に立つのですね。
2006/1/15

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