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2018/07/07

NEWS01

サリン・松本死刑囚ら死刑執行

1995年に起きた、地下鉄サリン事件。

(築地駅の通報)
「20から30(人)くらいが口鼻等から出血
 呼吸困難で立ち上がれない状態」

未曾有の“無差別テロ事件”は、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚を
頂点とした教団、オウム真理教によるものだった。

あれから23年法務省はきのう、
教祖の松本死刑囚と、元幹部ら6人の死刑を執行した。

(上川法相)
「7名の死刑を執行しました。
 過去に例を見ない
 そして今後二度と起きてはならない
 極めて凶悪重大なものであり我が国のみならず、
 諸外国の人々をも極度の恐怖に陥れ社会を震撼させたものでした」

(街の女性)
「長かったな…と思うけどでも
 とうとう執行されたんやなと思って…」

(街の男性)
「(地下鉄サリン事件のときは)小学生でした覚えています。
 (昔は)ニュースとか見ているだけで
 怖かったことを覚えています」

地下鉄サリン事件で
夫を亡くした、高橋シズヱさん。

(高橋さん)
「突然だったのでびっくりしました。
 その時が来たなというそれだけしか思いはありません
 本当にオウムに振り回された人生3分の1だだったと思います
 それを考えると悔しい思いがします」

当時、オウムの幹部だった上祐氏は

(上祐氏)
「10年以上前から麻原から離反し
 麻原を批判してきましたので、麻原その他から見ると
 裏切り者なわけです。
 今回の執行によって微妙な緊張感が少し落ち着くかと思っております」

オウム真理教は1987年、
ヨガサークルを運営していた松本死刑囚が立ち上げた。その2年後、
松本死刑囚が教祖となり、宗教法人に。

(松本死刑囚)
「オーウム!グルとシヴァ大神に帰依し奉ります」

信者らに自分のことを宗教指導者を意味する「グル」と呼ばせ、
求心力を高めた。

(松本死刑囚)
「グルグルグル グルのためなら殺しだってやれる。
 例えばグルがそれを殺せというときは相手は死ぬ時期にきている」

信者には、
高学歴の若者たちや弁護士や医師などエリート層も多かった。

(松本死刑囚)
「さー修行するぞ 修行するぞ瞑想するぞー
 瞑想するぞー。そして私は大いなる救済者になるんだ」

一方で、脱会を試みる家族と教団との間でもめるケースが急増。

(信者の女性)
「助けてーお父さーん!お父さん!目を覚まして―」

1989年、教団のトラブルを調査していた
横浜の坂本弁護士一家が失踪。
現場にオウムのバッジが落ちていたことから教団の関与が疑われたが―

(松本死刑囚)
「オウム真理教が宗教であってはまずいわけだ!そうでしょう。
 オウム真理教はインチキで金もうけの教団でなければまずいわけだろう!」

関与を否定。

「しょーこーしょーこーしょこしょこしょーこー
 あーさーはーらーしょーこー」

坂本さん一家殺害への関与を認めないまま、
突然、衆議院議員選挙に出馬。

(松本死刑囚)
「今回の選挙の結果は、はっきり言って惨敗」

25人、全員落選。
敗因について、
“国家権力が票のすり替えを行っている”などと述べ、社会への敵視を強めた。

この頃から教団の武装化が急速に進んだ。
ロシアからヘリコプターや自動小銃を購入し銃の密造なども計画。

そして、山梨県旧上九一色村に建設した
「サティアン」と呼ぶ施設で、猛毒「サリン」の製造を開始。

1994年、
長野県松本市の住宅地にサリンをまき、住民ら8人が死亡。
そこは、オウムをめぐる裁判を担当していた、
裁判官が住んでいた地域で、
サリンの威力を確かめるため撒いたという。

翌年には、信者の兄の
目黒公証役場事務長仮谷清志さんを拉致。
麻酔薬を大量に投与し死亡させた。
そして-

(駅員)
「速やかに退避してください!
 構内から
 速やかに退避してください!」

東京の地下鉄でサリンをまき、13人が死亡 
5800人以上が負傷した。  

その2か月後、
教団施設内で松本死刑囚が逮捕された。
壁の中に隠れていたところを、捜査員が発見した。

オウムで
死刑が確定しているのは13人。
そのうち7人の刑がきのう、執行された。

松本死刑囚は13の事件を首謀した
殺人などの罪で、2006年に死刑が確定。

中川死刑囚は、地下鉄サリン事件で、
サリンを製造するなど、11の事件に関与。
医師の資格をもっていたが、命を奪ってしまったことについて
「遺族に死んでお詫びする」と謝罪した。

新実死刑囚は、
坂本弁護士一家殺害事件などすべての事件に関与。
関係者によると最近も、
松本死刑囚を「尊師」と呼んでいたという。

早川死刑囚は、
坂本弁護士一家殺害事件など7つの事件に関与。

(早川死刑囚)
「感動やな。これは
 サブマシンガンとはえらい違いですね」

教団の武装化の中心的役割を担った。
裁判では後悔し、
「人間として許されない」
「人間を辞めてしまいたい」と述べた。

土谷死刑囚は、松本サリン事件など、6つの事件に関与。

遠藤死刑囚は、地下鉄サリン事件で
サリンを製造するなど、4つの事件に関与。

井上死刑囚は、
仮谷清志さんの事件など10の事件に関与。

(井上死刑囚)
「自分を放棄してできるだけグルの業に合わせていく」

熱心な信者だった井上死刑囚。
しかし、支援者に送った手記には、
自分の無知を悔やむ気持ちがつづられていた。

(井上死刑囚の手記)
「16歳の時オウム神仙の会に入会したこと自体が
 私が宗教というものを全く理解していなかった
 私の未熟さによるものであり、安易に解脱できるとの
 麻原の教えにそそのかされたのは私の目が曇っていたからに他なりません」

(記者)
Qきょうの死刑執行について?

(井上死刑囚の支援者)
「(死刑執行を)全く想定していなかったと思います。
 麻原信仰を社会に種をまいた、その種が芽を出して、
 今のようなオウムの後継団体になってますので、
 その”芽を摘み取りたい”と言ってましたね。
 それが社会に対する罪の償いだという風にして、生きて償いと思っていました」

一連のオウム事件で犠牲者となったのは29人。

1995年、オウムが起こした監禁事件で
父親を亡くした仮谷実さんは…

(仮谷実さん)
「執行していただいたことに安心感というか
 よく法務大臣が判子を押してくれたなと感謝します」

また坂本弁護士の母 
さちよさんは、コメントを発表

(坂本弁護士の母のコメント)
「事件が起きてから今まで長い時間だったなあと思います
 堤都子さん 龍彦には『終わったね。安らかにね』といってあげたいです」

法務省は今後、残る6人についても、
順次、死刑を執行するものとみられている。


(記者)
「公安調査調査庁の調査官が
 アレフ施設に入って行きます」

一方、公安調査庁は死刑執行による影響を調べるため
オウム真理教の後継団体・主流派の「アレフ」、
オウム真理教の元幹部・上祐史浩代表が率いる「ひかりの輪」、
そして、「アレフ」から分派した「山田らの集団」の立ち入り検査に入った。

(公安調査庁の職員)
「立ち入り査察をするのでドアを開けなさい
 ただちにドアを開けなさい」

高橋シズエさんと中村弁護士の会見
被害者弁護団の中村裕二弁護士は。

(中村裕二弁護士)
「1200人を超える事件の被害者のために、
 「アレフ」と裁判を続けているが、
 アレフは賠償責任を果たすと言いながら、遅々として賠償が進まない」

事件発生当時から
オウム真理教を見続けてきた、有田芳生議員は。

(有田議員)
「オウム事件は全く終わってないです
 なぜ真面目な若者たちが麻原彰晃のもとに集まって、
 結果的に凶悪事件に関わってしまったのか。
 カルト教団の問題というのは日本社会の問題として、
 あるいはもっと言えば21世紀の問題として
 日本社会がオウム事件を教訓として、
 分析そして、学校教育などでも取り入れていかなければいけない」


今は教団と決別した、松本死刑囚の四女もコメントを出した。


(松本死刑囚の四女のコメント)
「私の実父松本智津夫が多大な迷惑をおかけした被害者の方、
 ご遺族の方、信者のご家族、元信者の方、刑務官の方、
 そして世間の皆さまに改めて深くお詫び申し上げます。
 死刑が執行されたことにより被害者の方、ご遺族の方が
 少しでも心安らかな日々を取り戻せることを心より祈っております。
 松本死刑囚は一度の死刑では足りないほどの罪を重ねましたが、
 彼を知る人間の一人として今はその死を悼みたいと思います。
 執行はされるべきものでしたが、ただひとつとても残念に思うのは
 かつての弟子であった元幹部まで6人も執行されたことです。
 宗教的な理由においても、責任の重さにおいても、
 今日の執行は教祖一人でないといけなかったと思います。
 洗脳されて事件に関与してしまった元幹部の執行の是非は
 もっと議論され熟慮のうえでないと社会に課題を残してしまうのではないかと
 心配です。
 まだ信仰を続けている信者には、これ以上松本死刑囚の罪を増やさないように
 どうか後追いなどしないで、早く夢から覚めてほしいと願っています」

NEWS02

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