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2018/05/19

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世界初 iPS細胞で心臓治療

いま、日本人の死因第2位の心臓病。
患者は全国におよそ173万人。
        (厚労省患者調査より)

中でも、心臓の収縮する力が弱まり、自覚症状がないまま病状が進行し
突然死の可能性もある「心不全」の患者は100万人と推計。
 今後さらに増加することから爆発的に広がる感染症になぞらえこう言われている。

“心不全パンデミックがやってくる”

<辛坊治郎 2016年 京都大学iPS細胞研究所にて>
「うわ!動いてる!動いてます!動いてます!」
「これ要するに心臓の筋肉って自分で拍動するわけですか?」

ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が所長を務める京都大学iPS細胞研究所。
そこで、辛坊が「心筋細胞」を目の当たりにしてから2年…。

<5月16日 大阪大学心臓血管外科 澤芳樹教授>
「少しでも有効な治療法として1人でも多くの患者さんの助けになれば」

大阪大学の澤教授が進めてきた心不全の治療法を厚労省が
「実用化に向けた研究を開始して良い」と認めたのだ。

どんな治療法なのか…NNNのカメラが研究室に入った。

<大阪大学医学部 澤教授研究室 研究員>
「iPS細胞から分化誘導した心筋細胞がこちらの部屋にあります」

ずらりと並ぶ容器。
赤い液体の中にあるつぶがiPS細胞から心臓の筋肉に変化した細胞。

<大阪大学医学部 澤教授研究室 研究員>
「だいたい1つの中で1億個の心筋細胞が作られます」

まず、1億個の心筋細胞で直径数センチ、厚さ0点1ミリの心筋シートを作る。
そして、患者の心臓にシートを貼り付ける。
そうすると、シートが心筋の一部になり、弱った細胞が活性化。
心臓の機能が回復するという。


実際の手術…
移植前と移植後の心臓を比べると
手術後の心臓の拍動する力が強くなっていることが分かる。
心臓の機能が平均で20%改善する実験結果が出ているのだ。

<5月16日 大阪大学心臓血管外科 澤芳樹教授>
「深刻なドナー不足を含めてたくさんの重症心不全の患者さんが
 国内そして世界でお待ちいただいているので…」

ポンプ機能が弱まり心臓病の最終ステージである心不全。
重症になると薬が効かず、まずは、補助人工心臓の装着が必要となる。
その費用は1000万円以上。

そして最終的には心臓移植でしか命が助からない。
その費用も1000万円を超える。
さらに、心臓提供者の不足…拒絶反応…という高い壁がある。

一方、世界初の心不全の治療は、細胞を移植するにも関わらず
拒絶反応のリスクが小さくなると見られている。

使用するiPS細胞が数千万人に適合する免疫の型を持つ
「スーパードナー」から作られるからだ。
さらに、そのiPS細胞を京都大学iPS細胞研究所が備蓄していることから
時間も費用も抑えられるのだという。

<5月16日 大阪大学心臓血管外科 澤芳樹教授>
「スタート地点にやっと立たせていただけたという気がします。
 世界の人を助けられるくらいの医療にしていきたいと思っています」

研究チームは今後、患者3人に手術を実施。
効果や安全性を検証し5年後の実用化を目指す。

<京都大学 山中伸弥教授が発表したコメント>
「新しい重症心筋症に対する治療法として確立されることを期待するとともに
 慎重に経過を見守りたいと思います  

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