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2018/04/07

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激化する報復合戦“米中貿易戦争”の現実味は?

(映画「デスバイチャイナ」)
「皆さんがこれから見る映像は、
 アメリカが直面する最も深刻な問題を取り上げています。
 台頭する中国との、破壊的な通商関係についてです。
 この映像を見る時は、善良で勤勉な中国人と、
 米中双方の国民を犠牲にしている抑圧的な政府は違うことを、
 明確に区別することが大切です。」

2012年に発表されたこの映画を製作・監督したのが、
当時カリフォルニア大学で経済学の教鞭をとっていた
ピーター・ナバロ氏だ。
対中強硬論者として知られるナバロ氏はアメリカの雇用や経済を悪化させているのは、
中国からの輸入品だと主張している。
              
(映画「デスバイチャイナ」)
「2001年に自由貿易協定が締結されると直ちに中国は
 非常に危険な輸出品で、アメリカ市場を溢れさせました。
 そして、アメリカの工場と雇用は急速に中国に移されることになりました。
 中国は数千もの工場と雇用を私たちから奪いました。
 多国籍企業の利益は悪化し、
 私たちは今、世界最大の共産主義国家に対して3兆ドル以上の債務を抱えています」  

このナバロ氏、
実は政権発足当初からトランプ大統領のアドバイザーとして
ホワイトハウス入りし、
現在は通商製造業政策局の局長という要職についている。
              
トランプ大統領とピーター・ナバロ氏。
大統領選挙中から二人の繋がりは深かったようだ。
               
(トランプ大統領)
「全てのエコノミストは私の経済政策は間違っているというが、
 アドバイザーのピーター・ナバロは私のプランを素晴らしいと言ってくれる」

(トランプ大統領)
「AMERICA FIRST!」

アメリカの雇用を取り戻すことを重要な公約の一つとしていたトランプ大統領。
そこにはやはりナバロ氏の考え方が影響していたというのだろうか?
我々は、米中問題の専門家で、
かつてナバロ氏の本の共同執筆者でもあったゴードン・チャン氏に
電話で話を聞くことができた。
               
(ゴードン・チャン)
「殆どの人は、ナバロ氏は
 早い段階でホワイトハウスから出てゆくだろうと思っていました。
 しかしトランプ大統領はナバロ氏の対中政策を信頼していて、
 今では貿易問題については全て彼のアドバイスの元で決定を下しているのです。」

トランプ大統領は3700億ドル。
およそ40兆円を超える巨額の対中貿易赤字解消に向け、
いよいよ圧力を強め始めたようだ。
              
そして、3月に入ると…
               
(トランプ大統領)
「我々は鉄鋼産業を立て直す!
 アルミ産業も立て直す!」

鉄鋼輸入品に対し25%、
アルミニウム製品には10%の関税を課した。

すると中国側はこれに反発。
アメリカからの果物や豚肉などの128品目、
3100億円相当の輸入品に報復関税を課す用意があるとした。

(華春榮報道官)
「貿易戦争は望まないが怖くはない。
 贈り物(制裁)を頂いたら返さないと失礼。
 最後までおつきあいします」
       
米中の「報復合戦」はまだまだ続く。

今度はアメリカが、中国の的財産権侵害の制裁として
およそ1300品目に25%の追加関税を課すと発表!

(トランプ大統領)
「中国とはうまくやりたいが、貿易赤字を解決するために
 今何かをしなければならない」

すると中国も即座に反応。
アメリカ産の大豆、自動車、飛行機など
計106品目に25%の追加関税を課すと発表。
状況は険悪なムードに。

(朱光耀次官)
「中国が外からの圧力に屈したことはない」

米中の緊張が高まる中、
あくまでも話し合いで決着させたいホワイトハウスの本音も見え隠れする。

(サンダース報道官)
「双方に関税が課され導入されるまで数か月ある。
 我々は中国が正しいことを行うよう期待している」

しかし、当のトランプ大統領はバッシングの手を緩める気などないようだ。
               
お返しとばかりに
今度は中国製品に1000億ドル、
およそ11兆円の追加関税を検討するよう
USTR=アメリカ通商代表部に指示したとの声明を発表した。
               
(トランプ大統領)
「中国は不正行為を是正するのではなく、
 我が国の農家や製造業に危害を加えることを選択した!」

エスカレートするトランプ大統領の
中国バッシングについてゴードン・チャン氏は…

(ゴードン・チャン)
「今回の追加関税をUSTRに指示した件も、
 ピーター・ナバロ氏のアドバイスがあったことは明らかです。」

もし貿易戦争が現実のものとなれば
円高が深刻なレベルにまで進み、日本経済に深刻な影響を及ぼすと
エコノミストの永濱氏は指摘する。
               
(第一経済研究所首席エコノミスト 永濱利廣氏)
「アベノミクスは円安株高を起点にして経済の好循環を作ろうとしている。
 まさに米中貿易戦争が本格化すれば足元からさらに円高株安が進んでしまう。
 まさにアベノミクスの根底が崩される。
 アベノミクス自体が吹き飛んでしまうくらいの影響が出かねない」

米中の貿易摩擦は「貿易戦争」という最悪の結果となってしまうのか?
それとも両者腹の探り合いで終わるのか?
その出口は未だ不透明なままだ。

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