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2018/03/24

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48年ぶりに内部公開 蘇った「太陽の塔」

あれから、およそ半世紀。
 
太陽の塔の内部が当時の姿を取り戻し、
今週月曜日から一般公開が始まった。

大阪万博後、老朽化などで内部は原則非公開だったが、
大阪府がおよそ18億円をかけて修復工事を行っていた。

48年ぶりに再び時を刻み始めた「太陽の塔」。

(山本アナウンサー)
「万博当時はエスカレーターだったんですが、改修工事で
 階段に変更されました。早速上がってみます
 どんな世界が待っているんでしょうか」

会場の中心でうねりながら天に伸びるのは
人類に至る進化の過程を表現した「生命の樹」。

そこには恐竜やマンモスなどの真新しいモニュメントが。
当時292体あった生物のモニュメントは壊れるなどして
70体ほどしか残っておらず183体が復元された。

さらに、復元されたのは第4の顔である「地底の太陽」。

実は万博閉幕後、他の美術館で展示するため
移設の準備が進められる中、行方不明に。
しかし今回、当時の写真などを頼りに復元にこぎつけた。

蘇った「太陽の塔」。
そこには制作した芸術家・岡本太郎の哲学が。

1970年。
ときは高度経済成長期の真っ直中、日本中が熱気に溢れていたころ。

(岡本太郎・当時57)
「博覧会はいいかげんに
 ただのお祭りだと思ったら大間違いで、
 ぬっとしたベラボーさを日本人の心の中に植えつけていけたらと思っている」

岡本太郎が「ベラボーなもの」として制作した「太陽の塔」。
大屋根を貫いてそびえ立つその姿は、人々の想像をはるかに超えた。

また内部にもあるメッセージが。

樹の根には色とりどりのアメーバ。
一方、頂上には原始時代の人間が。
生物の進化を下から上へと表しているようにも見えるが…

(岡本太郎記念館 平野暁臣さん)
「太郎は「俺は単細胞になりたい」と言ってるんですよ。
 おそらくこれは高等になっているというのは逆で
「すべての生き物は1本なんだ、ひとつなんだ、
 根っこはひとつ、みんな同じ」というそういう思想の表れなんだと思いますね」

「人類の進歩と調和」をテーマに開かれた大阪万博。
日本中が物質的な豊かさを求めていた時代、
岡本太郎があえて表現したのは「人の根源」を考える空間だった。

そんな太陽の塔では目玉の部分に男が登り
一週間、篭城したことも。

様子を見にきた岡本太郎は。

(岡本太郎氏)
「いいじゃないか いい景色だろうね」

全身全霊を傾けて制作した作品も
作ってしまえば「みんなのもの」という考え方。

まつりもあとも「みんなのもの」として愛され続けてきた。

48年ぶりの内部公開を待ちわびていた人がいる。

(福本裕美さん・69歳)
「青春そのものです」

兵庫県に住む福本裕美さん・69歳。
21歳のとき太陽の塔があったテーマ館のガイドを務めていた。

(福本裕美さん・69歳)
「当時着ていた制服なんですよね 昔ミニが流行りましたでしょう
 (内部は)どんなんやろうという想像をいろいろ胸ふくらませている」

一方、大阪万博以来
万博の大ファンという藤井秀雄さん・59歳。

小学6年生のときに太陽の塔に“一目ぼれ”したが
万博閉幕後、思わぬ事態が。

(藤井秀雄さん・59歳)
「太陽の塔を撤去するという話があったときには
 何をするんやという思いがありまして」

太陽の塔を含むパビリオンは
一部を除いて取り壊される計画だったという。

当時、高校1年生だった藤井さんは
抗議の投書を万博記念協会に送った。
すると、藤井少年の思いが届いたのだろうか
太陽の塔は“永久保存”されることになった。

そして…
当時ガイドだった福本さん。
48年ぶりに内部を見学し当時に思いを馳せた。
    
(福本裕美さん・69歳)
「50年近く前に戻って 
 あれはもっと動いていたよね
 あれはもっと小さかったよねと
 いろんな事を言いながら楽しませていただきました
 (太陽の塔は)自分の中では一番の宝物
 これからも大事にしていきたい」

人々の心に生き続ける太陽の塔。
いま、私たちに何を訴えるのだろうか。

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