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2017/10/14

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衆院選の公約にも・・・何のための「働き方改革」?

シャンプーや紅茶などを製造・販売する
消費財大手ユニリーバ・ジャパン。
去年7月、新しい働き方「WAA」を導入した。
社員が、いつ、どこでも働くことができる制度だ。

WAA=Work from Anywhere & Anytime

(ユニリーバ・ジャパン 人事総務本部長 
 島田由香さん)
「社員ひとりひとりに生き生きと働いてほしい、
 それから豊かな人生を送ってほしい」 

すでに社員の9割が利用したという。

(ユニリーバ社員)
「自分で自由にいつ働くか
 どこで働くかを選べるようになったことは
 非常に心のゆとりにもつながっている」

この日、本社で仕事をしていた浅尾康二さん。

(ディレクター)
「きょうは何時に退社?」
(浅尾さん)
「3時半くらいに退社する予定です。
 子供を保育園に迎えにいくために早く帰ります」

浅尾さんはWAAを利用して早めに帰宅した。

WAAは、上司に申請し、
機密性の高い業務でなければ、
自宅やカフェ、図書館などどこでも働ける制度だ。
さらに平日午前6時から午後9時の間で、
働く時間と休憩時間を自分で決められる。
一か月単位で、所定労働時間を満たせばOKだ。

午後5時、浅尾さんは、
妻 恵里香さんと保育園へ。

浅尾さん夫婦は
去年8月、双子の男の子を授かった。

(妻・恵里香さん)
「双子なので一人だとどうしても厳しいところがあるので
 2人で対応できているので助かっています」

妻も、職場で働く、共働き。
浅尾さんは、できるだけ子どもと
一緒にすごせるよう働き方を工夫している。

(浅尾さん)
「朝と夕方に子供との時間 
 家族と過ごす時間を多めにとるように
 仕事する時間は早朝か日中か夜か 
 そういう区分けでできるだけ回すようにしています。
 労働時間は減りました。
 残業がだいぶ減ったと思います。
 何が大事か自分で決めて
 その個人それぞれで大事なものに対して
 時間の使い方をコントロールできるのが
 この制度のいいところかなと思います」

残業時間は、会社全体で、
導入前と比べ平均およそ15%減少した。

(ユニリーバ・ジャパン 人事総務本部長 
 島田由香さん)
「これを導入しても売り上げ、利益ともに上がっています。
 なぜならばうれしいとき、楽しいとき
 夢中になっているときわくわくしているとき
 すごいパフォーマンスが上がるんですね」

働き方改革を政府も後押しする。
ことし3月、安倍内閣は
長時間労働の規制などを柱とした実行計画をまとめた。

政府が改革を急ぐ背景には過労死の問題もある。

4年前、自宅で亡くなった
NHKの記者佐戸未和さん。
長時間労働による過労死だったとして
労災認定されていたことが今月、明らかになった。
遺族がきのう取材に応じ、
NHK内で過労死の事実を周知徹底し、
再発防止に努めるよう訴えている。

労働環境の改善に注目が集まる中、
頭を悩ませる会社も少なくない。

きのう行われた
セミナーの参加者は100人を超えていた。

(セミナーの参加者)
「国が進めていることをやろうとしても
 会社としてどのように取り組んでいけばいいか難しい」
「働き方を変えるべきだと私は考えていますので、
 他社の動向をみられればいいかと考えています」

広島と岡山を中心に
スーパーマーケット58店舗を運営するフレスタ。
強制的ともいえる方法で残業を減らしている。

終業時刻の1時間前。
全社員のパソコンに
仕事を終えることを促す画面が立ち上がる。
強制的にパソコンの電源が切れるのだ。

そして午後6時。
パソコンが自動的にシャットダウンされた。

さらに…。

照明が落とされオフィスは真っ暗に。

長時間労働を見直そうと
今年2月から始めた”荒療治”だ。

残業する際は事前に申請し
申請者のパソコンにはポップが付けられる。
(残業申請者 本部130人中3人)

残業時間は削減されたが、
制度の導入直後、社員から一通のメールが届いた。

(社員・吹き替え)
「残業代が減り
 給与手取りが下がって困っている」

この訴えを受け
会社は新たな制度を設けた。

(担当者)
「時間が長いということを評価しませんということ、
 会社の評価として短く成果を出した人に
 たくさん賞与を出しますということで」

半年間の残業時間が20時間未満の従業員には
ボーナスに最高で20万円プラスするという制度だ。

半年間の残業時間が20時間未満なら
5千円~20万円をボーナスに加算

(社員)
「思ったよりかは
 うまく自分の中で時間を使い方を
 意識できるようになり始めている」
「報酬があったりとかするので
 そこでカバーできているのではないか」

制度導入から8か月、
去年9月には平均でひと月14時間あった残業が、
ことしは、11時間に減った。
事業成果も下がることなく推移しているという。

(フレスタ全社員
467人×-3時間=1401時間)


働き方改革の目的は
従業員とその家族の生活の充実にある。

(労働問題に詳しい
 上西充子 法政大学教授)
「今の政府の働き方改革は政府主導の面が大きくて、
 きちんと丁寧に労働者側と経営者側との
 話し合いのプロセスを踏んでいない。
 労働者側と経営者側と(政府の)三者構成の形での
 プロセスを踏んでいく、
 そこの場が方針を決めていく形にしないとまずい。」  

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