たぶらかし~代行女優業・マキ~

毎週木曜ヨル11:58

ストーリー

STORY

今週のゲスト

4話「不倫の代役」

 今回、依頼人である石川吾朗(野間口徹)の妻、石川エリ(酒井美紀)を演じることになったマキ(谷村美月)は、世話になっている夫婦の結婚30周年をホテルで祝う。その帰り、吾朗は本当のエリとバッタリ会って狼狽える。エリは勤めている会社「ニチシバ」の上司、菅原部長(近江谷太朗)と一緒だった。これから接待があるらしく、菅原は吾朗にあいさつした後、エリの腰に軽く手を添えてエレベーターに乗り込んでいく。吾朗は親密そうな2人を見つめてマキに別の仕事を依頼する。

 エリの浮気をずっと疑っていた吾朗。先ほどの2人を見て、浮気を確信したとマキに打ち明ける。派遣社員として「ニチシバ」で働いているエリ。「ニチシバ」は吾朗の工場の大口の取引先のため、浮気と下手に騒げば取引を切られかねない。事を荒立てず、穏便に済ませたい吾朗は、菅原を誘惑して夢中にさせ、エリとの関係を自然消滅させて欲しいとマキに頼む。

 後日、マキは「ニチシバ」で派遣社員として働き始める。菅原は優しくて仕事ができると、女性社員たちの憧れの的だった。マキは菅原にあいさつに行き、誘惑しようと試みるが、菅原は全く動じなかった。

 夜、マキは残業中の吾朗を訪ね、なかなかうまくいかないと経過を報告する。吾朗は他界した父親から金属部品工場を継いで以来、エリには苦労をかけっぱなしだったとマキに打ち明ける。エリは工場を守る事を一番に考え、派遣社員になったのも経営が苦しい工場を助けるためだった。後日、血相を変えた吾朗が「ニチシバ」に駆け込んでくる。菅原が納品を1週間早くして欲しいと厳しい要求を吾朗に出したのだ。

 事務所に戻ったマキは、モンゾウ(山本耕史)から「菅原をオトせないのは女性として魅力がないからだ。」と言われる。話を聞いていた松平(段田安則)は「隣の芝生は青く見える」作戦を思いつく。それは人妻であるエリと同じシチュエーションを作り、菅原にアプローチを仕掛ける作戦だった。後日、マキはコピー機の営業をしている夫として、白田(向井理)を菅原に紹介する。白田は、ORに所属する俳優だった。白田は、会社のノルマが厳しく、コピー機納入に関して力添えをして欲しいと菅原に頭を下げる。すぐに総務部長を白田に紹介した菅原は、力添えをする代わりに日曜の接待ゴルフにマキに来て欲しいと頼む。ようやく菅原に誘われ、小さなガッツポーズを作るマキ。

 吾朗の工場が部品を納品する当日、マキは菅原とエリのやりとりを偶然聞き、2人の本当の関係を知ってしまう。菅原は自分の立場を利用して、拒めないエリにセクハラを続けていたのだ。

 吾朗はギリギリで納品を済ませるが、菅原は予定が狂って渋い表情になり、今度はいつもの倍の数の部品を発注。しかも、また納期を1週間前倒しにするという無理難題を吾朗に突きつける。吾朗が呆然となって去っていくと、エリはせめて納期を通常通りにしてほしいと菅原に頼み込む。菅原は明日、吾朗を会社に呼ぶようエリに命じ、それまでに覚悟を決めろと体の関係を強要する。言う事を聞けば納期だけは元に戻してやるが、断るなら今後一切の取引は中止にするという。

 マキはエリを会社から連れ出し、セクハラの相談に乗ろうとするが、エリはすでに菅原と一夜を共にする覚悟を決めていた。吾朗と一緒に苦労して守ってきた工場を潰したくない…。エリがセクハラを我慢し続け、一夜を共にする覚悟をした理由はその思いからだった。

 マキは吾朗に全てを話し、エリが浮気しているという誤解を解く。そう言えば、吾朗がエリを守るために菅原に抗議してくれる。そう、マキは思っていた。だが、吾朗はもう少しの辛抱だと自分に言い聞かせ、工場を守ることを優先させようと考えていた。愕然とするマキに依頼を中止すると伝える吾朗。そんな吾郎に憤りを覚えたマキは、絶対にこの役を降りないと言い放った。

 マキは鏡の前でメイクをして、最後の芝居が待つ「ニチシバ」へ向かった…。

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