読売テレビ・日本テレビ系 獣医さん事件ですよ

毎週木曜よる11:59放送 7月3日(木)スタート!
プラチナイト

ストーリー Story

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第2話第2話

7月10日23:59~放送

ある日の朝、健太郎(陣内孝則)のもとにシーズー犬が急患でやって来る。不安そうな顔で付き添っている田村絵美(浅見れいな)。
触診をした健太郎は、気管虚脱の疑いがあり最悪の場合は手術しなければならないと告げる。すると「お願いします。母が大事にしている子なんです。助けてあげてください」と涙を浮かべながら言う絵美。
聞けば、シーズー犬の飼い主である絵美の母は、この子を子供同然、それ以上に大切にしており、20億円の遺産を犬に譲ると遺書に書いているという。その話に驚く健太郎。 診察の結果、シーズー犬は、幸いにも気管支が炎症を起こしているだけだった。しかし犬が高齢なこともあって念の為、2、3日の入院を勧める健太郎。「母がなんていうか・・・」と渋る絵美だったが、「たまには外泊したい。この子も心配するなって言ってますよ」という健太郎の言葉に安心し入院させることに・・・。

絵美が帰った後、玉木(牧田哲也)が「あの人のお母さんって、どんな人なんですかね」と言いだす。すると「あんな奥ゆかしい人のお母様だぞ。きっと、上品で物腰の柔らかい人に決まってるだろう」と自信満々に言う健太郎。

その日の昼、サングラスにくわえ煙草、ド派手な豹柄のシャツにゴールドスパッツの田村絹代(木野花)がやって来る。「うちのコテツ、どこ?」と絹代。絹代を見て思わず「なんだ、この、キンピカばあさんは?」と言ってしまう健太郎。「キンピカババア?!」絹代はキーッと怒って健太郎に掴みかかる。揉み合いになる健太郎と絹代。そこへ「やめて、おかあさん!」と絵美がやって来る。なんと絹代こそがシーズー犬の飼い主で20億円の持ち主だったのだ。

「飼い主さんなら、始めに言ってくだされば」と健太郎。健太郎を無視して「こんなボロ病院じゃ、コテツが殺される!」とコテツことシーズー犬を連れて帰ろうとする絹代。更に「こんなしゃくれ顔の獣医、ヤブに決まっとる」と絹代。それに怒った健太郎は「待て!百歩譲ってヤブは許そう!けど、しゃくれ顔とはなんだ!」と絹代に掴みかかろうとする。「そこ?」と唖然とする玉木を横目に必死に2人を止めようとする日菜子(吉本実憂)。そこに「いいじゃないの。好きにさせたら」と英恵。「ただし、処置したばかりのワンちゃんをむやみに動かしたら、当病院としては、命の保証は致しかねます。それでも構わないなら、どうぞ」と続ける。英恵の言葉で手が止まる絹代。ほっとする一同。しかし「こちらにお任せしよう。ね、おかあさん」という絵美に「さっきから、おかあさん、おかあさんって馴れ馴れしいんだよ。あんたは単なる嫁。あたしは一度だって家族だなんて思った事ないよ!」と言う絹代。言葉を失う健太郎たち。

それから少しして・・・。街中を往診帰りの健太郎と日菜子が歩いている。「絵美さん、大丈夫かなあ」と心配している健太郎。またか・・・と思う日菜子。その時、ゼイゼイ言いながら歩いている絵美を発見。嬉しそうに駆け寄って行く健太郎。絵美の大量の買い物に驚く健太郎。メモを見ると『米10キロ、お茶1リットル×3、シュークリーム5個』など書かれており、思わず「絵美さんの家、大家族?ビックダディ的な?」と聞く健太郎。「いえ、母と二人で暮らしてます」と絵美。聞けば夫は1年前に事故で亡くなったという。「では、急いでいるので」と行こうとする絵美に「ご存知ですか。ペットの病気の多くの原因が、飼育環境にあるんです。どんな家で飼っているのか?家族関係はどうなのか?聞かせていただけませんか。コテツのためです」と健太郎。

そして、絵美と絹代が上手くいってないこと、絹代は長男と折り合いが悪く次男である絵美の夫と絵美が6年前から一緒に暮らしていたこと、その頃は今と同じく口は悪かったが優しい母であったこと、しかし、夫が亡くなった途端「あんた、他人のクセにいつまでウチにいるつもりだい。私が死んだら20億の骨董品を自分のものしようって魂胆だろ。とっとと出ていきな」と言いだしたという。
「20億の遺産などどうだっていい」と言う絵美。ただ心臓病を患ってる母が心配だからそばにいたいという絵美に「どうして、そこまで優しくできるんですか」と日菜子。
すると「結婚してから六年間、三人でずっと一緒に暮らしてきたんですよ。義理とか関係なく私のお母さんなんです」と言いながら涙を浮かべて微笑む絵美。そんな絵美を見て、またもや恋心が芽生えてしまう健太郎・・・。

その日の夜。「ったく、あんたは見境ないねえ」と英恵に言われながらも「あんな健気な人はいないぞ。それに引き替え、なんだ、あのキンピカばあさんは!」と健太郎。「だけど、そもそも20億も犬に相続させる事できるの?」と日菜子。すると玉木が「気になって調べたんですが」と、民法上ではペットは相続人になれないが『負担付遺贈』といってペットの面倒を見てくれる事を条件に遺産を譲る事が出来ることを説明する。つまり、コテツの世話をする人が20億を貰え、コテツが死んだら、面倒を見ている人が自由に使えるということになるのだという。「だけど、絹代さん、コテツの事。誰に面倒見てもらうつもりなんだろうね」と英恵。

翌朝、身なりを整えた健太郎が、コテツが心配だからと絵美の所へ出掛ける健太郎。「どうせ絵美さんに会いたいだけでしょ」と日菜子。少しして・・・。病院の待合室で電卓をたたいている日菜子。そこへ怪しい男、田村一馬(小手伸也)が入って来る。「ここに田村絹代の犬がいんだろ」と診察室にズカズカと入りコテツを無理やり連れ出そうとする。「やめて!」とコテツを奪う日菜子。「こっちに渡せ!」と一馬。睨み合う日菜子と一馬。

その頃、健太郎は「絵美さんのためなら、たとえ火の中、風呂の中」と鼻歌を歌いながら、絵美の家の風呂掃除をしていた。更にトイレ掃除を始めた健太郎。その時、携帯が鳴る。トイレから飛び出し「長男の方が、コテツを連れて行こうとしているようで」と絵美に説明し慌てて病院も戻ろうとしている健太郎に「待ちな。あたしも連れてお行き」と絹代。
診察室。「この恥さらしモンが!」と掃除道具でいきなり一馬を殴る絹代。更に「金、金、金って、あんたが、あたしの前の顔を出す時はいつも金の事だね。こんな時だけ息子面するんじゃないよ」と絹代。その時、日菜子の腕の中でコテツが苦しそうに鳴く。コテツを日菜子から取ろうとする絹代に「触るな」と健太郎。そしてコテツを診はじめる健太郎。
「もっと丁寧に扱え!20億の犬だぞ!」と一馬。すると「20億だろうが、野良犬だろうが、関係ない。どんな動物でも命は平等だ」と健太郎。そしてテキパキと処置をする健太郎の姿を見て、突然「決めた!シバケン先生、あんたにコテツの面倒を任せる!」言いだす絹代。

その夜。遺言執行者という肩書の松原(神埼孝一郎)がシバケンのもとへやって来る。「柴健太郎様が『負担付遺贈』を受けていただけると言う事で・・・」と書類を差し出す松原。

「こちらにサインして頂ければ遺言書の作成は終わります」と続ける。傍らで聞いていた日菜子と玉木が「ハワイだ。アロハー」と浮かれているなか「すみません。サインはできません」と健太郎。そして日菜子と玉木に「ハワイだアロハだ浮かれるんじゃねえ!バカタレが!」と怒って出て行く。

居酒屋。おかわりしたいが財布に千円しかなかった健太郎はキンキンに冷えたお冷を飲みながら「20億は、絵美さんがもらうべきなんだ。なんとか絵美さんのために・・・」とつぶやく。そして健太郎は絵美のためにある作戦を思いつくのだが・・・。

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