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『道浦TIME』

新・ことば事情

6862「安否不明と行方不明2」

ことし(2018年)4月に書きかけて、ほったらかしになっていた、

「平成ことば事情6861安否不明と行方不明」

の続きで書きます。

2014年8月20日に広島市で起きた局地的な豪雨のときに書いた「平成ことば事情5533行方不明者と安否不明者」の関連ですもあります。

思えば、あの広島の豪雨災害から「4年」たったのですね。

今回の「平成宇30年西日本豪雨」は・・・。

7月11日の各紙夕刊を見ると、

(読売)行方不明者

(朝日)行方不明(行方不明には安否不明確認中を含む)

(毎日)安否不明(安否不明は行方不明を含む)

(産経)安否がわからないとして:県内の不明者(地図は「行方不明者」)

この「朝日」と「毎日」が、「行方不明」と「安否不明」が逆なのですが、「注釈」を読むと、

「どちらも同じではないか?」

と思ってしまいます。

7月11日のNHK「ニュース7」(夜7時)のテロップは、

「死亡175人 安否不明 88人」

でした。

7月12日の午前0時に見たネットニュースで、「共同通信」は、

「安否不明者」

を使っていました。

7月12日のお昼の日本テレビ系列「ストレイトニュース」では、ナレーションと帯スーパーは、

「行方不明」

で、犠牲者などの人数のテロップは、

「死者184人 不明64人」

というように「安否」も「行方」もない、

「不明」

でした。

同じく7月12日のテレビ朝日のお昼のニュースでは、ナレーションとサイドスーパーは、

「行方不明者」

でした。

今回は、岡山県倉敷市真備町で「行方不明届」が出ていた人の家に行っていたら、避難所に避難しないで、

「家族で家にいた」

というケースが相次いだと。家にいたのに「行方不明」になるのか?という問題も出て来ました。

(2018、7、12)

2018年7月12日 21:43 | コメント (0)