Top

『道浦TIME』

新・ことば事情

6836「パラグアイのアクセント2」

6月12日にオーストリアで行われたサッカーの親善試合「日本対パラグアイ」。ロシア・ワールドカップ直前のこの試合、「4対2」で逆転勝ちした日本。西野朗・新監督は、就任3戦目で初勝利を挙げました。

この日本テレビが行っていた中継で、田中アナウンサーは、対戦相手の「パラグアイ」のアクセントを、

「パ\ラグアイ」

「頭高アクセント」でしゃべっていました。

『新明解国語辞典・第7版』で「アクセント」を調べたところ、数字で、

「1・3・2」

とありました。この数字は

「アクセントの山(崖)が、第何音節にあるか」

を数字で示しているのです。つまり、「パラグアイ」には「3通り」のアクセントが認められていて、その順番は、

(1)=「頭高アクセント」  =「パ\ラグアイ」

(3)=「第3音節に山(崖)」=「パ/ラグ\アイ」

(2)=「第2音節に山(崖)」=「パ/ラ\グアイ」

となっていました。

一方『NHK日本語発音アクセント新辞典』によると、

「パ/ラグ\アイ」「パ\ラグアイ」

の順番で2種類のアクセントで載っています。似たような国名では、

「ウルグアイ」

がありますが、これも『NHK日本語発音アクセント新辞典』によると、

「ウ/ルグ\アイ」「ウ\ルグアイ」

の順番で「パラグアイ」と同じでした。

思うに「原音」に近いアクセントだと「パ\ラグアイ」のように「頭高アクセント」なのですが(だからスポーツアナは、そちらを使う)、その外来語が日本語化するにつれて、「中高アクセント」になっていくのではないか?たぶん、そういうことだと思います。

平成ことば事情4036「パラグアイのアクセント」もお読みください。

(2018、6、13)

2018年6月14日 15:18