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『道浦TIME』

新・読書日記 2018_055

『フォークソングの東京~聖地巡礼1968―1985』(金澤信幸、講談社:2018、3、15)

著者の金澤さんは、編集者としての仕事の傍ら、

『バラ肉のバラって何?~誰かに教えたくてたまらなくなる"あの言葉"の本当の意味』((講談社文庫、2013)

『サランラップのサランって何?~誰かに話したくてしかたなくなる"あの名前"の意外な由来 』(講談社文庫、2015

という、とってもおもしろい本を書いている。両方読みました。「読書日記」に感想を書いたところ金澤さんの目に留まり、今回も新著を贈っていただきました。ありがとうございます。

これも、私の興味の「どストライク」の本なので、楽しみ楽しみながら読みました!しかし、金澤さんは私よりも6歳年上なので、時代の感覚が全くシンクロしているというわけではない。やはり子どもの時の「6歳」というのは、大きい。今となってはおんなじだけど。私が小6の時に高3だからね。(あ、うちの下の弟と私が6歳違いだ。)そういう意味で、私がフォークソングなどに触れて夢中になった時期と、金澤さんが夢中になった時期は少しずれているので、「知識」としては知っていても「時代の空気」は、当時は分からなかった。それをこの本で「学ばせてもらった」感じでした。しかし、それぞれの出来事を追いながら「コンサート・ライブ会場を中心とした場所」に注目し、その「場所」が現在はどうなっているかをフォローすることで、時代を超えた立体的なものとして話が立ち上がってきたように思います。いくつかの「場所」(新宿厚生年金会館や武道館など)は、私も実際に行ったことがあり、なおかつ大学時代に合唱団員として「ステージに立って歌った」こともある所だったので、その意味でも懐かしく興味深く読めました。

さだまさしの「木根川橋」も懐かしい。「はっぴいえんど」特に大瀧詠一の話なんかは、水道橋博士の本や中川右介さんの本でも読んでいたが、それとはまた違う側面、もっと初期の結成された当時の話は知らなかったので「そうだったのか」と勉強になりました。小田和正などとのからみも。もうこれは、フォークの「ときわ荘物語」やね!

1か所、「あれ?これは合っているのかな・誤植かな?」と思ったのは、

『「今はまだ人生を語らず」は80年にCD化され』(145ページ1行目)

この「CD登場」は、私の記憶では「1982年」だったと思うのですが・・・と、金澤さんに連絡したところ、

「1986年でした。重版がかかれば修正します」

とのことでしたので、皆さん、買ってください!重版かけましょう。


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(2018、4、7読了)

2018年4月15日 18:31 | コメント (0)