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『道浦TIME』

新・ことば事情

6690「『かかあ天下』はなぜ『でんか』と濁るのか?」

平成ことば事情6684「『かかあ天下』の表記」の最後に、

「『三日天下』などは濁らないのに、なぜ『かかあ天下』は濁るのだろう?」

という新たな謎が出て来て終っていましたが、その理由が、わーかった!

なんで「天下」が「でんか」と「濁る」か!

今(1月31日)、「かんさい情報ネットten.」で「大阪の地名の由来」に関して、若一さんと黒木アナウンサーがリポートしている中で、

「天下茶屋」

の名前の由来を説明していました。この地名は、

「太閤・豊臣秀吉」

が、ここでお茶を飲んだことから付いたと言いますが、地名の読み方は、

「てんがちゃや」

「天下」が「てんが」と濁るのですね!「太閤・秀吉」は、

「天下人」

でした。これは普通は濁らずに、

「てんかびと」

なのですが、それと共に、

「殿下(でんか)」

も掛け合わせているから、「てんかじゃや」ではなく「てんがちゃや」なのだという説もあるそうです。

そうか、では「かかあ天下」は、

「かかあ殿下」

の意味も兼ねているから「でんか」と濁るのではないでしょうか!いかが?

(2018、1、31)

2018年1月31日 21:30 | コメント (0)

新・ことば事情

6689「『1440』の読み方」

平昌(ピョンチャン)オリンピックの開幕が、2月9日に迫って来ました。

その中で、メダルが期待される種目の一つ、

「スノーボードハーフパイプ」

の「技の名前」に、

「フロントサイド・ダブルコーク1440」

というのがあるそうです。この、

「1440」

の数字の読み方ですが、

「フォーティーン・フォーティ」

と読むそうです。つまり、

「英語の『西暦の読み方』と同じ」

で、「2つ・2つ」のまとまりで読むんですね。

勉強になります!

(2018、1、31)

2018年1月31日 20:12 | コメント (0)

新・ことば事情

6688「大リーグに挑戦」

ツイッターのフォロワーの方から、ネットの新聞記事の見出しに対してご意見がありました。それはロッテの涌井秀章投手がチームに残留し、大リーグ挑戦を断念したというニュースです。

「ロッテ涌井が残留 大リーグ挑戦断念」(毎日新聞)

「大リーグ挑戦を目指し、ロッテから海外フリーエージェント(FA)権を行使した涌井秀章投手(31)が、ロッテに残留する意思を固めたことがわかった。」(朝日新聞)

のような見出しや記事が出ていましたが、この、

「大リーグ挑戦」

「挑戦」が、おかしいのではないか?というご指摘です。

というのも、「挑戦」という言葉は

「大リーグ(メジャーリーグ)が『上』で、日本のプロ野球が『下』という格付けを感じるが、今や日本の選手もメジャーで活躍しているし『挑戦』というレベルではないと思う」

とのこと。

たしかに。あまり意識していませんでした。他紙を見てみると、

「メジャー断念」

のように「挑戦」は使わずに表現している新聞も、多数、見受けられました。

何でもかんでも、日本野選手がメジャーを目指すと、ステレオタイプで「挑戦」を使うのは、確かにおかしい。ただ、

「『涌井投手個人』が『挑戦』という言葉を使っていたり、そういう意識を持っている」

のであれば、「挑戦」を使ってもいいのではないか?と思いました。

これは、いちいち吟味する必要がありますね。

(2018、1、29)

2018年1月30日 22:50 | コメント (0)

新・ことば事情

6687「一か八か」

ことし4月から、フジテレビのニュース番組のキャスターに内定していた、元(と言っても、今月、辞めたばかり)NHKの登坂淳一アナウンサーが、『週刊文春』のセクハラ報道を受けて「お騒がせしたから」と、内定を辞退することになりました。登坂アナは、先日の新番組のキャスター就任記者会見で、

「4月からは、1から8の顔になります」

と、チャンネルを挙げてPRしていました。

「1(=NHK)から8(=フジテレビ)」

ということだったのですが、もしかしたら、これは、

「一か八か」

という「賭け」だという意味もあったのかもしれないなと思いました。上手いこと言うな。

その「一か八か」という言葉は、なぜ「一」か「八」か、なのでしょうか?疑問に思いました。たぶんこれは、「賭け事」なので「勝負事」。「1」と「8」なら足して「9」で、

「おいちょ株」

ではないか?と思ったのですが、そこでまた「あれ?」っと思ったのは、

「『おいちょ株』の『おいちょ』とは何か?」

という疑問。

「トランプ」(=「カード」)

は、16世紀から17世紀に「スペイン・ポルトガル」から入って来た物。

「カルタ」「ブランコ」「カステラ」「(雨)カッパ」「金平糖」

などの仲間ですから、もしかしたら、「スペイン・ポルトガル」から入って来たのではないか?そして、私が知っているスペイン語で「おいちょ」に発音が近い言葉はと言うと、

「オーチョ」

があり、その言葉の意味は、数字の、

「8」

なのですね!これはこれは・・・という状況でしょ?

でも、「1か8か」という状況を考えると、今の手札が「8」なら、「1」が来たら「カブ(9)」ですが、「8」が来たら「6」。これは中途半端ですね。

また、なんで「八(8)」は「ハチ」ではなく「バチ」と濁るのでしょうか?また疑問が増えます。

『精選版日本国語大辞典』で「一か八か」を引いてみたら、

「(カルタ賭博から出た語)」

とまず書かれていました。意味は、まあここに書かなくても皆さんが思っているようなものでした。語源は、それ以外には書かれていませんでした。

用例は「1738年」と「1714年」でした。

ネット検索で語源について調べると、日本語教育の「アルク」のサイトに、

「『一か八か』の語源は何?」という、まさに!のことが書かれていました!

https://www.alc.co.jp/jpn/article/faq/04/90.html

それによると、いくつか説があるようですが、いずれも「カルタ賭博」から発生した言葉で、

(1)賭博における「丁か半か」の「丁」「半」という字の、それぞれ上部をとったものであるという説。

(2)「一か罰か」、すなわち「賽(さい)の目で一が出るか、しくじるか」によるものであるとするもの。

と記してあります。(1)では、

「一」=「半(奇数)」、「八」=「丁(ぐうすう)」

ですね。そして、(1)のほうが有力のように思えますが、昔の用例ではm

「一かばちか」

と「ばち」が「平仮名」で書かれているものもあると。もし「八」ならば「ばち」だけ「平仮名」で書くのは理不尽。そこで(2)の「罰(ばち)」なのではないか?という説も捨てきれないのだそうです。そして私が持った疑問、

「なぜ『八』は『ハチ』ではなく『バチ』と濁るのか?」

も、語源が「罰(バチ)」なら納得できますしね。

「アルク」さんはそこから、こうまとめています。

「以上の点を考えあわせると、もともと『丁か半か』の意味で用いられていた『一か八か』が、『八』と『罰』との語呂合わせの末、『八』の語頭が濁音化したという推論も成り立のではないでしょうか」

うーん、なるほど、納得です!

(2018、1、29)

2018年1月30日 19:49 | コメント (0)

新・ことば事情

6686「仮想通貨」

仮想通貨取引所「コインチェック」から、580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出=盗まれた事件。実は私はまだ、

「仮想通貨」

というものがどういうものなのか、よくわかりません。

そこでいろいろ考えて、思ったこと。「通貨」というものは、

「その価値が固定的」

であることで、

「共通の、交換の基準足り得る」

のである。ところが「通貨そのもの」の基準(価値)が「大幅に上下動」し、

「投機対象」

になるのであれば、それは、

「通貨たり得ない」

のではないか?つまり、

「『仮想通貨』という名称が、理解を妨げ誤解を招く原因になっているのではないか?」

と思ったのです。

「『仮想通貨』は『通貨』ではない」

のです。今、「かんさい情報ネットten.」(1月29日)で、慶應義塾大学大学院・教授の岸博幸さんが、全く同じことを言っていました。

もちろん、「外貨」=「外国のお金」に関しては変動相場制ですから、「上下動」はありますが、

「投機的」

なほどの大幅な上下動はありません。そこは「通貨」と「投機財」との違いではないでしょうかね。

「ハイリターンなもの=ハイリスク」

なのは、常識ではないでしょうか?安定した取引のための「通貨」は「ローリスク」でなければならないと思います「仮想通貨」という名前は、やめるべきでしょう。

「仮想投機マネー」

という名前にすればどうでしょうか?

それにしても、「仮想通貨取引所」が、どうやって儲けているのかが分からない。「証券会社」のように「手数料」で儲けているのでしょうか?

「かんさい情報ネットten.」の高岡キャスターが、たまたまちょっと休憩時間で報道フロアを歩いていたので聞いてみたら、

「手数料と、あとは恐らく運用益です。」

とのこと。

「ってことは、やっぱり『通貨』じゃなくて『投機財』じゃないの?」

「そうなんです。実は法律には『通貨』とは書いてないんです、『物』なんです。だから僕はさっき放送で『土地』に例えたんですけどね。」

「そうか、それで価値が上下する、投機対象になり得るんだね」

「そうです。もし『通貨』ならば、『安定的』でないといけませんからね」

と、大体、私の理解どおりでした。

実際、法律を見てみると、「仮想通貨法」というのは「通称」で、正式には、

「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律」

で、その中の「資金決済に関する法律」に、

「第三章の二 仮想通貨」

が追加され、これをいわゆる「仮想通貨法」と呼んでいるとのこと。法律・政令等の施行日は、「2017 年4 月1 日」です。一応、「仮想通貨」という言葉は、法律の中にもあるようですよ、高岡キャスター!

そして、「仮想通貨の定義」「資金決済に関する法律 第二条 5」によると、

『この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。

一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移することができるもの」

だそうです。

難しい。でも、「通貨」という名前をやはり使うべきではないと思います。

(2018、1、29)

2018年1月30日 15:47 | コメント (0)

新・読書日記 2018_012

『バカ格差』(谷本真由美、ワニブックス「PLUS」新書:2018、1、25)

著者の谷本さんという方のことは存じ上げないのだが、著者プロフィルを見たら、ワニブックスで『不寛容社会』を出されていて、「あ、それは読んだかもしれない」と思って購入。(読んでいなかったみたいですが、買ったと思うなあ)

読み終わった日に、ツイッターで「サンデー・プロジェクト」に出演していたことを知って、映像を見て「ああ、このおばさんなのか」と思ったけど、お顔に見覚えはなかった。

タイトルに「バカ」という刺激的な言葉が付いているが、これは編集者サイドが付けたのではないかな。本文にも全部「バカ」が付いた格差について書かれていますが、内容は「バカ」を取って読んだ方が分かりやすい。「第1章」が「日本のバカ格差ワースト5」として「タワーマンションの階級格差」「住む地域のバカ格差」「学歴のバカ格差」「お金のバカ格差」「情報のバカ格差」。全部「バカ」を取って読んでみてくださいよ。その方がシンプルで分かりやすいでしょう?

そのあとの章は「仕事のバカ格差」「生まれついてのバカ格差」「男女のバカ格差」「世界のバカ格差」で、「日本からバカ格差をなくすたには」。

これも「バカ」を取れば、あーら不思議、とてもシンプルでまともな文に。

うーん、しかし、あんまり・・・というか全くグラフやデータがないんですよ。説得力がなあ・・・。

たとえば、アメリカやイギリスは人口が増えていて、それは出生率の移民を受け入れているからで、「国の富」は「労働力人口」に比例するから経済成長には大切なことだ、と書いている(142ページ)のですが、でもそれで移民が増えた結果、アメリカは「壁」を作ると言っているし、イギリスはEUを離脱するんでしょ。結局それは、

「移民が増えたことの弊害」

を示していて、

「移民政策の失敗」

なのではないでしょうか?その辺に、なぜ、ひと言も触れていないのでしょうか?など、疑問が、いろいろ出ました。


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(2018、1、28読了)

2018年1月30日 10:42 | コメント (0)

新・読書日記 2018_011

『卵子老化の真実』(河合蘭、文春新書:2013、3、20)

最初、本書のタイトルを変換したら「乱視廊下の真実」になってしまいました・・・。

ずっと前に買っただけで「積ん読」になっていたが、先週、「ミヤネ屋」で、元キャスターの丸岡いずみさんが、ロシアで代理母による出産で第1子が誕生したという話題をお届けするということで、本棚から引っ張り出して来て読みました。

「アンチエイジング」などが流行って久しく、そもそも「不老不死」は人類の究極の願望。「iPS細胞」だってその一貫であろう。しかし、やはり神の摂理、自然に抗うことなのではないか?実際に、いくら見た目は「若作り」できても、「卵子」は時間と共に年を取る。その時間を止めることは出来ない。こんな当たり前のことを、もっと早く広く教え、学ぶべきでしょう。

著者はお医者さんではありませんが、周産期の医療や妊娠等について長年取材を続けている医学ジャーナリスト。素人にもわかりやすく、そのあたりの事情を説いてくれます。

不妊治療には大きく分けて3つの治療法があるそうです。そして、日本産科婦人科学会のデータでは、妊娠率は、

  1. タイミング法=「人工授精」の「半分」(「体外受精」の「8分の1」)

  2. 人工授精=「体外受精」の「4分の1」

  3. 体外受精=35歳で3割、40歳で1割程度

だそうです。つまり「体外受精」のほうが、妊娠率は高い。その分、費用も高い。

しかしそれでも「40歳」を越えると、妊娠率は「1割程度」になってしまう。

これを知っているだけで、「35歳までに子どもを産みたい」という女性は、増えるのではないでしょうか。本書を読んでいて、そう思いました。(女性はみんな「こんなことは常識」として、知っているのかな?)

その他に本書の中で知ったことは、「妊娠高血圧症候群」は、2005年ごろまで、「妊娠中毒症」と呼ばれていたと。え?今は、じゃあ「妊娠中毒症」とは言わないのか。勉強になりました。


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(2018、1、26読了)

2018年1月29日 22:41 | コメント (0)

新・ことば事情

6685「軍靴」

1月26日に亡くなった、元自治相・官房長官などを歴任した野中広務さん(92)の国会での演説を、1月26日の「かんさい情報ネットten.」で放送していました。

その中で、戦争経験者として、イラクへの自衛隊の派遣に関する法律への投票の際に、

「軍靴で踏みにじることがあってはならない」

ということを話していましたが、この「軍靴」の読み方、正しくは、

「グンカ」

ですが、野中さんは、

「グンクツ」

とおっしゃっていました。「あれ?」と思いました。合掌。

なお、野中さんの著書を「読んだものがあったはず」と検索していたら、「2004年」から書き続けている「読書日記」の「2004年3月8日に読了」した、なんと

「第1回」=「記念すべき1冊目」が、

『老兵は死なず~野中広務全回顧録』

でした。折角ですから、全文をコピーします。

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2004読書日記1

『老兵は死なず~野中広務全回顧録』(野中広務・文藝春秋、2003,12,20)

野中広務・自民党元幹事長の回顧録。昨年11月の衆議院選挙を前に引退を表明した野中さん。衆議院選挙では後継者指名した田中英夫候補の応援にかけずり回っていました。私は衆議院選挙特番で、その田中候補の事務所から中継を担当したので、野中さんを間近で目にすることもありましたが、まあ、なんともお元気。78歳の「おじいさん」にはとても見えませんでした。どう見ても10歳ぐらい若く見えます。

初めて、野中さんという政治家を意識したのは、阪神大震災の際の自治相として、震災対策を担当された時。かなり「辣腕」、リーダーシップがあるという感じがしました。

自民党という政権政党の中枢にありながら、「戦争」ということに対しては、ご自分の戦争経験から、きわめて民主的な態度を見せるという個性を持っていた政治家だけに引退は残念な気がします。

この本を読むと、小渕政権誕生の周辺、森首相誕生への"密室"会談など、まだ引退したばかりの野中さんの話だけに、かなり生々しくフムフムとうなずける話が出てきます。

特に、この間の自民党総裁選挙で橋本派として藤井孝男さんを立てたのに、その藤井さんを押さずに小泉支持に走った、青木・村岡両氏への「憎しみ」や、小泉首相への批判は、抑えた筆の運びではありますが記されていて、興味深いところです。

と言っても、本当に今の政局に影響を与えるような「え!そうだったのか!」というような話は出てこないのですが。(☆☆☆)

(2018、1、26)

2018年1月29日 21:17 | コメント (0)

新・ことば事情

6684「『かかあ天下』の表記」

「ミヤネ屋」のNデスクから質問です。

「『かかあ天下』という場合の『かかあ』の表記は、

『かかあ』『かかぁ』『カカア』『カカァ』

のうち、どれが正しいでしょうか?」

考えたこともなかったなあ。別に「絶対にこれが正しい」というものは、ないよなあ。

ちょっと考えて結論は、

○「どれでもよい」

この中で、一番しっくりくるのは、

「かかあ」

かなあと思って「かかあ」にしました。

それよりもN君、「天下」の読み方は「濁って」、

「デンカ」

だよ。さっきから聞いてると、ずっと「濁らず」に、

「テンカ」

って言ってるけど。

でも「デンカ」と言うと、「殿下」のようにも感じるなあ。

「かかあ殿下」

のようなイメージですね。昔、「ウメ星殿下」という漫画がありましたね。

それにしても、

「三日天下」

などは濁らないのに、なぜ「かかあ天下」は濁るのだろう?新たな謎が!!

(2018、1、26)

2018年1月29日 18:48 | コメント (0)

新・ことば事情

6683「『お別れの会』は『行われる』か?『営まれる』か?」

1月25日、先月亡くなった野村沙知代さん(85)の「お別れ会」が、

「行われました・営まれました」

どちらでしょうか?と「ミヤネ屋」のSディレクターから質問を受けました。

「平成ことば事情4889営まれる」では、「告別式」と「通夜」に関しては書きましたが、「お別れ会」については書いていませんでした。

「平成ことば事情5174お別れの会に出る人は」にも「行われる・営まれる」に関しては、書いていませんでした。

そこで「うーん」と考えたのですが、結論は、

「どちらでもよい」

でも、どっちかにしないといけないので、

「行われました」

にしました。記録として残しておきます。

(2018、1、26)

2018年1月29日 15:47 | コメント (0)

新・ことば事情

6682「過去最大クラスの寒波」

1月26日の読売テレビのお昼のニュースを見ていたら、右上のサイドスーパーで、

「過去最高クラスの寒波」

という文字が出ていて、「おや?」と思いました。

「寒波」は、「大寒波」のように「大」が付くのは分かりますが「最高」はヘンですよね?

ここはやはり、

「過去最強クラスの寒波」

が妥当だと思います。報道のデスク等にそう伝えました。

一応、ググっておくと(グーグル検索=1月26日)、

「過去最高クラスの寒波」=    758件

「過去最大クラスの寒波」=    109件

「過去最強クラスの寒波」=46万5000件

と、やはり「過去最強クラスの寒波」が「最強」です。

(2018、1、26)

2018年1月29日 10:46 | コメント (0)

新・ことば事情

6681「さ-たーあんだぎー」

1月26日「読売新聞・夕刊」のコラム「方言探偵団」で、方言がご専門の東京女子大学篠崎晃一教授が、「沖縄県方言」

「あんだ」

について書かれていました。「あんだ」とは、沖縄の料理によく使われる、

「油」

のことです。

「あんら」

と発音されることもあるそうです。最近は沖縄以外でも目にすることがある、

「さーたーあんだぎー」

は、「沖縄風ドーナツ」ですが、直訳すると、

「砂糖油揚げ」

になりますが、それでは「おかしな」感じになる、「お菓子」だけに、と篠崎教授。

そのほか、

「あんだんすー」=油みそ(味噌に豚肉や砂糖を加えて油で炒めた甘辛い味噌)

「あんだかしー」=油かす(豚の背脂や豚バラなどを熱してラードを取った残りかす)

「あんだぐち、あんらぐち」=お世辞、おべんちゃら(油のように滑らかということから)

「てぃーあんだ」(手間ひまかけた料理)

だそうです。

まさに「あんだ」は、沖縄の他人の生活と切っても切れない関係ですね。

「さーたーあんだぎー」に関しては、「平成ことば事情599沖縄のお菓子」でも書いていますので、お読みください!

(2018、1、26)

2018年1月28日 22:45 | コメント (0)

新・ことば事情

6680「VIPの読み方」

元横綱・日馬富士の暴行傷害事件の現場となった鳥取の「ラウンジ」の、

「VIPルーム」

この、

「VIP」

の読み方は、「ビップ」でしょうか?「ブイ・アイ・ピー」でしょうか?

単独で「VIP」と言う場合と、「VIPルーム」と「ルーム」が付いた場合で、発音は異なるのでしょうか?

「ミヤネ屋」の放送では、

「ブイ・アイ・ピー(ルーム)」

にしたのですが、ナレーターさんから、

「『ルーム』が付いたら『ビップルームでは?』」

と、質問を受けました。

これに関して、去年(2017年)12月の新聞用語懇談会・放送分科会で、各社の委員に意見を伺いました。

(NHK)今回、原稿では出て来なかった。どちらか?という決まりはない。「VIP」は「ビ\ップ」というアクセント(読み方)のみ『NHKアクセント新辞典』に載せている。

(日本テレビ)『NHKアクセント新辞典』に従って、読み方は「ビ\ップ」。アナウンス室にも聞いたが「ビ\ップ」だとのこと。

(テレビ朝日)ANN系列でルールはなし。読むなら「ブイアイピー」を推奨する。本来の英語の発音では「ヴィーアイピー」。一部の番組では「ビップルーム」と言っている。

(TBS)読み方は決めていない。自分が読むなら「ブイアイピー」。しかし「ビップルーム」とも言っている。

(フジテレビ)読み方は決めていない。今回の鳥取の原稿では「VIPルーム」は使わずに「個室」にした。「VIP」に「ルーム」が付くと「ビップルーム」のような気がする。

(テレビ東京)ルールはないが、「ルーム」が付いたら「ビップルーム」、ニュースで「VIP」単独は「ブイアイピー」のような気がする。

(ABC)原則、テレビは、系列キー局のテレビ朝日さんに従う。(系列ではない)ラジオでは「ビップ、ブイアイピールーム」と言い直すだろう。

(MBS)ことしニュースで「VIP」は2件出て来て、「ブイアイピー」と読んでいる。セガトミーのIR(大阪におけるカジノを含めた統合型リゾート)のニュースでは「VVIP(ブイブイアイピー)」というのも出て来た。単体では「ブイアイピー」で、「VIPルーム」「VIP待遇」など後ろに何か来たら「ビップ」のような気がする。

(KTV)決まりはない。「サミット」のニュースで単体の「VIP」は「ブイアイピー」。「ルーム」「待遇」が後ろに付くと「ビップ」。くだけた表現だと「ビップ」。

(テレビ大阪)経済ニュースで「首脳」は使うが「VIP」は出て来ない。スポーツニュースで出て来る「VIP待遇」の読みは「ビップ」。

(共同通信)決めていない。ルビも振っていない。

(時事通信)「読み」は規定していない。

(WOWOW)昔、1980~90年代の「ディスコ」(「トゥーリア」など)にあった「VIPルーム」は「ビップルーム」だった。

というように、各社バラバラで、「特に決まりはない」ようでした。

ただ、『NHK日本語発音アクセント新辞典』には、

「VIP=ビップ」

と載っているというのは(載っていると思わなかったので)知りませんでした。

その後、2018年1月23日放送のTBS『ビビット』では「VIP」の読みは、

「ブイアイピー」

でした。

(2018、1、26)

2018年1月28日 21:46 | コメント (0)

新・ことば事情

6679「雪を慣れた人は」

1月25日の日本テレビ「スッキリ」で、数年に一度という寒波に見舞われ、大雪となった現地から中継していた大竹リポーターが、

「雪を慣れた人は」

と言っていたのが気になりました。単なる言い間違いかなと最初は思ったのですが、その後に、もう一度同じように、

「雪を慣れた人でも」

と言ったので、

「あ、これは言い間違いではなく、こういう場合の助詞の使い方を、間違って覚えている、身につけているんだ」

と思いました。もちろん正しくは、

「雪に慣れた人は」

ですね。

この「に」と言うべきところで「を」を使う人、増えているように思います。普段の「話し言葉」では、助詞を使うことがないしゃべりをしていて、しかも自分で文章を書かない、正しい文章を読む経験の少ない人に見られるように思います。

助詞を間違うというのは、やはり言葉のプロとして恥ずかしいので 気を付けたいですね。

でもそうは言ったものの、きのう(1月25日)、「うーん、どっちだろう??」と迷ったケースもありました。

「二人に説教」か?「二人を説教」か?

というケースです。これは悩みましたが、結局、

「どちらでも良い」

ということで、今回は、

「を」

にしました。「に」だと、

「二人に"対して"説教」

ということですし、「を」だと、「何人(How many)に、説教したのか?」ということに対して、

「"(その)二人を"説教した」

という感じですかね。「目的語」っぽい感じです。

「雪に慣れた人」の「に」は、

「雪国に住んで、"雪の積もった状況に"慣れた人」

というイメージです。

(2018、1、26)

2018年1月28日 17:44 | コメント (0)

新・ことば事情

6678「ひたむき、まえむき、いばらき。」

残念ながら、5場所連続で「休場」となってしまった横綱・稀勢の里。ご存じのように、

「茨城県出身」

ですね。その稀勢の里が出ている「茨城県の広報のキャッチフレーズ」が、

「ひたむき、まえむき、いばらき。」

だということを知りました。

なるほど、「脚韻」が「き」なのですね。よく「茨城」は、

「いばらぎ」

濁って発音されることがありますが、正しくは濁らない清音の、

「き」

なのだということが、よくわかるコピーですね。

以前(15~16年前)に、「茨城県庁」と「大阪の茨木市役所」に電話をして、受付の人に「『き』か?『ぎ』か?」を聞いてみたことがあります。両方とも「き」でした。(平成ことば事情799「茨木と茨城」をお読みください)

また、京阪電車・京橋駅の売店の裏にデカデカと出ていた、

「スポーツ新聞と競馬新聞の広告」

も思い出しました。(平成ことば事情198「ウマやか」をお読みください)

あれは、

はれやか。しとやか。なごやか。

まろやか。さわやか。こまやか。

かろやか。すこやか。おだやか。

かろやか。すこやか。にぎやか。

スポやか。ウマやか。

と、「やか」で脚韻を踏んだものでしたが、この間見たら、「別の広告」に替わっていました。おそらく15年以上、同じ広告だったと思うのですが。

稀勢の里には、早くけがを治して、このコピー通りに活躍してほしいものです。

決して、

「したむき、うしろむき、いばらき」

にはならないように!

(2018、1、26)

2018年1月28日 12:43 | コメント (0)

新・ことば事情

6677「『165センチ』のアクセント」

「新人」・・・というか「入社1年目」の岩原大起アナウンサーから、アクセントの質問を受けました。

「『165センチ』のアクセントは、どう読めばいいでしょうか?」

こういうのって、考えれば考えるほどドツボにはまって、分からなくなるんですよね。

岩原アナウンサーは、

×「ヒャ/クロク\ジュー・ゴ/セ\ンチ」

と言っていたのですが、「ちょっと違うかな」と思って質問して来たようです。

正しくは、

○「ヒャ/ク・ロ/クジューゴセ\ンチ」

ですね。つまり、「どこで区切るか?」ということなので、

×「160+5センチ」→○「100+65センチ」

なのです。

「1メートル65センチ」

ということですね。

これが「センチ」以外の単位が来た時は、どうなるか?考えてみました。

*「165万円」=ヒャ/ク・ロ/クジューゴマンエン

=ヒャ/クロクジューゴマンエン

*「165勝」=ヒャ/ク・ロ/クジューゴショー

=ヒャ/クロクジューゴショー

*「165人」=ヒャ/ク・ロ/クジューゴニ\ン

=ヒャ/クロクジューゴニ\ン

*「165面」=ヒャ/ク・ロ/クジューゴメン

=ヒャ/クロクジューゴメン

というような感じか。やっぱり「100」と「残り」で分けますね。「コンパウンド」して一気に「平板化」することもありますけど。

では、「1000」台になるとどうか?妥当なアクセントは、

*「1655万円」=セ\ン・ロッ/ピャク・ゴ/ジュー・ゴ/マンエン

=セ\ンロッピャクゴジューゴマンエン

=セ\ンロッピャク・ゴ/ジューゴマンエン

★=セ/ンロッピャクゴジューゴマ\ンエン

*「1655勝」=セ\ン・ロッ/ピャク・ゴ/ジュー・ゴ/ショー

=セ\ン・ロッ/ピャク・ゴ/ジューゴショー

        =セ\ン・ロッ/ピャクゴジューゴショー

★=セ/ンロッピャクゴジューゴショー

*「1655人」=セ\ンロッピャク・ゴ/ジューゴニ\ン

=セ\ン・ロッ/ピャク・ゴ/ジューゴニ\ン

=セ\ン・ロッ/ピャクゴジューゴニ\ン

★=セ/ンロッピャクゴジューゴニ\ン

*「1655面」=セ\ンロッピャク・ゴ/ジューゴメン

=セ\ンロッピャク・ゴ/ジューゴメン

=セ\ン・ロッ/ピャク・ゴ/ジューゴ\メン

=セ\ン・ロッ/ピャク・ゴ/ジューゴメン

=セ\ン・ロッ/ピャクゴジューゴメン

=セ\ン・ロッ/ピャクゴジューゴ\メン

★=セ/ンロッピャクゴジューゴ\メン

こんな感じでしょうか。

やはり「単語が長くなる」「アクセントのバリエーション」も増えますね。

なお「★印」は、あまり推奨しないのですが、

「最近の若者の数の数え方」(コンパウンドで平板化)

です。お金の金額などは「コンビニ」なども含めて、こういった、

「アクセントの平板化」

が進んでいるように感じます。井上史雄先生が提唱する、

「よく使う言葉のアクセントは平板化する」

という、

「専門家アクセント」

の一種なのでしょうね。

(2018、1、25)

2018年1月28日 10:04 | コメント (0)

新・ことば事情

6676「綱の遺伝子」

1月17日の「ミヤネ屋」で、昭和の大横綱「大鵬」の孫・納谷くん初勝利のニュースを、「スポーツ紙の記事」を使って紹介しました。

「1面トップ」で取り上げていたものは「東京版」、それ以外は「大阪版」だったそうですが、「日刊スポーツ」の1面(東京版)で、

「綱の遺伝子」

という見出しがありました。

「遺伝子」「DNA」

という表現は、ダメではないが「ビミョー」です。ちなみに他紙(1月17日付)は、

<ニッカンスポーツ・大阪版>「おじいさん 見てくれましたか 大鵬孫 納谷 貫禄デビュー」

<スポーツニッポン>「祖父の道 第一歩 大鵬孫 納谷 デビュー戦2秒で圧勝」

<サンケイスポーツ>「祖父 大鵬ほうふつ 孫・納谷 圧勝デビュー!!」

<スポーツ報知>「偉大なDNAそろい踏み 朝青甥・デビュー戦白星・大鵬孫」

<読売新聞>「注目ありがたい」大鵬の孫 初戦○

「遺伝子」「DNA」は、実は「血筋」「血統」「サラブレッド」などの言い換えとして使われています。

「血筋」「血統」が、なぜ放送などでダメなのか?

まず「日本国憲法第14条(法の下の平等)」の、

「すべての国民は法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない」

に反するという考えです。この中の「門地」ですね。意味はズバリ、

「家柄」

です。

「良い家柄をほめて、何でダメなの?」

と思いますが、「良い家柄」を認めるということは同時に「悪い家柄」も認めることにつながるのですね。つまり

「個人の努力によって変えられるものではない」

ということを公に肯定してしまうことは「差別につながる」という考え方です。

使わなくて済むなら、使いたくない表現です。

そう思っていたら、最新の『週刊文春』1月25日号で、

「貴景勝 貴乃花部屋の最強DNA 父が語る"ガチンコ一直線"」

という見出しの記事が載っていました。

「最強DNA」

で使われていました。流れとしては「使う傾向」がありますね。

「ミヤネ屋」で、その翌日に、「最強DNA」が出て来ました・・・うーん、仕方がないか。使うか。でも、ダイレクトではなく「いわゆる」の感じを出すために、

「"最強DNA"」

というように「"  "」を付けました。

その後、1月25日の産経新聞・夕刊に(関西は、「夕刊」があるんです、「産気新聞」。関東はないけど)、

「納谷 貫禄の初土俵3勝」

という見出し。サブタイトルには、

「祖父・大鵬 遺影に『春場所は序の口』報告」

とありました。そして記事本記には、

「『昭和の大横綱』の遺伝子を受け継ぐ大器が、貫禄の船出を果たした。」

と、元横綱大鵬の孫「納谷(なや)(17)」(本名・納谷幸之助、東京都出身、大嶽部屋)を紹介していました。見出しには取らないで「本文」で、

「遺伝子」

を使っていました。

(2018、1、25)

2018年1月27日 11:58 | コメント (0)

新・ことば事情

6675「におぐ」

読売新聞朝刊で、ほぼ毎日連載している、

「ポケモンといっしょにおぼえよう!たのしい方言」

というコラムの1月24日で、

「におぐ」

という方言が取り上げられていました。「京都府」の方言とされています。

「京都府の人が『においでみ』と言ったら『においをかいでごらん』ということなんだ」

とあります。そうなんですよね。

「におう」+「かぐ」=「におぐ」

だと私は思っています。

この言葉を初めて知ったのは、今から20年近く前。夕方の関西ローカルのニュース番組で、子どもたちが遊びの時に、

「1から10までの数を数える言葉」

としての、

「ぼんさんがへをこいた」(坊さんが屁をこいた)

について調べていた時です。今や、その立場は全国的に、

「だるまさんがころんだ」

に取って代わられましたが、昔は、関西の子ども達が使っていた「数え言葉」は、

「ぼんさんがへをこいた」

でした。それを調べた詳細は、11年前に出て現在は絶版となっている拙著、

『スープのさめない距離~辞書に載らない言い回し56』(小学館)

に書きましたが、要はその「数え言葉」を調べる中で、「京都」と「滋賀」には、「1~10に当たる数え言葉」である「ぼんさんがへをこいた」の「続き」の、

「11~20に当たる数え言葉」

があることが分かったのです。それは、

「においだらくさかった」(臭いだら臭かった)

というものでした。これで私は、「におぐ」という単語を知ったのでした。それを久々に思い出したなあ。さらに!滋賀・彦根のほうでは、

「21~30に当たる数え言葉」

もあることがわかりました。それは、

「くさいのはあたりまえ」(臭いのは当たり前)

というものでした・・・。

(2018、1、25)

2018年1月26日 20:46 | コメント (0)

新・読書日記 2018_010

『のこった~もう、相撲ファンを引退しない』(星野智幸、ころから:2017,11、17)

著者は1965年、ロンサンゼルス生まれ、早稲田大学卒。元・産経新聞記者。1997年から作家生活に。「文藝賞(1997年)」「三島由紀夫賞(2000年)」「野間文芸新人賞(2003年)」「大江健三郎賞(2011年)」「読売文学賞(2015年)」と数々の賞を受賞している。 私が読んだことがあるのは、『呪文』(河出書房新社、2015)だけですが、実は著者が「相撲ファン」であったということをツイッターで知って、このエッセイを読んでみたいなと思いました。昨今の「大相撲」を巡る状況をどう捉えて考えているのかな?と思って。

子ども頃から大相撲を見ていて、「貴乃花」のファンだったが、貴乃花の引退を持って相撲ファンは引退していたのだそうだ。それが、「白鵬」が大鵬の記録を超えるのではないか?と騒がれたころから、また「相撲ファン」に。そしてタイトルのように「もう相撲ファンを引退しない」覚悟を決めたのだそうだ。

「はじめに」で書かれたタイトルは、

「相撲で起こることは、この社会のすべての人にも起こる」

という言葉。これはサッカーのイビチャ・オシム元日本代表監督の言葉、

「人生で起こることは、すべてサッカーでも起こる」

という言葉の応用だそうだ。そう言えば以前、聞いたことがある。

確かになあ・・・相撲界(角界)で今、起きていることは、「日本の社会の縮図」のようなものではないだろうか。そして、その言葉通り、この本で一貫して書かれていることは、

「反レイシズム」

の精神だ。大相撲で「モンゴル人力士へのバッシング」は、「日本人力士の優勝」「日本出身横綱」といった言葉に表されているという。

「それは、おかしいんじゃないか?たしかにおかしいだろう!」

という憤りが、星野さんを駆り立てている。そしてなぜ相撲界がそんな状態に陥っているのか?は日本の社会全体が今、そういう状態に陥っているからである。

「あとがき」のタイトルは、

「もう相撲ファンは引退しない宣言」

である。

「これまでの大相撲をめぐるモンゴル力士への風当たりは、要するに白鵬憎しなのではないか」

「自分より下だと思って可愛がっていた女が、自分よりいい仕事について業績を出し自分よりいい給料を稼ぎ始めたとたん、怒り出して貶めるDV男の行動とそっくりです。日本が韓国や中国に持っているうらみがましい優越感も同型」

「うまくいっているときほど、その後の崩壊の芽はひっそりと育ち始めています。」

「相撲界で起きていることは、この社会でも起こる。相撲が体現する問題は、社会の危機を極端な形で先取りしている。」

と不安と心配を述べた星野さんですが、最後はこう締めくくっています。

「相撲に対して私には希望しかありません。私が相撲ファンを引退することは、もうありません。」

と、ここまでを1月24日に書いたら、翌朝、また不祥事が。

2014年9月にあった、春日野部屋での暴行事件(傷害事件)を、相撲協会が公表していなかったと。うーむ。もう根こそぎ改革しないと・・・。

あと、きのう(1月24日)、帰りの電車の中で、「横綱相撲」等について考えたこと。

「『横綱相撲』の『定義』をきっちり決めるべきだ。肘を使うエルボーは『かち上げ』ではないので禁止、『反則技』とするとか、『横綱以外』の力士は張り手をしても良いけど、横綱は禁止とか、定めるべきでしょう。『基準のない品格』は『スポーツ』ではない。『スポーツマンシップに反する』のは『どういう行為』なのか、定めるべきだ。もしくは審判=行司の判断に任せる。

そして、行司は『部屋付き』ではなく、協会が育てて協会が雇用する。特定の部屋に所属しない。これが『根本』なのではないか。審判が、公正中立を疑われるような立場にいてはならない」

と思いました。


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(2018、1、22読了)

2018年1月25日 22:09 | コメント (0)

新・ことば事情

6674「入水自殺」

1月21日、評論家の西部邁さん(78)が亡くなりました。東京・多摩川に飛び込み、入水自殺したと報じられています。この、

「入水自殺」

ですが、

「『入水(ジュスイ)』は『水に入って自殺すること』なので『入水自殺』は重複表現だ」

という意見あります。その一方で、

「『入水(ジュスイ)』と聞いてもすぐには意味がわからないので、『自殺』ということを強調するために『自殺』を付けている。しかし『ジュスイ』と読むと『重複する感じ』があるから『ニュースイジサツ』と読むべきだ」

という意見もあります。しかし、「ニュースイ」と読んだら、

「それは『ジュスイ』と読むんだ。最近の若いアナウンサーは、そんなことも知らないのか!勉強不足だ!!」

とお叱りを受けそうです。

私も委員の一人である、日本新聞協会の新聞用語懇談会放送分科会が編纂した『放送で気になる言葉2011』にも、この言葉は載っていて、このように記されています。

*「入水自殺」=「入水(ジュスイ)」は「水中に身を投げて自殺する」ことで、「入水自殺(ジュスイジサツ)」は重複表現で明らかな間違い。一方、単に水に入ること、飛び込み競技で水に入る、という意味で「入水(ニュースイ)」という言い方があり、その延長に「入水自殺(ニュースイジサツ)」という言葉も存在する。読み、意味ともに誤解を招きやすいので、放送では「川へ飛び込んで自殺(心中)しました」などへの言い換えが望ましい。

と書かれていて、これ以上でもこれ以下でもないなあと思います。

ただ、見出しでは、

「西部邁さん入水」

だけでは分かりにくいので、

「西部邁さん入水自殺」

となってしまうのも、仕方がないのかなあという気がします。

覚悟の自殺だったのでしょうね。なんか、三島由紀夫の割腹自殺を連想してしまいました。合掌。

(追記)

1月25日の毎日新聞夕刊に、鈴木英生記者による「追悼記事」が出ました。そこでは、

「保守派の評論家で社会経済学者、西部邁さん(78)が21日、東京都大田区の多摩川で入水し亡くなった。」

と、シンプルな「入水」を使っています。ルビは降ってありませんが、これはもちろん、

「ジュスイ」

と読ませたいのでしょう。

(2018、1、25)


(2018、1、25)

2018年1月26日 13:32 | コメント (0)

新・ことば事情

6673「顕性・潜性」

平成ことば事情6673「顕性・潜性」

去年(2017年)9月に「日本遺伝学会」が、遺伝子に優劣があるとの誤解を避けるため、長年使ってきた、

「優性」や「劣性」

の用語を使わず、今後は

「優性」⇒「顕性」

「劣性」⇒「潜性」(せんせい)

と言い換えることを決めました。

(ちなみに「突然変異」も、原語に「突然」という意味は含まれていないため「突然」を除いて「変異」とし、「色覚異常」や「色弱」も、「色覚多様性」と変更するとのことです。)

去年(2017年)11月に岡山で開かれた「新聞用語懇談会秋季合同総会」で、テレビ朝日の委員から、各社の対応に関して質問が出ました。各社の対応は以下の通りです。

(朝日新聞)今のところ変更なし。2017年9月以降「優勢・劣勢」などは出て来ていない。

(毎日新聞)直近の変更予定なし。今後は「教科書」の表記がどうなるかを鑑みて対応する。ただ「劣性遺伝」を「劣った遺伝」であるという"間違った理解"はしないようにしている。

(読売新聞)高校の「生物」の教科書は「日本学術会議」の表記に従っているが、今のところ「優性・劣性」と「顕性・潜性」を併記している。定着するかどうか見守りたい。

(日経新聞)対応は決めていない。今後考えていきたい。

(東京新聞)対応は未定。

(産経新聞)決めていない。「日本遺伝学会」の発表の記事は読んだ。そのように報道した。

(共同通信)表記は変えていない。「優性・劣性」は、ほとんど使っていない。今後、学会と文科省の協議や教科書などを見て対応を考えたい。

(時事通信)ただちに変更することはない。

(NHK)変更の予定なし。9月に日本遺伝子学会で出て来たばかりの言葉なので、世の中への定着度を見て検討したい。

(日本テレビ)「優性・劣性」から「顕性・潜性」への用語変更は、状況を見て。まだ従来の「優性・劣性」を使っている。

(フジテレビ)これまでと変更なし。

(テレビ東京)様子見。変更なし。

(MBS)(TBS欠席のためJNNを代表して、という議長からの発言に)JNNを代表していません!あくまでMBSとして。一般的に「学会」というのは「新しい表現」を広めようとする。例えば「リアス式海岸」→「リアス海岸」、「縄文式土器」→「縄文土器」、大阪・堺の「会合衆」も、昔は「えごうしゅう」と言っていたが、最近は「かいごうしゅう」と言うらしい。(※「会会衆」=室町・戦国時代の都市自治組織の代表者。都市によって年寄、老中、乙名 (おとな) などと呼ばれており、堺では文明年間 (146987) に会合衆がおかれていた。堺の会合衆は納屋衆とも呼ばれた。「ブリタニカ国際大百科事典」より)こういった名称変更は、視聴者の混乱を招くのではないか。

(ytv)こういった名称変更の過去の例を見てみると、最初は「聞き慣れない」ということで反発があるが、経験的に大体「2年」で定着する。「文部省」→「文部科学省」、「大蔵省」→「財務省」、「建設省+運輸省」→「国土交通省」、「厚生省+労働省」→「厚生労働省」などの「省庁の名称変更」があった2001年1月当時は、「名前が長い」などの反発があり「『国土交通省』は略して『国交省』とでも言うのか?まるで『中国の省の名前』みたいでおかしい」などの意見が大勢だったが、今はみんな「国交省」と言っている。「病名」の場合は、新しい薬の登場などで従来の病名のイメージと実態が合わなくなった場合に、従来の病名にまとわりついた「偏見」を拭うために「病名変更」が行われることが多い。「精神分裂病」→「統合失調症」、「痴呆症」→「認知症」など。「認知症」に関しては、当時用語懇談会放送分科会としては「認知できない症状なのに『認知症』と言うと、『認知できる』ように感じ、病気の実態を表していない。『認知不全症』と呼ぶべきではないか」という意見を厚生労働省に出したが、それによって名称変更が中止されたわけではなかった。

というようなことでした。

そして2018年1月12日、10年ぶりに『広辞苑』の「第7版」が出ました。

『広辞苑・第7版』で記載はどうなっているか、見て見たところ、

「意味の説明」は、これまでの「優性」「劣性」のところに書かれていました。

しかし、「1行」ではあるが、新たに「見出し」を立てていました。

できれば「反対語」として、

「顕性⇔潜性」

「潜性⇔顕性」

としてほしかったところですね。スペースはあるのですから。

(2018、1、24)

2018年1月26日 10:30 | コメント (0)

新・読書日記 2018_009

『平成三十年度 大相撲力士年鑑』(「相撲」編集部編、ベースボール・マガジン社:2018、1、15)

去年の後半に、この年鑑があることを知り、購入。大変役に立つ。仕事で、仕事以外でも楽しめるというか、「読む年鑑」としてよく出来ています。データなんですけど、楽しめます。早く「平成30年版」が出ないかなと、待ちに待っていたら、出ました!

いやあ、よく出来ているわ、本当に。ちゃんとね、表紙から「日馬富士」が消えていました・・・。

今年も活用させて頂きます!


star5

(2018、1、15購入)

2018年1月25日 19:21 | コメント (0)

新・ことば事情

6672「自歯」

1月18日の内海桂子師匠のツイッターを見ていたら、

「私は入れ歯が四本で、後は自歯なので」

という文章を発見!この中の、

「自歯」

というのは、初めて見た言葉です。

「じし」

と読むのでしょうが?それとも、

「じば」

と読むのでしょうか?

内海桂子師匠は、「95歳(!)」なので・・・「じじ」「ばば」なので、

「じば」

でしょうかね?(冗談です)グーグル検索では(1月24日)、

「自歯」=7080件

出て来ました。しかし、出て来たサイトを実際に読んでみると「自歯」という言葉は見当たりません。代わりに目につくのは、

「臼歯」

なのです・・・もしかして、グーグル検索は、

「『自』と形の似ている『臼』と勘違いしている?」

そんなこと、あるのかな?「臼歯」で検索すると、

「臼歯」=229万件

も出て来ましたが。

『広辞苑』『三省堂国語辞典』『精選版日本国語大辞典』『明鏡国語辞典』『新明解国語辞典』には、「自歯」(じし・じば)は載っていませんでした。

(2018、1、24)

2018年1月25日 12:18 | コメント (0)

新・読書日記 2018_008

『2018最新基本地図 世界・日本42訂版』(帝国書院:2017、12、15)

いやあ、8年ぶりに買い換えました、地図帳。世界・日本。金色の表紙でした。「2010年版」は黄色の表紙でしたが。

いろいろ、最新情報が載っているんですけど(国旗とかも変わったり、グルジアの国名がジョージアになったり、変わっているんですよ)、地図帳も、毎年ちょっとずつ変わっている。「時事ネタ」も取り入れるんですね、来月(2月)9日に開幕する「平昌(ピョンチャン)オリンピック」を控えて、「韓国」「平昌周辺」の詳しい地図が、巻頭に特集されています。これは地名の読み方など、活用できそうだ!

これだけの情報がズッシリと詰まって「2500円(税別)」は安いと思います。また8年、使わせてもらいますね。

でも、学生じゃなくて社会人で「地図帳」を買う人は、珍しいかもしれませんね。


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(2018、1、23購入)

2018年1月25日 10:01 | コメント (0)

新・読書日記 2018_007

『男尊女子』(酒井順子、集英社:2017、5、31)

タイトルが面白い。もちろん「男尊女卑」に引っかけているのだが。去年の春に出ていたが、気付かなかった。その後あちこちで「『男尊女子』面白かった!」「2017年のベスト1」などという書評などを目にしたので、酒井順子ファンとしては「これは読まねば!」と。ファンなのにこの本が出ていたのを「知らなかった」というのも「いかがなものか」と思いますが。

全20章からなるこの本。各章のタイトルは「小さな女子マネ」「お茶女子」「九州男女」「ニュートラ」「言葉の女装」「主人」「夫婦別姓」「無知のフリ」「女性議員」「レディ・ファースト」「性」「かわいい」「気が強い」戦争」「嫁」「服従」「高低」「男女」「女子」「守られる」というようなキーワードが並んでいる。

中でも私が「へーなるほど」と目から鱗だったのは、第6章の「主人」である。「夫のことを何と呼ぶか」によって、女性のタイプは分かれる、ということなのだが、その中でも「主人」と呼ぶ人は、従来だと「専業主婦」的な、「夫=主、妻=従」という『保守的な考え方の人』だと思われがちだが、最近は『バリバリのキャリア・ウーマンで、かつ家庭のこともしっかりやっているといった人』が、好んで「主人」と呼んでいると。それは、

「一種の自慢」

なのだと喝破する。というのは、

「経済力を持つ女性は、往々にしてダメな男と結婚しちゃうことがあるけど、私は夫だって『正社員』で『主人』と呼んで差し支えのない立場なんですからね」

と言いたいがために「主人」と呼ぶというのだ。うーん、複雑な・・・。

そして酒井さんは、「既婚の女性芸能人のブログ」で、「夫」のことをどう呼んでいるかを調べました。

*「主人」=西田ひかる、三浦りさ子、東尾理子、渡辺美奈代、堀ちえみ、中澤裕子、

保田圭、安めぐみ、安達裕実、安田美沙子

*「夫」=里田まい、ギャル曽根、くわばたりえ、とよた真帆

*「旦那さん/ダンナさん」=キンタロー。、絢香、相田翔子、吉澤ひとみ、小原正子、

辺見えみり、藤本美貴

*「パパ」=北斗晶、神田うの、野田聖子、アグネス・チャン

*「名前」=松本伊代(ヒロミさん)、青田典子(玉置浩二)

*「彼」=吉川ひなの

酒井さんは、それぞれのグループの特徴も記しています。「主人」と呼ぶグループは、

「結婚していること、子どもがいることなど『家族持ちであること』をセールスポイントとしている」

という分析です。そしてこれは、一般人にも当てはまり、

「仕事をしていても軸足が家族にあり、かつ『家族の一員であること』にアイデンティティーを置く人は、夫を『主人』と呼びがち。対して専業主婦でも、自立心が旺盛だったり、『家族持ちである』ということに既に飽き飽きとしていたりすると、『ダンナが』とか『夫が』とか『うちのが』といった言い方になりがちなのです」

と断じます。そして、「主人」派の友人によると、

「ママ友の間で『夫』とか言うと、なんか気取ってるムードになっちゃう。『ダンナ』じゃがらっぱちすぎる感じだしし、アメリカ人じゃないからハニーとかダーリンって言うわけにもいかないし」

ということだそうです。

・・・ご苦労様です。たしかに"傾向"はありますね。でも単に「年齢」によるという部分もあるのではないかな?という気は、少しします。

これと対応して、「これらの女性芸能人の夫」は、「妻のことを何と呼んでいるか?」も調べて並べると、面白いのではないでしょうかね?


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(2018、1、20読了)

2018年1月24日 20:57 | コメント (0)

新・読書日記 2018_006

『江戸川乱歩と横溝正史』(中川右介、集英社:2018、10-31)

ようやく読み切った。年末年始の休みで読もうと思っていたのだが、さすがに「2段組」みで334ページは手ごわかった。途中からペースに乗って来た感じで読めたが、最初のほうが、なかなか頭に入って来なかった。

ポプラ社の「江戸川乱歩シリーズ」は、子ども向けにリライトされたもので、江戸川乱歩本人が書いたのではないとしても、僕の「江戸川乱歩」は、あれ。本が好きになったきかっけでもあります。小学3年でモーリス・ルブランの「ルパン」シリーズ、小学4年でコナン・ドイルの「ホームズ」、そして小学5年で「明智小五郎」ときて、そのあとは大人の本に移っていた「読書体験」の基礎は、小学校の図書館で借りたこれらの本。もっとも「江戸川乱歩シリーズ」のポプラ社の本は、買っていたと思う。そろえるのもまた、楽しかった。ワクワクしたなあ。

一方の「横溝正史」は、実は読んでいない。角川文庫。映画もあんまり観ていない。ということで、その二人がまるで「兄弟のような付き合い」があったということも、全く知らなかった。そもそも「江戸川乱歩」はもう亡くなっていたので「歴史上の人物」だと思っていたが、「横溝正史」は同時代で生きていたので、その2人がつながるなんて思いも寄らなかったというか・・・子どもだったし。

「探偵小説」と「軍国主義」という視点は、新しかった。

そして、2人が切磋琢磨している間に、時代は「探偵小説」から「推理小説」に変わり、「松本清張」が台頭する。「松本清張」「高木彬光」も夢中になって読みましたねえ。これは所中学ぐらいかなあ。懐かしいです。

「大人版」のちゃんとした江戸川乱歩も読んでみたいな、と思いました。

「あとがき」のクイズ、一発で分かりましたよ。「藤岡淳吉」ですね!

なお「60ページ」の「川口松太郎」の「没年」が、

「一八九九~一八九五」

となっていましたが、タイムマシンではありませんから、これは明らかに、

「一八九九~一九八五」

ですね。「八」と「九」が入れ替わっている。

「ウィキペディア」しらべですが、

1899年(明治32年)101日~1985(昭和60年)69日)」

でした。「人情小説家 川口松太郎オフィシャルサイト」というところでも、

1899年(明治32年)101 1985(昭和60年)69日)」

でした。重版がかったそうです(パチパチ)から、直っているかな?


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(2018、1、16読了)

2018年1月24日 18:55 | コメント (0)

新・ことば事情

6671「文楽の言葉」

1月21日、大阪・日本橋(ニッポンバシ)の「国立文楽劇場」で行われている、

「初春文楽公演」

を見て来ました。館内は8割ほどの入り。まずまず、席は埋まっています。「初春」ということで着物の女性がものすごく多かったのですが、「着付け教室の新年会」として観劇に団体さんが来られていたということで、納得。地元・大阪に住みながら、恥ずかしながら、「国立文楽劇場」に行ったのは初めて。「人形浄瑠璃」は、淡路島で見たことはありましたが、「文楽」の公演を観るのも初めてでした。それで今回は、

「八代目 竹本綱太夫 五十回忌追善」

「六代目 竹本織太夫 襲名披露」

ということで、「八代目 竹本綱太夫」の息子で、「六代目 竹本織太夫」の師匠でもある

「豊竹咲太夫」

さんが「口上」を披露しました。演目は、

・「花競四季寿」(はなくらべ しきのことぶき)

・「平家女護島」(へいけにょごがしま)

・「八代目 竹本綱太夫五十回忌追善・六代目 竹本織太夫襲名披露  口上」

・「摂州合邦辻」(せっしゅうがっぽうがつじ)

でした。それを観て、言葉のことなどで気付いたことを、メモしておきます。

*「七百年」=「シチヒャクネン」と。「ナナヒャクネン」ではなく。

*「四人」=「ヨニン」。「ヨッタリ」ではなく。

*「平家女護島」=音声ガイドでは「ニョ\ゴガシマ」と「頭高アクセント」。豊竹咲太夫は「ニョ/ゴガ\シマ」と「中高アクセント」。

*「平家女護島」は歌舞伎では「俊寛」。平清盛に対する「謀反を企てた」として、鬼界ケ島に「島流し」になっている。この「謀反を企てた」というのは、現代で言うと「共謀罪」に当たる?

*豊竹咲太夫さんは「四代目 竹本織大夫」=「ヨダイメ」と。

*「合三味線」(アイジャミセン)。「シャミセン」が濁って「ジャミセン」に。

*八代目・竹本綱太夫は「復曲」「復活」に尽力。「復曲」というのは初めて見た。『広辞苑』『精選版日本国語大辞典』にも載っていない。

*今回、豊竹咲太夫さんが、文楽では珍しい「五十回忌追善公演」を企画したのは、その昔「十七世・中村勘三郎」が、その父「中村歌六」の「五十回忌追善公演」を行ったのを見て、「私もやりたい」と考えていたとのこと。調べたら「三世・中村歌六 五十回忌追善五月大歌舞伎」は「1970年5月」。今から48年前か。八代目・竹本綱太夫が亡くなって2年後か。

*「豊竹咲甫太夫(とよたけ・さきほだゆう)」改め「六代目・竹本織太夫」の家は「鶴澤(ツルザワ)」。しかし織太夫は「ツルサワ」と濁らず。音声ガイドは「ツルザワ」

と濁った。

<「摂州合邦辻」>

*「逮夜」

*「逆縁」=子が、親より先に死ぬこと。

*「弔いの百万遍」=「百万遍」は、京都大学近くの地名だが、ここでは「念仏」の意味では?→「百万遍念仏」の略のようです。

*「玉手御前」とその義理の息子「俊徳丸」の「不倫」=武家のご法度。しかし共に20代前半という年齢。玉手御前の母のセリフが、「二十(はたち)そこそこの色盛り」。

*「可哀いや」=可哀想

*「東西~」=Attention Please

*「烏羽玉」(ウバタマ)=文字通り「カラスの羽のように黒い」。

*「太夫・合三味線」のコンビが「3組」登場。1組目から2組目へ、どんでん返しで交代するところは、

「いとしんーーーーー」

と「ん」(口はつむっているが「N」に聞こえる)を伸ばしたままで2組目の「豊竹咲太夫」に交代し、

「しんたる夜の道を」

とつながる。つまり、

「いと、しんしんたる夜の道を」

という台詞の途中で交代。面白い。「駅伝」で、タスキをつなぐかのよう。

*豊竹咲太夫は「ワ行」の「ヰ(ゐ)」「ヱ(ゑ)」「ヲ(を)」が、明らかに「ア行」の「イ(い)」「エ(え)」「オ(お)」とは異なる、粘りのある(子音を含んだ)発音だった。具体的には、「窺い居(ヰ)る」「行方(ユクヱ)」「人目を(ヲ)忍ぶ」。「ラ行」の「義理」の「リ」も「ゥリ」というような粘り気があった。

その他、「ヤ行」の「親元」「薮畳」の「ヤ」、「聞こえた」「娘さんの声」の「エ」も、「ィヤ」「ィエ」のように聞えた。

*「合力金」(ゴウリョッキン)

*「ご厚恩」

*「門端も踏まされようか」

*「肉縁の深い」

*死んだと思っていた娘の玉手御前が、帰って来て戸を叩く姿というのは、イギリスの小説家・ジェイコブズによる怪奇小説「猿の手」を思い出した。

*「テさて悪い合点」=「さてさて」の「さ」が脱落。「話し言葉」では、あるのだろうな。

*「下さんせ」=発音は「さんせ」と、そのままのときと「しゃんせ」となることがある。

*「逆事」(サカゴト)

*「ウ\ソであろう」。「ウ\ソ」が「頭高アクセント」。

*「箸持ってくくめるような母の慈悲」=「くくめる」は「口の中入れてやる、口に含ませる」

*「間(ま)」=「いま」「ひま」の「ま」に通じるのか?

*「女夫(ミョウト)になりたい」

*「ぶち放す」

*「お志を無足(ムソク)にして」。「無足」=「無駄」の意味であろう。

*「なってたも」=「なってたもれ」=「なってくれ」の意味。

*「黒髪の『百(モモ)筋、千(チ)筋』」

<ここからは、襲名披露した「六代目・竹本織太夫」に交代>

*「身の罪障」

*「おっしゃります」(「おっしゃいます」ではなく)

*「けやけき姿」=「けやけい」は「けやけし」。「(1)著しく普通とは異なっている。異様できわだっている。(2)態度や様子が普通と変わって悪くはなはだしい。(イ)感情を害するさまである。態度がしゃくである。(ロ)様子が醜悪である。気味が悪い。(3)ぬきんでてよい。高貴である。すばらしい。(4)はっきりしている。きっぱりしている。」(『精選版日本国語大辞典』より)

*「無間(ムケン)地獄の釜揚げに」。濁らず。

*「息をホッと継ぎ」

*「継子(ママコ)大切」

*「継子(ママコ)さんの命をば」

*「次郎丸も俊徳丸も同じ継子(ママコ)」

*「継子継母(ケイシケイボ)の義理は立っても」

*「広大無辺 継母(ケイボ)の恩」

*「継母(ケイボ)は貞淑の鑑」=「継子」は「ママコ」しかなく「ケイシ」という読みは無かったが、「継母」は「ママハハ」と「ケイボ」の両方が出て来た。

*「むさいとも、うるさいとも」・・・「むさい」。

*「酒(ササ)」

*「叶へう」=叶えよう

*「お命、助けう」=助けよう

*「毒酒(ドクシュ)」

*「術(ジュツ)なかろう、苦しかろう」=「術ない」の意味は「工夫したり対処したりする方法がない。なすすべがない。また、苦しみや悩みごとがあってどうしようもないほど苦しい。ずちない。ずつない」(『精選版日本国語大辞典』)

*「お命に別条ない」。「条」でした。「状」ではなく。

*「不義徒(フギ・イタズラ)」

*「徒者(イタズラモノ)」

*「癩病(ライビョウ)にすることも」

*「あの癩病(ライビョウ)のご本復(ホンプク)」。「本復」は「半濁音」。意味は「回復」かな。

*「本復(ホンブク)の治法(チホウ)」。ここでは「濁音」。

*「本復(ホンブク)競いなし」。ここでも「濁音」。

*「父様(トトサン)母様(カカサン)」。「様」と書いて「サン」。

*「日本(ニッポン)はさておき」

*「阿呆なからじゃ、愚鈍なからじゃ」。「だから」ではなく「なから」。

*合三味線の他人の「ムッ」という漏れる息が、フラメンコの合いの手(=ハレオ)のようになっている。ちなみに、フラメンコの手拍子は「パルマ」。

*「悪名(アクミョー)受け」「アクメイ」ではなく。

*間違って父親に刺されて絶命しそうな「玉手御前」が、なかなか死なない。オペラ「椿姫」のよう。

*「玉手の水」「合邦の辻」は大阪市・天王寺区に実在するそうだ。

*「ネイご党」???

*「父の親粒が」???「親粒」???

*「死んだと思いるが」。「が」=「鼻濁音」

*「号(ナヅク)べし」=「号」には「なずく」=「名づける」という意味があった!

「文楽」は、もちろん「人形」(「人形遣い」)の動きを「見る」のもメインであろうが、実は、「太夫」の「語り」は大変力強く、圧倒的な存在感を持っているなと思いました。

しかし「声だけ」では聴き取れなかったものもあったと思う。しかし、舞台の上野ところに「字幕」が出ていたので「文字」でも確認できたので、ほぼ全ての言葉が分かりました。

まるで「オペラ」や「ミュージカル」の舞台の様でした。しかし、「日本語での字幕」だったので、館内で見かけた外国人観光客の方(最低でも10人ぐらいは、いたのではないか)は、わかったのかなあ?と、ちょっと思いました。

以上です!

(メモを取っていたから、かえって物語に集中できました=眠くならなかった。)

(2018、1、23)

2018年1月24日 18:13 | コメント (0)

新・ことば事情

6670「下道」

1月23日の「ミヤネ屋」で、前日からの大雪で23センチも雪が積もって道路状況が大変になった東京の状況を、中山リポーターが取材していました。

その中で出て来たのが、

「『高速道路』ではなく『下道』で」

という場合の、

「下道」

という言葉。「したみち」と読みますね。これは、「の」が入って、

「下の道」

ならば、

「普通の国道や県道など」

と分かりますが、「下道」は「俗語」なのでは?と思って辞書を引いてみたところ、やはりその意味での「下道」は載っておらず、「下道」の意味は、

「山かげ・木かげ・花かげなど物陰にある道」(『広辞苑』)

という意味しか載っていませんでした。

『デジタル大辞泉』『明鏡国語辞典』『新明解国語辞典』にも載っていません。

しかし、新しい言葉をいち早く取り入れることで知られる『三省堂国語辞典』には、

「高速道路ではない、ふつうの道」

という意味が載っていて(逆に、その意味しか載っていない)、用例はまさに、

「高速がこんでいたので、下道を走った」

とあったので、安心して、そのまま「下道」という表現を使いました。

(2018、1、23)

2018年1月24日 16:07 | コメント (0)

新・ことば事情

6669「遺体を『遺棄した』か?『捨てた』か?」

死体遺棄事件のニュースの原稿で、

「遺体を『遺棄した』として」

という文章が出て来ました。これは以前は、

「遺体を『捨てた』として」

としていました。「罪名」(容疑)としては、

「死体遺棄容疑」

ですが、

「遺棄した」

という言葉は、目で見ると意味は一目瞭然ですが、明らかに「書き言葉」で硬い。そして、耳で聞くと、

「イキシタ」

というのは、

「息した」

にも聞こえてしまう上、「イキ」という「2音節」の音は、聞き取りにくいです。

「捨てた」

のほうが、明らかに話し言葉で分かりやすいです。おそらく「警察発表」のまま原稿を書いていると、こういうことになるのではないか?と思います。

読売テレビ報道局の原稿を「2000年1月22日」から「2年刻み」で検索して、

「遺棄したとして」「捨てたとして」

の件数を調べてみました。(協力:・諸国佐代子アナウンサー)その結果は以下の通りです。

(年)   「捨てたとして」 「遺棄したとして」 (合計)

2000~02     10件      1件      11件

2002~04      5件      0件       5件

2004~06      5件      0件       5件

2006~08      4件      5件       9件

2008~10      5件     10件      15件

2010~12      3件     15件      18件

2012~14      8件     28件      36件

2014~16      5件     55件      60件

2016~18      4件     36件      40件

という結果が出たのです。2006年まではほとんど「捨てたとして」だったのに、2008年頃に「遺棄したとして」が台頭し、その後2010年までに「捨てたとして」を逆転し、その後は「遺棄したとして」が圧倒的です。

実はこの変化を見て思い出したのが、

「けが人はいませんでした」「けが人はありませんでした」

という表現です。以前は「けが人」は「ある」「ない」で表現していましたが、ある時期から「いない」「いる」という表現に変わって来たのです。

「平成ことば事情3234けが人はいない?ない?」

「平成ことば事情3838けが人は『ありません』か?『いません』か?」

でも書きましたが、「遺棄したとして」「捨てたとして」と同じように、報道局の原稿検索をしたところ、

(年)  「...ありません」 「...いません」

2004    7件      0件

2005   29件      4件

2006   25件      7件

2007   16件     14件

2008   19件     15件

2009   16件     21件

と2007年~2008年頃を境に「逆転」していたのです。

「遺棄したとして」「捨てたとして」も、ほぼ同じ時期です。これは一体なにがあったのか?読売テレビだけの問題なのか、世の中全体の流れなのか?あ、そうか「2007年」は、

「2007年問題」

があった年だ。覚えていますか?皆さん、「2007年問題」。これも、

「平成ことば事情2089  2007年問題」

で書きました。

思い出した?

そうです、「2007年問題」というのは、

「『団塊の世代』が60歳の定年を迎え始め、社会への影響が少なくないだろう予測のこと」

なのです。

もしかしたらそこで、「団塊の世代」までは何とか伝わって来た「それまでの表現」が、新しい表現に、劇的に変わったのかもしれませんね。もちろんこれは「仮説」にすぎませんが。

それにしても、「遺棄した」「捨てた」という原稿の数が、大幅に増えています!

せいぜい10件ぐらいだったのが、40件とか60件とか!うーむ、まさか「団塊の世代」を「遺棄したり」「捨てたり」する事件が増えている?という訳でもないと思うのですが・・・。

(2018、1、22)

2018年1月24日 12:05 | コメント (0)

新・ことば事情

6668「代理母2」

「平成ことば事情322代理母」の続編。なんと本編からだと17年ぶり、追記からでも14年ぶりに「続き」を書くことに。

1月23日の「ミヤネ屋」で、以前ニュースキャスターをされていた、

「丸岡いずみさん(46)」

が、今年の1月3日に、ロシア人女性を「代理母」として、

「代理母出産」

を行い、3400グラムの元気な男の子が誕生したというニュース。

丸岡さんと夫の有村昆さん(41)が、ロシアから生中継で出演されました。まさに、

「ロシアより愛をこめて」

ですね。

この日の放送では、丸岡さんやお医者さんが、

「代理母」

のことを、

「ダイリ

と言っていたので、VTRやスタジオなどでも「ダイリで放送しました。

ところが、辞書を引いてみると『広辞苑・第6版』では、

「ダイリハハ」

しか載っておらず「ダイリボ」は載っていませんでした。

その他の辞書は、

★(辞書名)  「ハハ」  「ボ」

『広辞苑』     ○    ×

『明鏡』      ×    ×

『新明解』     ×    ×

『精選版日国』   ○    ×  ※「ハハ」の語釈の中に「ダイリボ」も。

『デジタル大辞泉』 ○    ×

『三国』      ○    ×  ※「ハハ」の語釈の中に「ダイリボ」も。

『現代国語例解』  ×    ×

『NHKアク新辞典』○    ○

というような現状です。

今度の新聞用語懇談会の放送分科会で、放送各社にも聞いてみたいと思います。

(2018、1、23)

2018年1月23日 18:04 | コメント (0)

新・ことば事情

6667「ミルチ」

「嵐」の「マツジュン」こと「松本潤さん」が出ている、

「明治ミルクチョコレート」

のコマーシャルで、松本さんは「(明治)ミルクチョコレート」が長いのでを略して、

「ミルチ」

と言います。最初は「平板アクセント」で、

「ミ/ルチ」

と言うのですが、言ってしまってから、

「あれ?このアクセントで良かったっけ?」

というふうに悩む表情を見せて、

「ミ\ルチ(頭高アクセント)」

「ミ/ル\チ(中高アクセント)」

と口にするものの、かえって、

「どれが正しいんだろう?」

と頭が混乱しているようです。

結局、

「どう発音してもいいんだ、そもそも『ミルクチョコレート』も『英語』なんだから」

と開き直った(?)ように、最後は「英語っぽく」ちょっと「ル」は巻き舌で、

「ミ\ルチ」

と発音するという構成のコマーシャルです。

アナウンサーにとっては、常に悩んでいる問題がコマーシャルになったなあ、という思いで見ております。きっと他のアナウンサーも、そうなんじゃないかな?

(2018、1、22)

2018年1月23日 11:28 | コメント (0)

新・ことば事情

6666「運動家と活動家の違いは?」

酒井順子さんの『男尊女子』という本を読んでいたら、市川房江さんのことが出て来ました。その彼女の説明に、

「婦人運動家」

とありました。それを見て、ある疑問が。

「『運動家』と『活動家』は、どう違うのだろうか?」

「家」は「~する人」でしょうから、問題は、

「『運動』と『活動』の違い」

ですね。あれ?これって「選挙運動」と「選挙活動」の違いにも通じる微妙な問題だな。前に書きかけて、途中で止まってるやつではないか!

それはさておき、「運動」と「活動」、それぞれ辞書を引いてみましょう。手許にある『広辞苑』の第6版、電子辞書。

*「運動」=(4)目的を達するために活動すること。(例)「選挙運動」「市民運動」「運動資金」

*「活動」=(2)はたらき動くこと。いきいきと行動すること。(例)「社会に出て活動する」「火山活動が休止する」

うーん、「運動」の方が分かりやすいな。そして「運動」の用例が、全部、

「名詞・体言」

であるのに対して「活動」のほうの用例は、2つとも、

「文章の中」

で出てくる。そのへんも、ちょっと使われ方が違うということかな。

次に「運動家」「活動家」も引いてみましょう。

*「運動家」=(2)社会運動や政治運動に取り組んでいる人。

*「活動家」=政治運動・社会運動などの活動に積極的にかかわり、行動する人。

これはちょっと見えて来たぞ。『広辞苑』の記述によると、「運動家」と「活動家」の違いは、「社会問題・政治問題」に対して、

*「取り組んでいる人」=「運動家」

*「積極的に関わって働いている人」=「活動家」

なのですね!ついでに『ジーニアス英和辞典』も引いて、英語ではどう言うのかを見てみました。

*「運動家」=campaigner , activist , adovocate

*「活動家」=activist

なるほど、どちらにも共通しているのは、

activist

という単語ですが、「運動家」のほうにだけあるのは、

campaigner」「adovocate

ですね。ここから考えると、

*「広い意味でその問題に取り組んで、世の中に広めようとしている人」=「運動家」

*「具体的に個別の問題に取り組んで、働いている人」=「活動家」

ということではないでしょうかね。いかがでしょうか?

これで次は「選挙運動」「選挙活動」に取り組めそうです。

あ、ところで私は「言葉の運動家」?「言葉の活動家」?あるいはその両方?

(2018、1、19)

2018年1月22日 23:25 | コメント (0)

新・ことば事情

6665「アイホ女子」

北朝鮮が平昌(ピョンチャン)五輪に参加することになりました。10の競技で22人。そのうち半数以上の12人は、「アイスホッケー」の選手です。韓国との「合同チーム」になり、北朝鮮の選手を「最低3人」は入れなくてはならないことになったそうです。

五輪出場の基準を満たしていれば問題ないのですが、基準を満たしているのかな?と思いました。

で、そのニュースの「見出し」で出て来たのが、

「アイホ女子」

です。最初見たときは、

「アイフォーン女子」

かと思いました。

「スー女」(相撲女子)

とか、

「スマホ女子」(あるのか?そんなの)

みたいな言葉の仲間かな?とも思いました。しかし、もちろんこれは、

「アイスッケー女子」

の省略ですよね。そんなふうに略すんですかね?

グーグル検索では(1月22日)

「アイホ」=20万3000件

「アイ女子」=2万4000件

でした。余り多くはありません。

ところで、あのaibo」が大好きな女性は、

「アイボ女子」

かな?これも検索すると、

「アイボ女子」=17件

aibo女子」 =46件

で、これは本当に使われていませんでした。

(2018、1、22)

2018年1月22日 20:25 | コメント (0)

新・ことば事情

6664「勝ち色」

サッカー日本代表の新しいユニフォームーの色は、

「『勝ち色』と言われる濃い紺色」

なのそうです。この

「勝ち色」

というのは、初めて知りました。

そういえばTBS系の、前のシーズンの池井戸潤原作のドラマ『陸王』で、主人公が経営する足袋の製造会社「こはぜ屋」のマークは、

「トンボ」

でしたが、「トンボ」の別名が、

「勝ち虫」

だというのは、その時、初めて知りました。原作は、前に読んでたんですけどね。その時は、読み飛ばしたのかな?覚えていなかったです。

その「勝ち虫」と「勝ち色」、なんか似ているような・・・。

やはり「勝負事」は縁起をかつぐところがありますからね。

グーグル検索(1月17日)では、

「勝ち色」=   5750件

「勝ち虫」=16万5000件

でした。ネットの『大辞林』では、「勝ち色」は、

  1. 勝ちそうな様子

  2. 「褐色(かちいろ)」に同じ。

とあり、その「褐色(かちいろ)」は、

(1)〔「かついろ」とも〕 黒く見えるほど深い藍(あい)色。「勝ち色」に通じるので,武具などを染めるのに用いた。かち。かちんいろ。

(2)襲(かさね)の色目の名。表裏とも萌黄(もえぎ)色。

となっていました。「武具の色」・・・ああそうか、

「剣道の胴着の色=藍色」

ですね。納得です。「色の名前」って不思議ですねえ。

なお「トンボ」を「勝ち虫」と呼ぶ理由は、

「前にしか進まない」

ところから、

「不退転」

の決意を示しているそうです。(「不退転」でも負けることはあると思うけどな。)たしかに、

「トンボがバックしているところ」

は、見たことがありません。

「とんぼ返り」

は「後ろに飛ぶ」こともあると思いますけど。(歌舞伎の「トンボ」は「宙返り一般」を指すようです。)

(2018、1、17)

2018年1月20日 12:42 | コメント (0)

新・ことば事情

6663「抜けて下予防の薬」

社内連絡メールを読んでいたら、アメリカのトランプ大統領の動向にこんな文字が。

「抜けて下予防の薬を飲んでいる」

え?

「抜けて下」

って何?

たぶん、パソコンの打ち間違い。だとすると、

「本当は一体、何と打とうとしたのだろうか?」

と推測をしました。

「トランプ大統領」「予防の薬」「抜け」でしょ・・・「アレ」しかないな。

「抜け毛予防の薬」

つまり「抜け毛」と打とうとして「て」が入ってしまって「ぬけてげ」と打ってしまったら「変換」で、

「抜けて下」

になったのではないか?という結論に達しました。「下」は、「げ」とも読みますから。

しかし、今度からは、いちいち「クイズみたいな文」を打たないでくださいね。それともトランプ大統領とホワイトハウスに知られないために、

「暗号」

だったのかな?

(2018、1、17)

2018年1月19日 16:40 | コメント (0)

新・ことば事情

6662「年を取ったら・・・」

先日、あるコンサートを聴きに行った際、早めに着いたので、そのホールのカフェでコーヒーを飲んでいたら、カウンターの隣りの席に60代後半?と思しきご婦人が一人で座ってらっしゃいました。しばらくするとそこに、

「ごめんなさい、遅くなって!」

と少し若いご婦人が駆けつけて来ました。待ち合わせだったのか。どうやらその若いほうの方は風邪気味だったのか熱が出て、前の日は寝込んでいたとか。聞くとはなく漏れ聞こえて来る"関西のおばちゃんの大きな声"です。

「熱が出たって、インフルは、大丈夫なのか?うつらへんか?」

とちょっと心配になったですが、待っていた方の先輩のおばちゃんの次の一言が、耳に突き刺さりました。

「あんた、熱、出ることがすごいわ。年取ったら、熱も出えへん」

そうなの!?年を取ったら、熱も出なくなるの!?もう、枯れて来ているから?

いや、そんなバカな!という話ですが、こんなふうな話ができるというのは、

「さすが、関西人!」

と思いました。絶対に、東京では聞けない会話だと、思いませんか?

(2018、1、19)

2018年1月19日 12:38 | コメント (0)

新・ことば事情

6661「わちゃわちゃ」

1月17日の夜7時のNHKニュースで「キャッシュレス決済」のニュースを放送していました。その中でインタビューに答えたフードコートのようなところで、小さい子どもと食事をしているお母さんが、

「『わちゃわちゃ』しているときに、スマホで知らせてくれるのは助かります」

と話していました。この、

「わちゃわちゃ」

という擬態語は、新しいのではないでしょうか?なんか「大阪弁」のイメージのある擬態語のように感じます。耳にすることはあるのですよ、普段。

新語をいち早く取り入れると言われている『三省堂国語辞典』を引いてみましたが、まだ載っていませんでした。『広辞苑・第6版』『新明解国語辞典』『明鏡国語辞典』にも載っていません。『精選版日本国語大辞典』は、「わちゃわちゃ」は載っていませんでしたが、

「わちゃくちゃ」

というのは載っていました。意味は、

「とめどもなくよくしゃべるさまを表す語。ぺちゃくちゃ」

とありました。「わちゃわちゃ」も、

「賑やかで忙しい感じ」

は、よく似ているような気がします。

グーグル検索では(1月17日)、

「わちゃわちゃ」=228万件!!!

こんなに出て来た!

Weblio辞書・大阪弁」というサイトには、

*「わちゃわちゃ」=(意味)ぺちゃくちゃ。(解説)数人でやかましくしゃべる様。わちゃわちゃ言うとらんと、静かにでけしまへんのんか」

となっていました。

でも、NHKのニュースでインタビューに答えている人は、

「関西人っぽくかった」

んですけどねえ。

もう、「標準語(でも俗語)」になったのかなあ?

また2016年10月5日更新の「NAVERまとめ」の、

【ルーツと歴史】ネット等ですっかり定着の「わちゃわちゃ」って何なの?

という質問があり、それに対する答えとしては、

【最近テレビ番組批判でよく聞く「わちゃわちゃが見たい」とは?】

ジャニーズタレントや、AKB、ももクロなどグループのアイドルが登場するバラエティー番組にて、VTR映像を延々流されるだけの番組進行だと、ファンはこんなツイートやブログを書きます。

『どうせオタしか見ないんだし、もっと『わちゃわちゃ』が見たいんだよ』

この「わちゃわちゃが見たい」とは、

「筋書きなく、メンバー同士で騒いだり、仲良くしたりしているところがみたい」

の意味なんだそうです。

「ぺちゃくちゃしゃべる」

から、もう少し「意味は拡大している」ような感じですね。

あ、元はもしかしたら、

「わさわさ」

なのかな?その「さ」→「ちゃ」になったとか。たぶん、そうだな!

「わさわさ」は『三省堂国語辞典』『広辞苑』『明鏡国語辞典』『精選版日本国語大辞典』には載っていました。『新明解国語辞典』は載っていませんでした。

「わちゃわちゃ」も、そのうち『三省堂国語辞典』や『広辞苑』に載るかな?

(2018、1、17)

2018年1月18日 20:22 | コメント (0)

新・ことば事情

6660「『逗子』の『逗』~1点しんにゅうと2点しんにゅう」

神奈川県逗子市で2012年に起きたストーカー殺人事件で、被害女性の住所を市職員が漏らしたとして損害賠償を求められた裁判で、横浜地裁は1月15日、逗子市に110万円の支払いを命じました。

この「逗子市」の「逗」の「しんにょう」は、「逗子市」のHPでは「2点しんにゅう」になっていますが、新聞各紙(1月16日朝刊)は「1点」と「2点」が分かれています。

*「朝日・産経」=「2点しんにゅう」

*「読売・毎日・日経」=「1点しんにゅう」

でした。

1月15日の「ミヤネ屋」の「250ニュース」(午後2時50分ごろのニュース)では、日本テレビのテロップは、

「1点しんにゅう」

だったのですが、読売テレビでは「逗子市」のHPに「2点しんにゅう」に出ていたので「2点しんにゅう」

出だしました。(まあ、恐らく誰も気付かなかったと思いますが・・・。)

以前は、

「常用漢字は『1点しんにゅう』、表外字は『2点しんにゅう』」

という目安があったと思うのですが、最近は曖昧(あいまい)なように感じます。

過去の新聞用語懇談会での「しんにゅう」に関する討議の内容をここで記しておきます。

【2007年5月(関西)】

「しんにゅう」は、「点の数が2つ」の「2点しんにゅう」が康煕字典体で、「点が1つ」の「1点しんにゅう」が簡易慣用字体です。具体的には、

*「辻」=「1点しんにゅう」=簡易慣用字体

*「逵、逹、遉」=「2点しんにゅう」=康煕字典体

というわけですね。

放送局に限って対応を見てみると、放送は新聞ほど字体にこだわりを持っていないので、パソコンのワープロソフトに掲載された漢字をそのまま使っている、というのが実態だと思います。しかし、「Windows Vista」からは、康煕字典体が搭載されているそうですから、今後「1点しんにゅう」か「2点しんにゅう」かという問題は、遠からずやってくると思います。ちなみに例の「辻元清美」の選挙ポスターは「2点しんにゅう」でしたが、放送各局でわざわざ「2点しんにゅう」にしているところは、私が見た限りありませんでした。全部「1点しんにゅう」でした。実際「辻」という漢字を使う名字の人で、「2点しんにゅう」を使っている人は、少ないそうです。

【2010年5月(関西)】

「改訂常用漢字を巡る阿辻京大教授の講演」<字体の問題~之繞(しんにょう)の点の数>

司馬遼太郎は自分の名前の「遼」の字の「しんにょう」の「点」が「1点」だと烈火のごとく怒ったそうだ。私の名字(阿辻)は本来は「2点」だが、「1点」でも全然気にしない。点が1つか2つかということは、同じ字なのに形が違う「異体字」と呼ばれるもの。

7世紀の「干禄字書(かんろくじしょ)」という本は「国家公務員となって給料をもらうには、どんな文字を書けばいいか?」というマニュアル本だが、一般の「俗字」とは違う「国家公務員が使う漢字」が載っている。その本によると「しんにゅう」は「1点」。ところが18世紀以来、漢字の字形の「お手本」とされる「康煕字典」では「しんにゅう」は「2点」になっている。

1946年に「当用漢字表」を作ったときに、当用漢字に入った漢字の「しんにゅう」は「1点」になったが、当用漢字ではない漢字は、正式には「2点」のままだった。1981年制定の常用漢字でも、それが踏襲されているが、今回新たに「常用漢字」に入る漢字は、現状においては「表外字」なので「2点しんにゅう」。今回はそのまま「2点しんにゅう」で入ることになった。つまり、これまでは、

*「常用漢字」=1点しんにゅう

*「常用漢字外(表外字)」=2点しんにゅう

という明確な区別があったが、「新たな常用漢字表」では、

「『1点しんにゅう』と『2点しんにゅう』が混在」

する事態になってしまった。その一番大きな理由は、「パソコンの文字」。

2000年に当時の国語審議会は、「表外漢字字体表」というものを作った。そのきっかけは、それまでのパソコンのワープロソフトでは、「森鷗外」と書こうとしても「鷗外」の「鷗」の字が「鴎」という簡単な字体しか出ないことに批判が集まり、パソコンで正しい字体の「鷗」が出るように改良を求める声が上がった。それにあわせていくつかの表外字を、「康煕字典」の字体にあわせた。そこではもちろん「表外字」は「2点しんにゅう」。それに基づいて、パソコンソフトの会社とJIS(日本工業規格)は「JIS2004」という字体の規格を作った。(まさか、その6年後に常用漢字表が改訂されるとも思わずに・・・)

今回の改訂で、たとえば「迷」という漢字は「1点しんにゅう」だが、その字を「つくり」に持つ「謎」という漢字(=新たに常用漢字に入る)は「2点しんにゅう」になるというような事態が出てきた。

しかし、パソコンのソフトを変えるには相当な費用がかかるという理由で、「JIS2004」に従う形での「新しい常用漢字表の字体」になってしまったという。ただ、表外字から新たに常用漢字に入る漢字の「しんにゅう」は、

「2点が基本だが、1点も許容」

なので、実際問題としてはそれほどの混乱は起きないかもしれない。気付かない人も多いだろうから。

そして、一番のポイントは、

「手書きと印刷字体は違う」

という当たり前のことをわかっていない人が多すぎるということ。あと、

「中学・高校といった教育現場で、字体の違いを生徒にどう説明して教えていくか」

というのが最大の問題ではないか。

たとえば「令」という文字は、手書きだとほとんどの人が、「令」というように、「点」の下はカタカナの「マ」のように書いていると思うが、明朝体など印刷字体は「令」。「点」ではなく「一」と横棒を引かないといけないし、その下も「マ」ではなく「ヨコ・タテ・タテ」。

ところが、小学校レベルの教科書で「光村図書出版」や「東京書籍」という教科書会社では「手書き字体に配慮」して、「令」という字体を使っているという。それが中学・高校の教科書では、明朝体の「令」に変わっていると。気付いていましたか、皆さん!?私は、阿辻先生のお話で初めて知りました!おそらく、全国の「鈴木さん」も気付いていないのでは?

話が横道にそれが、とにかくこういった「字体」の問題は、将来に禍根を残しそう。今回新しい常用漢字に「稽古」の「稽」の字も入ったが、この字も手書きと印刷字体が違う。印刷自体では「つくり」の部分の下の方が「旨」になっているが、手書きだと「稽」の「つくり」の下の方は、「上」と「日」を組み合わせた字体になることがある。「剥製」の「剥」も、「へん」の形が、「印刷字体」と「手書き字体」で変わることがある。こういった「異体字」はたくさんあって、学問上は「正字」と「俗字」に区別できるが、生活上・一般には「どちらでもよい」というのが、阿辻先生のお立場でした。

【2010年5月(秋田)】

<しんにゅう・食へん>)

Q:(東京毎日)新常用漢字の「食へんの形」や「しんにゅうの点の数」について、どちらを使うか、既に決めた社はあるか。

A:(?氏)現状のままで変えずに、放っておく。「横棒の食へん」と「2点しんにゅう」でいく。

A:(朝日)2007年1月に変えた、表外漢字の印刷標準字体のままで行く。変えない(つまり、「横棒の食へん」と「2点しんにゅう」ということです)。

A:(フジ)現状は変えない方向。会社の文字変換機で対応できない字、出ない字があるし、今回の新常用漢字制定のためだけに、機械を買い替える余裕はない。また、系列局にも、機械の買い替えを強制する立場にはない。

【2014年5月(関西)】

パソコンOSやフォントメーカーの仕様によって同じ文字なのに字体が変わってしまうことがあり、困っている・・・。(KTV)

→(神戸新聞)「辻」は「2点しんにゅう」しか出て来ないが、実際の名字としては「1点しんにゅう」が大半だと思う。

各社は「しんにゅう」の「1点・2点」問題は、「地名・人名」などで、どう対応されているでしょうか?2月に行われる「新聞用語懇談会・放送分科会」で聞いてみたいと思います。

あ、「道浦」の「道」は、「1点しんゆう」です!

(2018、1、17)

2018年1月18日 15:21 | コメント (0)

新・ことば事情

6659「腰、いわす」

1月17日、読売テレビ夕方の「かんさい情報ネットten.」の「ますだおかだ」の増田さんが出演する人気コーナーの・・・何だっけ?あ、そうそう、

「街角トレジャー」

だ!

とにかくそれを見ていたら、「京阪・桃山御陵前」を街ブラしていました。

その中で、おいしいチーズケーキ屋さんのおかあさんが、若い頃「TRF」の前のグループで「ブレイクダンスを踊っていた」という、結構、衝撃の過去を告白!

「ぜひ、見せてくださいよ」

と増田さんお願いするも、

「それはもう・・・腰、いわしたんで」

と言うのです。この関西弁、分かりますか?「いわす」

牧村史陽の『大阪ことば事典』によると、

*「いわす」

(1)やる。やっつける。(例)イワシたろか

(2)言わせる。(例)それはえェけど、いったいだれにイワスねン。

ということで、この(1)の「やる。やっつける」ですね。

でも、今回の「いわす」の意味は「やっつけた」のではなく、

「壊した」

のほうが、意味は伝わるかもしれませんね。もしくは、「受け身形」で、

「やられた」

というような意味。関西では「腰、いわした」は、普通によく使います。

(2018、1、17)

2018年1月17日 22:17 | コメント (0)

新・ことば事情

6658「ジャイキリ」

サッカーのブラジルとの親善試合の前日の2017年11月9日のネットニュースに、こんな文字を見つけました。

「ハリル監督 ジャイキリに自信」

この、

「ジャイキリ」

という文字、初めて見ました。たぶん、

「ジャイアント・キリング」

という言葉の略語でしょう。意味は、

「スポーツで格上の相手に勝つこと」

でしょうね。

2018年1月12日に出た『広辞苑・第7版』には、「ジャイアント・キリング」も「ジャイキリ」も載っていませんでした。

グーグル検索では(1月17日)、

「ジャイキリ」     = 18万8000件

「ジャイアントキリング」=286万0000件

でした。

ネット情報では、『GIANT KILLING』(ジャイアントキリング)という漫画があるそうです・・・って、それ、読んでるわ、最近。サッカーの漫画ですよね。

画「ツジトモ」、原案・取材協力「綱本将也」で『モーニング』(講談社)に連載されています。それで読んだことがあったんだ!もう10年以上前の「2007年」の第6号から連載されているとのことで、略称は「ジャイキリ」。2010年には「テレビアニメ」も放送されたそうです。知らんかった!

(2018、1、17)

2018年1月17日 19:14 | コメント (0)

新・読書日記 2018_005

『5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人~ドイツに27年住んでわかった定時に帰る仕事術』(熊谷徹、SB新書:2017、10、15第1刷・2017、11、25第3刷)

なっがいタイトルと、長すぎるサブタイトル!

でも、内容・テーマはしっかりと表されていますね。

「働き方改革」というのが国を挙げて叫ばれる中で、他国の現状を参考にするのは必要なことでしょう。でも、読めば読むほど、

「根本の考え方を変える」

ことしか方策はなさそうな。そのための手段としては、

「長時間労働への罰則」と「短時間労働への褒美」

という、

「飴とムチ」

しかないのではないか?と思ってしまう。それは、

「労働者サイドへの意識改革」

であると共に、「働かせ方改革」、つまり、

「経営者側の意識改革」

も必要。労働者にだけ「飴とムチ」ではなく、経営者にも「飴とムチ」がなければ、動かないのではないだろうか?

各章のタイトルを見ていたら、

「なぜドイツは残業なしでも経済大国なのか?」

「国による厳しい監視が必要」

「残業よりも早い帰宅を評価する」

「ドイツの仕事は個人ではなく会社につく」

「過剰なサービスを減らして時短を実現」

「日本でも働き方意識改革が必要だ」

と読み進むと、

「わかっちゃいるけど、やめられない」

という「植木等の声」が聞こえて来そうな感じが・・・。


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(2018、1、10読了)

2018年1月18日 10:29 | コメント (0)

新・ことば事情

6657「『広辞苑・第7版』で気付いたこと」

2018年1月12日、10年ぶりに『広辞苑』の「第7版」が出ました。

さっそく買って、気になる言葉などを調べてみました。

忘れないうちに気付いたことをメモしておきます。

【不採用だった(載っていない)語】

*「エゴサーチ」

*「ほぼほぼ」

*「ママ友」

*「痛気持ちいい」

*「ザッカーバーグ」

*「新村出」

*「羽生善治」

*「七冠」

*「プラットフォーム」(「プラットホーム」は載っている。「駅」の意味だけ。)

*「メッシ」

*「ロナウド」

*「ゲルト・ミューラー」

*「細川護熙」=首相経験者でも、まだご存命なので載ってない。

*「石原慎太郎」=弟の「石原裕次郎」は、もう亡くなったので「第6版」でも載ってる。

*「ジャイアント・キリング(ジャイキリ)」

*「オンザ眉毛」

*「いんじゃん」(=「じゃんけん」の関西方言)」

*「ヒアリ」

*「重複語」

*「重複表現」

【新採用(載っている)の語』

*三大テノールの「パヴァロッティ」「ドミンゴ」「カレーラス」が3人とも新掲載。パヴァロッティは亡くなったが、他の2人は健在。「三大テノール」という記述が、意味の説明にないのは残念。

*勘九郎の「中村勘三郎(十八代)」も掲載。日本人は、亡くなってから掲載。外国人は、生きていても掲載。「トランプ(大統領)」や「オバマ」なども掲載。

*「感謝感激雨霰(あられ)」は載っているのに、その元になった「乱射乱撃雨霰(あられ)」は載っていない「乱射乱撃」は載っている。

*「フードコート」

*「アルカイダ」

*遺伝の「顕性」「潜性」。これまでの「優性」「劣性」。意味の説明はそちらに書かれている。1行ではあるが、見出しを立てた。できれば「反対語」として「顕性⇔潜性」「潜性⇔顕性」としてほしかった。スペースはあるのだから。

*「ゲリラ豪雨」

*「テザリング」

*「ビッグデータ」

*「ツイッター」

*「ツイート」

*「フェイスブック」=意味の説明に「ザッカーバーグ」が出てくるが、「ザッカーバーグ」は立項されていない。

*「耳触り」=聞いた感じ。耳当たり。用例は「耳触りのよい言葉」

「耳障り」=聞いていやな感じがすること。聞いて気にさわること。用例は「耳障りなことを言うが」「耳障りな雑音」。

「第6版」では「耳障り」のみで、「聞いていやな感じがすること。聞いて気にさわること。」用例は『「耳障りな話」「耳障りな雑音」▽「耳障りがよい」というのは誤用。』とあったが、今回採用!

*「マラドーナ」=4行。

*「ベッケンバウアー」=4行。

*「ペレ」=6行

*「羽田孜」=3行。(一九三五〜二◯一七)

*「永六輔」

*「土井たか子」=4行。(一九二八〜二◯一四)

【意味が変わったり追加された語】

*「さくさく」の意味。第6版は「物事が次々と気持ちよく進行するさま」。第7版は「次々と」が削除され、用例の「さくさく片づける」に加えて「さくさく検索する」が追加された。

*「ビンラディン」。前回も載っていたが、生きていた。2011年にアメリカ・オバマ政権に暗殺されたので没年「二○一一」が追加された。

*「全然」の意味で、「俗に」として「肯定的に使われる『全然』の意味を載せている。断6版での用例は、ちょっと古い感じの「全然同感です」だったが、今回はその用例は削除されて「前に作ったのより全然おいしい」「こっちの方が全然便利」という、現代口語(俗語)の実態に近い用例になった。

*「ヒッグス粒子」は「第6版」(2008年)では「未発見」と書かれていたが、今回の「第7版」では「二○一二年に発見」と。おめでとう!

【その他】

*値段は、手許にあるものでは、「第4版」(1991年)6500円、「第5版」(1998年)○○○○円、「第6版」(2008年)7500円、「第7版」(2018年)8500円。10年で1000円(13,3%)値上がり。

*執筆者、「言論」担当に「池上彰」さん、「サブカルチャー」担当に「サンキュータツオ」さん。第6版では「日本史」担当だった「原武史」さんが「皇室」担当に。

*ページ数は、「第6版」が「3049ページ」、「第7版」は「3181ページ」。132ページ(4、3%)増えた。

*「江戸川乱歩」は「5行」。「横溝正史」は「4行」。「第6版」と同じ。

*「仁徳天皇」の解説、名前の「大鷦鷯」のルビ。「おおさ○ざき」とあるが、読み方は「おおさざき」なので「○」は不要では?2245ページの1段目2行目の1番下。

*「ブラッドベリ」が載っている。アメリカのSF作家。小説「華氏451度」など。(一九二◯〜二◯一二)「第6版」の途中から載っているようだ。

*「温サラダ」=「第6版」から載っていた

とり急ぎ、こんなところで。

(2018、1、17)

2018年1月17日 18:07 | コメント (0)

新・ことば事情

6656「ママ友」

(2010年11月29日に書きかけました)

「メル友」は「メール友達」。

「ママ友」は、「〇〇ちゃんのママと友達」。

「ママ」という役割を通じて、

「その分野での友達」

なので、

「全面的な友達」

というわけではありません。もちろんそこから「全面的な友達」となることもあるでしょうが。

ここからは「2018年1月15日」に書いています。7年以上が経ち、「ママ友」という言葉も、完全に定着しました。

そもそも「ママ友」という言葉は、いつから使われ始めたのだろう?

「2010年」には既に使われていましたからね。そんなことを考えていたら、2018年1月10日の読売新聞「平成の人生案内」にこんな記述が。

「読売新聞の記事データベースには、1995年(平成7年)に『公園デビュー』、1999年(平成11年)には『ママ友』という言葉が登場した。」

そうなのか!もう、

「1999年」

には登場していたのですね!もう「20年近い歴史」があるわけだ!

2008年に出た『広辞苑・第6版』には「ママ友」は載っていませんが、ことし(2018年)1月12日に、10年ぶりに出た『広辞苑・第7版』にも、

「『ママ友』は載っていません」

でした。

「平成ことば事情3888パパ友・ママ友」も、お読みください。

(2018、1、15)

2018年1月17日 12:24 | コメント (0)

新・ことば事情

6655「後遺症が残る」

ドキュメンタリーのHプロデューサーから質問受けました。

「『後遺症が残る』という表現は『重複表現』なんでしょうか?」

あ、なるほど、言われて初めて気付きましたが、「後遺症」という言葉の中にある、

「遺」

という字は「訓読み」すると(常用漢字表の中には載っていませんが)、

「のこる」

と読めますので、「残る」と「意味がカブる」ということですね。

うーん、難しいなあ。よく言われるのは、

「犯罪を犯す」

の場合は「犯罪」というのは「罪を犯す」ことですから「犯罪を犯す」と言うと、

「『罪を犯すこと』を犯す」

という「重複」になりますね。でも、そんなに違和感がないでしょ?

既に「犯罪」という言葉が、

「1語として成り立っている」

認識で、「読み方が違う場合」(「音読み」と「訓読み」など。「ハン」と「おか(す)」)ですと、その後に同じ意味の言葉が続いても、

「それほど気にならない」

のですね。

「後遺症が残る」の場合は、そもそも「漢字が違う」し、「後遺症」が「1語として成り立っている」ので、それほど気にならないのではないか?という気がしました。

『NHKことばのハンドバック第2版』の135ページのコラムに「重複表現」についての記述がありました。それによると、

「意味が重なることによって、わかりやすくなるという利点もあり、重複表現すべてがよくないということにはならない。」

として、

【避けたほうが良いもの】

「馬から落ちて落馬して」「日本に来日する」「水道の水が断水する」「色が変色する」「元旦の朝」「炎天下のもと」「工事に着工する」

【使っても構わないもの】

「今、現在」「歌を歌う」「犯罪を犯す」「排気ガス」

といった用例が載っていました。

(2018、1、15)

2018年1月16日 19:00 | コメント (0)

新・ことば事情

6654「オンザまゆげ」

<2015年10月30日に書きかけました。>

若い女性が前髪を「眉毛の上の線」で切りそろえることを、

「オンザまゆげ」

と言うそうです。この時、初めて知りました。

で、2年以上経ってしまいましたが(2018年1月15日)、グーグル検索してみると、

「オンザまゆげ」=  3460件

「オンザ眉毛」 =8万1500件

でした。「日本語俗語辞典」というサイトによると、

『オンザというのは英語の"on the"。つまり、オンザ眉毛(=on the 眉毛)とは前髪を眉毛の上でバッサリと切り揃える髪型のことである。オンザ眉毛という言葉自体は1990年代前半からあるが、1990年代後半、特異なキャラクターやファッションで人気を博した篠原ともえが好んでしたことから広く普及した。オンザ眉やオンザともいったが、現在ではあまり使われない死語となっている。』

だそうです。結構、歴史があるんですね。女性はみんな知っているのかな?男性はあまり、

「オンザ眉毛」

はしないので、知りませんでした。

(2018、1、15)

2018年1月16日 14:58 | コメント (0)

新・ことば事情

6653「襲来と到来」

<2014年12月8日に書きかけました。>

「ミヤネ屋」のベテランUディレクターから質問を受けました。

「"冬将軍"は『到来』ですか?それとも『襲来』ですか?」

「うーん、単にやって来たのなら『到来』だろうね。その中でも強烈なやつが来た!というのなら、被害も出るだろうから『襲来』でもいいのかなあ。ちなみに『寒波』の場合は『襲来』を使い、あまり『到来』は使わないよね。『冬(将軍)』は毎年やって来るので、そういうものは『到来』で、『冬』は毎年やって来るけど、『寒波』はいつ来るかわからないので、そういうものが急に来たら『襲来』なのかなあ。例としてはやはり『蒙古(もうこ)襲来』があるね。最近は『蒙古』ももう、使わないけど」

と答えて、一応、納得してもらいました。

(2018、1、15)

2018年1月15日 21:49 | コメント (0)

新・ことば事情

6652「速攻か?即効か?」

有吉弘之さんが出ている風邪薬(エスタックイブ)のCM。

「すぐ効く」

ということを強調しようとで、画面いっぱいに出て来る文字が、

「速攻」

です。しかし、本来は、

「即効」

では無いのか?と疑問が。薬であれば、正しいのは「すぐ効く」という意味での「即効」ですが、会俺だと当たり前すぎてインパクトがないので、スポーツのイメージを持って来て「速攻」にしたんでしょうね。

でも、やっぱりここは、正しい「即効」を使ってほしかった気がしますねえ。

(2018、1、15)

2018年1月15日 17:48 | コメント (0)

新・読書日記 2018_004

『定年バカ』(勢古浩爾、SB新書:2017、11、15第1刷・2017、12、28第4刷)

久々に、この著者の本を読んだ。

最近「定年」関連本が、結構出ているなあと感じるが、それら「定年本」をブッタ斬る。

が、勢古さんもう70歳。定年から10年が経っており、これまでよりはブッタ斬り方がおとなしく・マイルドになったような感じがする。

とは言え、全9章のうち8章のタイトルは「お金に焦るバカ」「生きがいバカ」「健康バカ」など「バカ」で埋め尽くされており、過激は過激。

一言で言えば、定年になったからと言って、その後の「老後の20年」が一気にやって来るわけではないので、一日一日を大事に過ごして行けば、そんなに不安がることもないのだ、という「心構え」について説いたということですかね。

そういえば就職した時に、その後20年の計画なんて、考えたこともなかったもんね。

「1961年」生まれの私は、

「40歳になったら、もう『21世紀』なんだなあ。すごい『未来』だなあ」

とは思っていましたが、その「21世紀」も、もう17年経ってしまいましたが・・・。そうやって「時」は経って行くのだなあ・・・と。


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(2018、1、7読了)

2018年1月16日 12:20

新・読書日記 2018_003

『大阪人の胸のうち』(益田ミリ、光文社知恵の森文庫:2007、6、20第1刷・2017、10、15第8刷)

益田さんの、ほのぼのしたマンガは、『週刊文春』で毎週読んでいて知っていたが、こんなエッセイを書いているとは知らなかった。益田さんが「大阪出身」というのも知らなかった。「大阪的」な"クドさ"は感じさせない文章と絵である。

また、この文庫本、もう10年以上前に出ていて、その後も「8刷」という「ロングセラー」だったとは。「ベストセラー」ではなく「ロングセラー」というあたりが、益田さんの絵や文章にピッタリの感じがする。息が長い。

さらに、このほかにもたくさんエッセイを出されていると。また読んでみたい。漫画と文章が同じテーマで書かれて(描かれて)いるので、すぐに読み切れるしね。

最後の所の「大阪人とじゃんけん」、興味深い。2つのグループに分かれる時のじゃんけん「グッパ」の掛け声が、地域によって違うということは、以前(もう20年近く前)、取材したことがある。神戸では「ウラオモテ」があるという話。その境界線を取材した。益田さん、あの放送は見てくれていなかったか。残念。


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(2018、1、8読了)

2018年1月15日 20:18 | コメント (0)

新・読書日記 2018_002

『宇多田ヒカルの言葉』(宇多田ヒカル、エムオン・エンタテインメント:2017、12、9)

奥付の「装丁」の後に「校閲:石田知之」というクレジットが!校閲が入ってるんだ!

去年の12月に出たのは知っていたのだが、家の近くの本屋さんでは見当たらず、梅田の少し大きな書店で、たまたま時間があったので、店員さんに聞いたら、すぐに見つかって購入。2018年、最初に読み終えた本になった。

半分ぐらいの詞は、読むだけで頭の中にメロディーが流れて来るな。時代を感じる言葉も。

宇多田ヒカルの詩以外に「寄稿」として吉本ばなな、最果タヒ、水野良樹(いきものがかり)、河瀬直美、糸井重里、小田和正といったクリエイターたちが言葉を寄せている。中でも同い年で歌手・アーティスト・ソングライターとして活躍している「いきものがかり」の水野良樹の文章が、とても興味深い。水野によると宇多田ヒカルは「個」からスタートした「私の物語」を紡いできていると。それに対して「いきものがかり」は全く逆の方向から歌を紡ぐことは出来ないか?と考え続けて来たというのだ。それほどまでに宇多田ヒカルを意識して来たのかということを知り、驚いた。

また、ラッパーのSKY-HIは(この人のことを、私は不勉強で知らないのだが)、

「すごみを感じさせない、すごい言葉」

と題して、

「新鮮味しかない。すごみを感じさせない。」

「宇多田さんは『みんなが知っている言葉をみんなが知らない聴かせ方をする』っていうことをずっとやってきているんだなと思います」

と言う。また、

「宇多田さんの歌詞には、そういうドヤ感もない。『ともだち』がLGBTのことを歌っているというのはインタビューで答えているからわかりますけど、下手したら『気づかれなくてもいい』と思っているのか?くらいのバランスで書きあげてるのに、歌詞の意味に広がりがあるんですよね」

とも語っている。「ともだち」という曲は聴いたことはあったが、LGBTのことを歌っているとは、全然気付かなかった。

そして、水野良樹と小田和正は「真夏の通り雨」について感じたことを書いている。この曲は、確かに、新たな宇多田ヒカルの旅立ちを告げる曲だと私も感じた。胸に迫る、好きな曲である。


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(2017、1、4読了)

2018年1月15日 16:16 | コメント (0)

新・ことば事情

6651「名前の間違い」

原稿はもちろん、テロップ・フリップ・パネル・マルチで、文字を間違わないことは大変重要ですが、中でも、

「名前」

には、細心の注意を払う必要があります。

今週、「ミヤネ屋」の放送には出なかったものの、発注や打ち間違いで散見された「人名」や「地名」「団体名」「商品名」などのミスを挙げておきます。

×「守伊之助」→○「守伊之助」<=立行司>

×「本名・野五雄」→○「本名・野五雄」<=守伊之助>

×「貫地谷しり」→○「貫地谷しり」<=女優>

×「湯田崇宮司」→○「湯田崇宮司」<=熊本・加藤神社>

×「福井・小市」→○「福井・小市」<=「小松市」は「石川県」>

×「最高級 松牛」→○「最高級 松牛」

×「相撲記者クラブ会友」→○「東京相撲記者クラブ会友」

×観光列車「しまかぜ」→○観光特急「しまかぜ」

手書き発注では、こんなのもありました。

×「北鮮」→○「北鮮」

意外と「朝」と「韓」は似ています。「へん」は同じです。

今年も気を付けていきたいと思います!

(2018、1、12)

2018年1月15日 11:11 | コメント (0)

新・ことば事情

6650「二荒山」

栃木県にある、

「日光二荒山神社」

を紹介した VTRでのナレーションで、「二荒山」を、

「フタアラヤマ」

と間違って読んでいたというご指摘を視聴者から受けました。(「ミヤネ屋」ではありませんが)。これは正くは、

「フタラサン」

なのです。もともとは、そのまま読んで、

「フタアラサン」

だったものが、「タ」と「ア」がくっついて(「ア」が脱落して)縮まり、

「フタラサン」

となったのでしょう。そして、「二荒」を「音読み」した、

「ニコウ」

が、詰まった音「促音」になって、

「ニッコウ」

になり、よりおめでたい漢字を当てたのが、

「日光」

ですね。同じようなことは、兵庫県にもあります。

「六甲山」

は、もちろん、

「ロッコウサン」

ですが、もともとは「甲」を「六つ」伏せたような形から「六甲」と書いて、

「ムコ(ウ)」

と読んでいたものが、「音読み」されて、

「ロッコウ」

になり、「ムコ(ウ)」には、

「武庫」

の漢字が当てられるようになったそうです。

似たような地名の表記の由来は、あるものですね。

(2018、1、12)

2018年1月14日 19:10 | コメント (0)

新・読書日記 2018_001

『宝くじで1億円当たった人の末路』(鈴木信行、日経BP社:2017、3、28第1刷・2017、6、14第7刷)

タイトルがキャッチーで・・・キャッチーすぎて、興味は湧いたけど買って読むのはなあ・・・と思っていたのですが、すごいベストセラーになっていることを知って「なら、ちょっと読んでおかないと」と思って読みました。

タイトルの「宝くじ1億円当たった人」だけでなく、いろんな人たちに「末路」という視点で、その道の専門家に話を聞いていく、という筋立てでした。日経BPで連載されていたのですね。

「やらかした人の末路」として「宝くじで1億円当たった人」「事故物件を借りちゃった人」「キラキラネームの人」が。

その他「孤独な人の末路」「逃げた人の末路」「変わった人の末路」「怠惰な人の末路」「時代遅れな企業の末路」「仕事人間の末路」と章立てがされて、それぞれの章で実際にいろんな人たちが取り上げられている。

細かい特徴を捉えている所が面白い。

「電車で『中ほど』まで進まない人の末路」

というのが、

「そうそう、そういう人いるよ!けさもいた!

と思って興味が湧きました。まあ、読んでみてください。


star4

(2018、1、9読了)

2018年1月14日 10:08 | コメント (0)

新・ことば事情

6648「歌会始」

2018年1月12日に皇居・宮殿で開かれた「歌会始の儀」。

その入選者は、たった10人しかいないのだそうです。

その中で、長崎県佐世保市の中学1年生・中島由優樹(ゆうき)君(12)が入選しました。宮内庁によると、これは戦後記録の残る限りで、

「過去最年少の入選」

だそうです。その歌というのが、これ。

「文法の 尊敬 丁寧 謙譲語 僕にはみんな 同じに見える」

ワッハッハ!

なんて正直な、素直な歌なんだ!思わず微笑んでしましますね!

今回のお題は「語」で、2万453首の中から選ばれたそうです。

中島君は国語の夏休みの課題で作った短歌で、担任の先生が、生徒の作品をまとめて応募していたとのこと。中島君の弁。

「何が何だか分からないくらい驚いた」

そりゃそうだろう!

来年のお題は、もう発表されていて、

「光」

だそうです。さっそく、私も即興で作ってみました。

「ひかりより のぞみが速い 新幹線 でも飛行機は もっと早いな」

来年、皇居宮殿に呼ばれるかしら?

(2018、1、12)

2018年1月12日 16:24 | コメント (0)

新・ことば事情

6649「ダブチ」

会社の近くを歩いていたら、こんなポスターの文字に目が留まりました。

「タブチを超えろ!」

「タブチ」って誰だろう?この間亡くなった星野仙一さんと仲良しの、

「田淵幸一さん」

かな?と思ってよく見ると、田淵さんではなく、何だかハンバーガーの写真が。「タブチ」ではなく、

「ダブチ」

でした。「ダ」か。濁るのかで、「ダブチ」って何だ?と思ってさらによく見ると、「ダブチ」というのは、

「ダブルチーズバーガー」

のことでした。マクドナルドのポスターですが。「ポテトチップス」のことを、

「ポテチ」

と省略するのと「同じ省略の仕方」ですね。でも、初めて目にした言葉でした。なんでも省略しやがるな。グーグル検索では(1月11日)、

「ダブチ」=21万6000件

でした。それほど普及しているわけではないみたい。

トップに出て来たのが、正にそのポスターの広告で、正確には、

「王者ダブルチーズバーガー ダブチを超えろ!」

その下の小さな字の紹介文は、

「2017年の第1回マクドナルド総選挙の王者『ダブチ』を超えろ!一大旋風を起こした通称『トリチ』や、絶妙のピリ旨ソースの通称『ピリ辛ダブチ』、とろける濃厚2色チーズの通称『チーチーダブチ』など挑戦者たちが期間限定で登場!」

なのだそうです。「ダブチ」のほかに、

「トリチ」(トリプルチーズバーガー)

「ピリ辛ダブチ」(ピリ辛ダブルチーズバーガー)

「チーチーダブチ」(チーズチーズダブルチーズバーガー)

もあるようです。「トリチ」というのは、

「鶏チキンバーガー」

の略かと思ったけど、よく考えたら「鶏」と「チキン」は同じですね。グーグル検索は、

「トリチ」    =4万4500件

「ピリ辛ダブチ」 =1万3600件

「チーチーダブチ」=1万6700件

で、やはり「ダブチ」が1ケタ多い。

「チーチーダブチ」の「チーチー」は、「パッパ、チーパッパ」と続けたくなりますが(♪「雀の学校」か)、

「ダブルチーズバーガーにとろける濃厚2色チーズを加えたもの」

のようです。「チーズフォンデュ」のようなチーズまみれのバーガーか?

あ、いかん!すっかり、マクドナルドさんの戦略に載って興味が湧いて来たではないですか!食べたくなってきた!

(2018、1、11)

2018年1月13日 12:04 | コメント (0)

新・読書日記 2017_155

『藝人春秋2(下)死ぬのは奴らだ』(水道橋博士、文藝春秋:2017、11、30)

「下巻」のサブタイトルは「死ぬのは奴らだ」。これも「007」ですね、こういったところのこだわりも、すごい。表紙カバーの裏に「後ろ姿」が描かれた「あの人」への愛・オマージュというのも感じられます。

「下巻」で取り上げられた有名人は武井壮、生島ヒロシ、小倉智昭、寺門ジモン、ここからちょっと「政治家」が出てくる。猪瀬直樹、徳田虎雄、また藝能人に戻って、劇団ひとり、そして、やしきたかじん。「たかじん」つながりで「上巻」でも出て来た橋下徹。そして、三谷幸喜&井筒和幸、石原慎太郎&三浦雄一郎、田原総一朗、岡村靖幸。

全体的に見ると、この上下巻の本に関してよく取り上げられているのは、橋下徹。そして「たかじん」とのつながりで、名前は出て来ないが制作会社のA氏。その周りを他の藝能人や有名人でまぶしている感じだとは思いますね。

上巻・下巻とも、2017年の掉尾を飾るにふさわしく「☆5つ」です!


star5

(2017、12、31読了)

2018年1月12日 13:43 | コメント (0)

新・読書日記 2017_154

『藝人春秋2(上)ハカセより愛をこめて』(水道橋博士、文藝春秋社:2017、11、30)

水道橋博士が「週刊文春」誌上で連載していた「藝人春秋」の単行本の第2弾は、何と「上・下2巻」にも!

このタイトルは良く出来ている。もちろん「週刊文春」を出版している「文藝春秋社」にひっかけていて、特にこの旧字体の「藝」が、博士の気に入ったんでしょうね。また「春秋」というのは、「いろんなことがあった」という「時の流れ」を感じさせるしね。シンプルで良いタイトルだと思います。

サブタイトルが「上巻」は「ハカセより愛を込めて」。これも当然「007」シリーズの「ロシアより愛を込めて」のパロディですよね。映画も愛しているのねと感じさせる。そして「007」主人公の「ジェームズ・ボンド」は「スパイ」。「芸人」である水道橋博士の本当の姿は「作家」「エッセイスト」「ジャーナリスト」で、

「芸能界に潜り込んで、その実情を探るスパイなのだ」

というニュアンスも感じさせた。

タイトルだけで、こんなに感想を書いてしまった。

内容は・・・いろんな「藝能人・有名人」の「表と裏の顔」全てを明らかにしていくのだが、もうね、文章がスゴイです。練りに練られて、オチに至るまでのクスグリも満載。知識と経験の深さにも脱帽です。全員、実際に会って、つまり取材して書いてるから、そこは強いですよねえ。

上巻で取り上げた有名人は、橋下徹、タモリ、リリー・フランキー、三又又三、デーブ・スペクター、みのもんた、江頭2:50、照英、阿藤快、さんまのむすめ、はかせのむすこ、藤圭子のむすめ、マキタスポーツ、大瀧詠一と、"多岐"にわたる、大"瀧"だけに。

照英の話で、わが読売テレビの開局55周年記念番組(アマゾンで魚を釣りに行く番組)の話も出て来てビックリ!そのプロデューサー、今「ミヤネ屋」でデスクやってるよ!目の前におるがな。博士には以前「ミヤネ屋」にもご出演いただいていた時期もあり、その際にちょこっとだけお話しさせていただいたこともあったが、より一層、親しみを感じました!

「下巻」が楽しみ!!と、ここからは一気に、年末年始の休みに読みました!(つづく)


star5

(2017、12、26読了)

2018年1月12日 11:40 | コメント (0)

新・読書日記 2017_153

『核と戦争のリスク~北朝鮮・アメリカ・日本・中国 動乱の世界情勢を読む』(薮中三十二・佐藤優、朝日新書:2017、12、30)

今まさに知りたい情報を、外務省OBの2人が語り合う。

薮中さんは元・外務省事務次官、つまりトップ。それから比べると佐藤さんは下っ端だったわけだが、ロシア関係の実務ではスゴ腕。実際の外交の舞台での経験を踏まえての「世界情勢の中での日本」に関する話は、傾聴に値する。たぶん講演会とかだと、結構取られまっせ。それが「新書一冊」「760円+税」で知ることが出来るのは、お安い。

1~8章に分かれた本書は、まず第1章が、今一番注目の「北朝鮮とアメリカ~今そこにある戦争の危機」、そして第2章「日本の上空を北朝鮮のミサイルが飛んだ日」。これは「大陸間弾道ミサイル」が日本の「上空」を飛んだと言っても、「遥か上空」は「宇宙空間」なので、国際法上「日本の『領空』ではない」ということだ。それを外務大臣も分かっていないのか、分かっていてとぼけているのか、とにかくおかしいというような話があり、「やっぱり」と思った。

また、きのう(1月11日)、中国のものと思われる潜水艦が「潜水したまま」接続水域を航行したニュースが流れたが、この本では「領空・領海」に関しても記述があり、「空」はどんな状態でも勝手に入ってはならないが、「海」は原則単なる通行(航行)であれば通っても良いのだと。しかし、「潜水艦」の場合は「浮上して国旗を掲げなくてはならない」。「潜水したまま」での航行はダメという「国際法」に関する記述もあって、

「あ、これだな!」

と思い当たった。

第3章「北朝鮮の核容認論と日本の核武装論」、北朝鮮が本当に「やぶれかぶれ」になるのはいつか?など。

第4章では、少し時計の針を戻して(15年ほど)「拉致被害者問題」。「小泉訪朝と6者協議~あのとき何が起きていたのか」。実際に実務に当たっていた方の話は、貴重だ。

第5章「北朝鮮の真相~リーダーの頭の中、民衆の本音」。

第6章「変貌する中国との付き合い方」。まさに、きのう・きょうの出来事の参考になる。

第7章「海洋をめぐる戦い~尖閣問題と東シナ海」。これも、中国の「海洋支配」に関する考え方と、その対応について考える上で参考に。

そして第8章「二つの顔を使い分けるしたたかさ」。

示唆に富む話、ほぼ全ページの端を折り曲げてしまいました。


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(2017、12、23読了)

2018年1月12日 10:22 | コメント (0)

新・ことば事情

6647「震災ぶり」

ことしの「成人の日」は、

「1月8日」

でしたね。私なんかは、いまだに、

「1月15日」

のイメージが焼き付いていて、なかなか慣れませんが・・・。

そうこうしている間に、うちの息子も、ことし「成人式」。年を取るはずだなあ。

それはさておき、ニュースを見ていたら「東日本大震災」から6年10か月を迎える、

「福島県浪江町」の成人式での新成人のコメントで、

「震災ぶりに」

というのがありました。友達と会うのが、

「震災以来」

ということです。この世代の若い人たちは、「~以来」の意味で、平気で、

「○○ぶり」

を使います。これがまさに、

「平成ことば事情」

なのでしょうね。

この「○○」ぶりに関しては、過去にたくさん書きましたので、お読みいただいて、「平成ことば事情」の移り変わりをお感じください。

平成ことば事情2722「いつぶりですか」(2006、11、21)

平成ことば事情3083「先週ぶり」(2007、12、17)

平成ことば事情5041「どれくらいぶり」(2013、3、21)

平成ことば事情5551「小学生ぶり」(2014、9、4)

平成ことば事情5592「いつぶり」(2014、11、11

平成ことば事情5614「正月ぶり」(2015、12、15)

平成ことば事情5637「カーンぶり」(2015、1、14)

平成ことば事情5646「大学ぶり」(2015、1、19)

うーん、「平成ことば事情」で初めて「○○ぶり」に気付いたのは、

「2006年11月」

か。もう10年以上たつんですね。その後、

「2014年~2015年にかけて」

よく書いていますね。この辺りで定着したかもしれせんね。

(2018、1、11)

2018年1月11日 20:02 | コメント (0)

新・ことば事情

6646「凄みと怖み」

「平成ことば事情6635語尾の『み』」で、「み」について書いた途端、また気付いてしまいました。

1月10日の日本テレビ「ZIP!」を見ていたら、俳優の斎藤工さんが、スティーブンキング原作の「ダークタワー」という映画の解説をしていました。その中で、斎藤工さんは、映画の特徴・感想を、

「凄みと怖み」

と言いました。しかし、コメントフォローのスーパーは、

「凄みと怖さ」

というように、

「怖み」→「怖さ」

に直していました!たしかに「凄み」は聞いたことがありますが、

「怖み」

という言葉は初めて耳にしました。やはり若い人(斎藤さんも若いでしょう?30代だよね?=36歳)の間では、

「○○み」

という言葉が「○○さ」よりも使われているのではないでしょうか?

グーグル検索では(1月10日)、

「凄み」=143万0000件

「凄さ」=392万0000件

「怖さ」=547万0000件

「怖み」=  1万3300件数)

でした。しかもこれは、「怖み」ではなく、

「恐み」

の件数。そしてこの「恐み」「こわみ」ではなく、

「かしこみ」

と読むのです。神社の神官祝詞(のりと)などで

「かしこみ、かしこみも申す」

という、あの「かしこみ」です。

そうするとやはり、「怖み」(こわみ)という言葉は、これまでには無かった「新しい言葉」のようですね。

(追記)

ここまで書いてUPした翌日、漫画雑誌『ビッグコミック』(2018年1月25日号)の、北野武さんのリアルな似顔絵が描かれた表紙の文字に、

「凄味」

という文字を見つけました。

20180111.jpg

そうか、「凄み」は「凄味」とも書くな。

そうすると、もしかしたら「○○み」の「み」は「味」と思って使っている人もいるのかもしれないな、という気がしました。

(2018、1、11)

(2018、1、10)

2018年1月10日 23:09 | コメント (0)

新・ことば事情

6645「いち文字」

1月10日の日本テレビ「ZIP!」に、この日から始まる新水曜ドラマ「anone」の宣伝で出演していた女優の広瀬すずさんが、若者言葉についてのミニコーナーで解説していました。そこに出て来た会話については「平成ことば事情6645『ま』『そ、ま?』と『まじ卍』」で書きましたね。

で、そのコーナーのVTR出演からスタジオに下りたところでの感想で、広瀬さんが、

「『ま』という『いちもじ』で・・・」

と言っていました。この、

「1文字」「一文字」

は、やはり、

「ひともじ」

と言ってほしかったですねえ。いまや若い人が数える数は、全部、

「イチ、ニ、サン、ヨン、ゴ、ロク、ナナ、ハチ、クー、ジュー」

という、

「漢語数詞」

ですよねえ。「ヨン」「ナナ」は「和語」だけど。(漢語数詞は「4=シ」「7=シチ」)

「和語数詞」

である、

「ヒト、フタ、ミー、ヨー、イツ、ムー、ナナ、ヤー、ココノ、トー」

も活用させたいなあと思いました。せめて「1」と「2」は。できたら「3」も。

(2018、1、10)

2018年1月10日 21:58 | コメント (0)

新・ことば事情

6644「『ま』『そ、ま?』と『まじ卍』」

1月10日の日本テレビ「ZIP!」に、この日から始まる新水曜ドラマの「anone」宣伝で出演していた女優の広瀬すずさんが、若者言葉についてのミニコーナーで解説していました。そこに出て来た会話は、

A「ま?」

B「ま???」

A「そ、ま?」

B「????」

というもの。私はこれ、わかりました。Aさんの最初の「ま?」は、

「まじ?」

という質問の省略形で、2回目の「そ、ま?」は、

「それ、まじ?」

の省略形だと思いました。広瀬すずさんが明かした「正解」は、まさにその通り、「ビンゴ!」でした。

なぜ「1文字の言葉」の意味が分かったか?というと、実は中1の娘が「LINE」で送って来る、

「りょ」

という言葉。これは、

「了解」

の意味だと分かるのですが、この間、

「り」

というのが送られて来て、

「『り』って何?」

と聞き返すと、

「『了解』の略!」

とのこと。つまり、

「了解」→「りょ」→「り」

と省略されているということでした。もうこうなると「暗号」ですが、これを思い出して、

「ま」=「まじ」

というのは簡単に思い付きました。

そこでさらに思い当たったのは、去年の若者の「流行語」だと言われた、

「まじ卍(まんじ)」「マジ卍」

です。この「卍」には「特に意味はない」そうで、単に、

「まじ?」「マジ?」

という意味だそうで、電子版「毎日新聞」2017年12月3日(大村健一記者)によると、去年12月に発表された、『三省堂国語辞典』の編集委員・飯間浩明さんなどが選ぶ、

「今年の新語2017」

でも、

「卍(まんじ)」「プレミアムフライデー」「熱盛」

の「3語」が、選考で「トップ10」に入れるかどうか議論が盛り上がったために、特別に「選外」として発表されたそうです。「卍」は、SNS上で若い世代を中心に「マジ卍」などと多く使われているが、

「どんな意味かを把握するのが難しい」

ので「選外」になったそうですが、選考委員の一人である小野正弘・明治大教授は、

「例を集めれば集めるほど、いろいろな意味が出てきて、分からなかった。選考委員が卍になった」

と経緯を説明したということです。

また、電子版「毎日新聞」2018日1月9日でも大村健一記者が「マジ卍」について、こう書いています。

『ツイッター上での最初の使用は2010年6月、関東地方の男性の投稿とみられる。男性によるとオンラインゲームで仲間の一人が「満載!」などとメッセージを送ろうとし、誤って「まんじ!」と入力。仲間うちで「卍」使用が流行したが、外への波及はなかったという。一方、週刊少年ジャンプに一昨年まで連載された漫画「BLEACH」に出てくる特殊能力「卍解(ばんかい)」の影響か「マジ卍解」という投稿もある。これらが流行のルーツなのかどうかはよく分からない。』

と書いています。また、飯間浩明さんにも取材しています。飯間さんは、

『副詞「マジ」を強める役割がある。「マジ」に意味が近い「すごく」を強めると「すっごく」「すんごく」に変化し、「卍」はその「っ」「ん」に当たると分析。「程度を示す副詞は使われ続けるとインパクトが薄れ、入れ替わりが激しい」』

と答えています。これはまさに「ビンゴ!」なのではないでしょうか?つまり、

『「卍」は「まじ」の強調語』

なのでしょう!あとは「語呂合わせ」

つまり、「まじ」という言葉は、一方では短く、

「ま?」

になり、もう一方では「強調」され、遊び心のある「語呂合わせ」で、

「まじ卍」

に変化して言えるのではないでしょうか。

「トランスフォーメーション」

ですね。

(2018、1、10)

2018年1月10日 20:07 | コメント (0)

新・ことば事情

6643「『2枠』の読み方」

「残り2枠」

という場合の「2枠」を、皆さんは何と読みますか?

?????????

・・・・・・・・・

正解は、

○「フタワク」

ですね。

「ニワク」

という読み方もありますが、それは「競馬」の「枠番」の場合です。

「2つの枠」という意味で万が一「ニワク」と読む場合のアクセントは、

○「ニ\ワク」(頭高アクセント)

であり、

×「ニ/ワク」(平板アクセント)

ではありません。「平板アクセント」の「二/ワク」は、「順番」を表す、

「序数」

で、あり「競馬」のように「枠番」が「1~16」まであるような場合に、

「2番目の枠」

という意味になります。

(2018、1、9)

2018年1月10日 19:06 | コメント (0)

新・ことば事情

6642「TV NE~」

兵庫県立美術館で行われている「大エルミタージュ展」を見て来ました。

0110.jpg

その中で、

「十戒」

の書かれた石版を持っているモーセの絵(「預言者モーセ」フィリップ・ド・シャンパーニュ)がまるで写真のようで、「十戒」のラテン語で書かれた文言がハッキリと読み取れました。と言っても、ラテン語が分かるものはなく・・・。

しかし、合唱団で「ミサ」を「ラテン語」(カタカナでルビを振って)で歌ったことがあるので、

「もしかしたら、意味が分かる単語があるのではないか?」

と思って見ていたのですが、やっぱり無理でした。しかし1つだけ気付いたことがありました。それは、文章の中に、

「TV」

がよく出て来るのです。もちろん、当時「テレビ(テレビジョン)」があったわけもなく、別の言葉なのでしょう。そこで「ハッ!」と気付きました。「V」に見える文字は、恐らく、

「U」

なのだろうということです。そうすると「テレビ」に見える「TV」は、実は、

「TU」

なのだ。あ、それならば(ラテン語起源である)「スペイン語」を少しかじったことがあるので、スペイン語の「TU」は、

「あなた」

の意味の「二人称」を示す。これではないか?そう思って見ると「TV(TU)」の後には、

「NE」

と出てくる。「N」で始まるこの言葉は「NO」、つまり「否定形」ではないか?

ここでまたハッと思い出しました。「十戒」の文章と言えば、

「汝、〜するなかれ」

ではありませんか!そのラテン語の表記は、

「TV NE~」

という形(文型)だったのです!

絵画展に行って「絵」を見るより、そこに書かれた「文字」に注目してしまいました。

(2017、1、9)

2018年1月10日 13:10 | コメント (0)

新・ことば事情

6641「だのに」

1月7日放送の日本テレビ「世界の果てまで行ってQ」で、宮川大輔さん率いる探検隊が、ラオスの秘境にある鍾乳洞へ行き、そこで「七色の照明」をつけて写真を取る。それが、2019年の「行ってQカレンダー」の1月を飾るという企画。本当に幽玄の世界というような一枚が撮れました。その際に、その七色に染まった鍾乳洞で宮川さんたち一行は、肩を組んで、

「若者たち」

という曲を歌っていました。1960年代後半かなあ、この曲は。

「♪君の行く道は」

で始まる有名なあの曲。それをほぼワンコーラス歌い切りました。その最後の方で、こんな歌詞に耳が止まりました。

「♪だのになぜ 歯を食いしばり」

この中の、

「だのに」

ですが、なぜ「なのに」ではなく「だのに」なのでしょうか?意味は、

「逆接」

ですよね。この場合は、「だのに」のほうが「文語的」です。「なのに」のほうが「口語的」に感じます。「平成ことば事情6640」で書いた「市川海老蔵に ござりまする」の「な」とは、逆だ!なぜ???もちろん、

・「だのに」=「だ」に「のに」が付いた

・「なのに」=「な」に「のに」が付いた

ということですが、前の文からの接続で言うと「なのに」のほうが自然ですよね。

ただ最近、「文頭」を、

「なので」

で始まる文章はおかしい、という主張が出て来ています。これは、意味は、

「順接」

ですから、「逆接」の「だのに」「なのに」とは正反対です。

そういった主張が出て来たということは、「おかしい」と声を挙げるぐらい、そういった「なので」で始まる文章が増えているということでもあります。

「おかしい」という人たちは、

「だから」

で接続すべきだという主張です。つまり、

「『だ』の方が『文章で使う言葉としては妥当』であり、『な』は『口語的』なのだ」

ということですね。そこから考えると、「若者たち」の「だのに」は、口語の「なのに」に移る前の、

「文章語・文語」

ではないかと推測されますね。グーグル検索では(1月9日)、

「だのに」=5330万件

「なのに」=6880万件

「だのになぜ」=251万件

「なのになぜ」=417万件

と、「なのに」の方が多く使われていますが「だのに」も結構あります。また、

「だから」=1億3200万件

「なので」=1億9600万件

でした。「1億」ってスゴイ。「基本語彙」ということでしょう。

そして、そのものズバリの、

『「若者達』の歌詞に「~だのに、なぜ...」とありますが、「なのに」ではなく何故「だのに」なんでしょうか? 現代語として、通用する言葉なんでしょうか?」

という質問が、「ヤフー知恵袋」に出ており、そのベストアンサーは、

『「な」「だ」は形容動詞の省略形とみられます。 下記のように形容動詞の連体形「~な」につくのが順当ですが、終止形「~だ」への接続も許容されるようです。

「のに」=〔接続助詞「に」の前に準体助詞「の」が挿入されてできたもの。近世以降の語〕 活用語の連体形に接続する。形容動詞型活用の場合、終止形に接続することもある。』

と出ていました。

『精選版日本国語大辞典』では、

*「だのに」=(助動詞「だ」に助詞「のに」が付いて自立語化したのもの)先行の事柄に対して、それに反した、あるいはそこからは予期されない結果などを述べる時に用いる。なのに。そうであるのに。それだのに。それなのに。」

*「なのに」=(1)(形容動詞の連体形語尾、または断定の助動詞「だ」の連体形「な」に接続助詞「のに」の付いたもの)・・・であるのに。・・・だけど。

(2)(「それなのに」の「それ」が省略されたもの)前の事柄に対し、後の事柄が反対・対立の関係にあることを示す。それなのに。だのに。

うーむ。「だのに」と「なのに」の明確な違いについては、記していませんね。

ちなみに『新明解国語辞典』は「だのに」は載せているのに、「なのに」は載せていませんでした。

そして、『三省堂国語辞典』を引くと「だのに」の説明の最後に、

「少し古い言い方」

と書かれているではありませんか!これです、これです、私が求めていたものは、飯間さん!!「なのに」も、もちろん載っていました。

(2018、1、9)

2018年1月10日 12:24 | コメント (0)

新・ことば事情

6640「市川海老蔵に、ござりまする」

1月8日に放送された日本テレビ『市川海老蔵に、ござりまする2018』

妻・麻央さんが去年亡くなって、その後の海老蔵さん家族のドキュメントです。

お正月恒例の番組になっていますが、海老蔵さん密着が始まった当初は、まさかこんな結末が待っているとは、誰も思わなかったことでしょう・・・。

さて、この番組のタイトルの、

「に」

ですが、普通は、

「で」

なのではないか?なぜ「に」なのか?が気になりました。つまり、普通は、

『市川海老蔵で、ござりまする』

ではないかと。ちょっと考えて気付いたことは、「に」である理由は、元の形が、

「なり」

だから。つまり、

「市川海蔵なり」

「『なり』の連用形」が「に」なのでしょう。

もしこれが「に」ではなく「で」ならば、元の形は、

「市川海老蔵だ」「市川海老蔵です」

なのでしょう。それだと、

「市川海老蔵で、ござりまする」

になるのでしょうね。つまり「断定の助動詞」が、

・「文語」=「なり」、連用形「に」

・「口語」=「だ」「です」、連用形「で」

ということなのでしょう。

そもそも「口語」であれば、「ござりまする」も「イ音便」になって、

「ございます」

でございますから、全体は、

「市川海老蔵で、ございます」

という何の変哲もない現代文での自己紹介になりますが、「文語調」にすることで、

「歌舞伎らしさ」

が出ますね。「に」の方が、格式が高いように(私は)感じるのは、

「伝統的な言葉遣いだから」

でしょうね。今は、普通には使わないと。いかがでしょうか?

(2018、1、9)

2018年1月10日 00:11 | コメント (0)

新・ことば事情

6639「ニューオープン2」

「平成ことば事情6602」で書いた「ニューオープン」が、また出て来ました。

年が明けて2018年1月9日の「かんさい情報ネットten.」で、またヤナギブソンさんが出演する「おでかけコンシェルジュ」のコーナーです。このコーナーのディレクターが好きな言葉なのか?

前回のことを踏まえて、もう一度日本語で考えると、

「ニューオープン」=「新規開店」

そして、

「リニューアルオープン」=「新装開店」

ですよね!その「直訳的和製英語」ではないのか?

それぞれ、またグーグル検索してみましょう。(1月9日)

「ニューオープン」=250万件(前回12月13日は、344万件)

「新規開店」   =120万件

「ニューオープン」、多いですね。「新規開店」の倍以上です。

「リニューアルオープン」=170万件

「新装開店」      =468万件

「新規オープン」   =393万件(前回12月13日は80万8000件)

でした。「リニューアルオープン」よりは「新装開店」のほうが3倍近く多い。これはもしかしたら、

「『新装開店』は『パチンコ店』でよく使われるからではないか?」

と感じました。たしかに「漢字4文字」で「新装開店」と書くと、何となく、

「パチンコ店」

っぽい感じがするなあ。「リニューアルオープン」や「ニューオープン」というカタカナ語は、もしかしたら、

「パチンコ店ではないことを強調する意味合いがある」

のかもしれませんね。

(2018、1、9)

2018年1月 9日 23:10 | コメント (0)

新・ことば事情

6638「裏面の読み方」

1月6日、車の中でNHKラジオ第一の放送を聞いていたら、アナウンサーが、

「郵便はがきのウラメン、リメンに」

と言いました。

「裏面」

という言葉の「裏」を「訓読み」と「音読み」の両方で読んだということですね。

その後に今度は、はがきの、

「表面」

を、

「オモテメン」

と言ったのですが、「裏面」を「ウラメン、リメン」と読むならば、「表面」は、

「オメオテメン、ヒョーメン」

でなければ、バランスが取れないのではないか?と、車を運転しながら感じました。

しかし「ヒョーメン」という言葉は、

「地球の表面」「机の表面」

など、

「上を向いた薄く広がった部分」

を指すように感じます。これに対して「オモテメン」は、

「『ウラメン』の『対語・反対語』」

であり、

「ウラ・オモテ」

でセットですね。そうすると、「はがき」の場合は、

「オモテメン・ウラメン」

と読むのが、妥当だったのではないか?「裏面」を「リメン」と読んでしまうと、「表面」を「ヒョーメン」と読まざるを得ませんからね。それが「対語」です。

誰も、そこまでは考えないだろうけど・・・。

(2017、1、9)

2018年1月 9日 22:09 | コメント (0)

新・ことば事情

6637「ポンペオか?ポペイオか?」

去年(2017年)10月20日のニュースを見ていたら、CIA長官の名前の表記が、

・NHK=「ポンペイオ」

・テレビ朝日=「ポンペオ」

と2種類ありました。「二重母音をどう表記するか?」という問題ですが、カタカナにすると、まるで違う名前のように感じてしまいますね。あと、日本語(カタカナ)にすると、「拍」も「5拍」と「4拍」で異なってしまいます。

そこで、2017年11月に行われた関西地区新聞用語懇談会(NHKは参加していません)で各社に「どちらを使っているか?」を聞いてみたところ、

「ポンペイオ」1社=日経新聞(&NHK)

「ポンペオ」 5社=読売新聞・毎日新聞・共同通信・MBS・ABC(&テレビ朝日)

でした。

テレビ朝日は、年が明けて1月8日のニュースでも、やはり、

「ポンペオ」

でした。

(2018、1、9)

2018年1月 9日 21:06 | コメント (0)

新・ことば事情

6636「『幸四郎』のアクセント」

1月8日のテレビ朝日『徹子の部屋』に、「高麗屋三代襲名披露」をした、

幸四郎改め二代目・松本白鷗

染五郎改め十代目・松本幸四郎

金太郎改め八代目・市川染五郎

が揃って出演していました。正月からおめでたい。なんでも「37年前」の「高麗屋三代襲名披露」の際にも出演していたということで、その際のVTRと見比べながらという、長寿番組ならではの企画でした。

その中で私が気にしていたのは、

「『染五郎』のアクセント」

でした。歌舞伎界では「平板アクセント」で、

「ソ/メゴロー」

と言う傾向があると聞いたことがあるからです。しかし黒柳徹子さんは、終始、

「ソ/メ\ゴロー」

という「中高アクセント」でした。

「アッと驚くタメゴロー」

の「タ/メ\ゴロー」と同じアクセントでした・・・と言っても、分かってくれるのは、50歳以上かな?

出演の高麗屋お三さん方の口からも「平板アクセント」の、

「ソ/メゴロー」

というのは聞かれなかったような気がします。(そもそも「染五郎」という名前そのものを言わなかったのでは?)

その中で気になったのが、「松本幸四郎」の「幸四郎」のアクセントです。松本白鷗さん(先代・幸四郎)が話す時の「幸四郎」は、

「コ\ーシロー」

という、

「頭高アクセント」

だったのです。私が聞いただけでも2回は言いました。まるで、

「幸二郎(コ\ージロー)」

のようなアクセントです。黒柳さんはもちろん、私達のように「平板アクセント」で、

「コ/ーシローさん」

と言っていましたが。

こういうところにも「伝統的なアクセント」は残っているんだなあというか、現在のアクセントとは違う場合もあるんだなあと思いました。

また、この「幸四郎」という名前は、父の名前・自分の名前・息子の名前でありながら、自分の物ではない、代々受け継がれる名前というのは「プライベート」ではなく、

「パブリック」

なものなのだというような、そんな感じがありました。これが「伝統」なのか!?

(2018、1、9)

2018年1月 9日 20:05 | コメント (0)

新・ことば事情

6635「語尾の『み』」

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

さて、今年最初に気になったのが(本当は、他にもあったけど)「みちうら」の「み」です。

女流棋士の香川愛生さんのツイッターで、

「女性専用車のありがたみ。」

という文章を見つけました。これは従来なら、

「ありがたさ」

となると思いますが、最近、「さ」の代わりに「み」が増えている気がします。

これに関しては、NHK放送文化研究所の塩田雄大さんや、『三省堂国語辞典』編纂者の飯間浩明さんも指摘されています。

私の「語感」では、

*「~み」は「絶対値で、プラスマイナスなし」。

*「~さ」は「プラス評価」

という違いがあるように感じます。

例えば、「強さ」と「強み」という言葉の場合は、

「強さ」は「ニュートラルな基準」で、強いか弱いかの物差し。

一方「強み」は、明らかに「プラス方向」で、「強さ」でいうと「強いほう」ですね。

宇多田ヒカルさんの一昨年(2016年)に出たアルバム『Fantôme』(ファントーム)収録の中の『花束を君に』という曲の中に、

「淋しみ」

という言葉があって、従来だと、

「淋しさ」

ではないか?というのは、過去に書きました。(平成ことば事情6188「淋しみ」)

(2018、1、9)

2018年1月 9日 19:04 | コメント (0)