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『道浦TIME』

新・読書日記 2016_051

『言葉の力~ヴァイツゼッカー演説集』(永井清彦編訳、岩波文庫:2009、11、13)

 

 

7年前に購入して、読み差しになっていたもの。

「演説」というか「講演」で話した内容を文章にしているので「語りおろし」ような感じで、内容の難しさのわりには読みやすい。

7年もほったらかしにしておいて、急に読む事にしたきっかけは、「2016読書日記010」で書いた内藤陽介さんの『アウシュビッツの手紙』(えにし書房:2015、11、11)の中に、このヴァイツゼッカー(ワイツゼッカー)の言葉が出て来たから。

「過去に目を閉ざす者は、結局のところ、現在にも盲目となる」

「『歴史の中で戦いと暴力に巻き込まれる』こと(=戦争)はどの国にも起こりうるが、『ユダヤ人という人種をことごとく抹殺する』ことは無比の犯罪だとして、ナチスの犯罪をまったく別の次元のものとして語っている」

この言葉を確認するために読みました。ありました!

「後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。しかし、過去に目を閉ざす者は、結局のところ、現在にも盲目になります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。」

本の中では「国民」と訳された漢字の横に、カタカナで「ネイション」とルビが振られていたり「フォルクス」と振られていたりします。いかにこういった概念を日本語で伝えるのが難しいかが、分かった一冊でもありました。

 


star4

(2016、3、10読了)

2016年3月29日 20:57 | コメント (0)