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『道浦TIME』

新・ことば事情

5879「英中か?中英か?」

 

中国の習近平国家主席が、国賓としてイギリスを訪問しています。それを報じた新聞各紙(10月22日の朝刊。産経のみ関西の夕刊)を見たら、「英中」としている新聞と「中英」としている新聞がありました。

(朝日)英中蜜月

(毎日)英中7兆円商談

(産経)中英7兆円契約

(日経)中英首脳

(読売)中英7兆円協力 / 英中間の主な経済協力案件

ということで、朝日・毎日が「英中」、産経・日経が「中英」、読売は「中英」ですが、解説記事の表のタイトルは「英中」でした。これは、

「どちらの国を主にして考えているか」

ということが表れていると思います。つまり、

「朝日・毎日」は「英国=イギリス側」の視点で見ているのではないか?

そして、

「産経・日経・読売」は「中国の動きに注目しているのではないか?」

ということです。読売は、中国にも注目しているけど「序列」としては「英国」を取っているということですかね?

「日本」が他国と一緒に何かを言う時は「日本」が先に来て、

「日米」「日英」「日中」「日韓」「日独」「日仏」「日伊」「日豪」「日露」「日朝」

等となりますが、「日本ではない2国」の場合、しかも漢字で略すことができる国の場合は、「その順番」に注目するのも、興味深いですね。

ちなみに、10月22日の「ミヤネ屋」でこのニュースを報じる時に、左上の「サイドスーパーが、何と、

「米中会談」

になっていたので、驚いててすぐにオペレーターに電話して、

「『米中』と違よ!『中英』か『英中』かやで!直して」

と指示しました。放送では、

「英中会談」

と出ましたが、危なかった!

(2015、10、22)

2015年10月23日 18:31 | コメント (0)