Top

『道浦TIME』

新・読書日記 2015_075

『本で床は抜けるのか』(西牟田靖、本の雑誌社:2015、3、10第1刷・2015、4、20第3刷)

 

読書家とか、仕事で本が必要な人とか、愛書家とか、とにかく本好き・本が必要な人が困るのが、「本を置く場所」。経済的・物理的制約で「限られた場所」に、いかに多くの本を収納するか?が、いつも課題になります。これは、本当は「断捨離」、つまり「捨てる」しかないんですよね。私もこれまで何度も苦労して来ました。引っ越しの度に、何千冊か処分して来ました。でも大人になってからは、そんなに何度もは引っ越してないから、本はたまる一方。12年前に今のマンションに引っ越した際に、当時は私の書斎だった部屋(今は、息子の勉強部屋。トホホ)の両側の壁の天井まで造り付けの本棚を設置し、数千冊収納できるようにした。「これで大丈夫!」と思っていたのに・・・なんで本って、あんなに増えるんでしょうか?ネズミ算式に増えますよね!?

まあ、年間に読む本が200冊として、購入しているのは、恐らくその倍はあるから、毎年600冊ぐらい増えるんですよ。捨てるか、古本屋さん・ブックオフとかの新古書店に持って行くか、人にあげるか、実家に置くか。でも手を離れると、なかなか見られないし。目の届く範囲に置いておきたい。

本書を読んでいて、「ああ、みんな、同じ悩みを抱えているんだなあ」と思いました。

著者が参考にしている「本がいっぱいで困る」といったテーマの本、私もほとんど読んでいました。そんな本を読んでいるから、本が増えてしまうんだあ!と自分で自分に突っ込みつつ。

この本では、いわゆる「自炊」、すなわち本を裁断してスキャナーで取り込んでデジタル化してしまい、物理的スペースを限りなくゼロにする方法も試しているし、試した方の話、業者の話も出て来ます。

本と闘い、仕事をしているうちに、なんと著者は奥さんから「三下り半」を突き付けられてしまう・・・「私と本、どっちが大事なの!?」と奥さんから突き付けられる恐怖・・・その意味では、この本は「サスペンス」の分野であるとも言える。こないだ見た映画「ゴーン・ガール」に通じる感じも、ちょっとしました。


star4

(2015、5、5読了)

2015年5月14日 11:24 | コメント (0)