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『道浦TIME』

新・ことば事情

5524「大和魂」

 

新大関となった豪栄道。大関推挙を伝える使者に対して、

 

「これからも大和魂を貫いてまいります」

 

と答えました。この、

 

「大和魂を貫いて」

 

というのは、当然、

 

「日本人横綱を目指します」

 

という"決意表明"と考えていいですよね!?豪栄道関は、

「日本人の我慢強さ・潔さなど、色んな意味がこの言葉にはこもっている。自分の気持ちはシンプルに伝わったと思う」

と、その後のインタビューで話していました。

でも、「大阪・寝屋川市出身」の豪栄道には、

 

「地元・寝屋川の川に住むボラのように、たくましく精進します」

 

というような口上でも良かったかなと冗談半分に言ったら、周囲のみんなから、

 

「ボラは、ないんじゃないですかあ」

 

と言われました。たしかに、写真撮影で豪栄道が手に持っていたのは、

「鯛(タイ)」

でしたが。でも、

「あ、そういえば『ボラ』って『出世魚』じゃなかったっけ?」

と思って調べたら、やはりそうでした。『広辞苑』によると、

 

「3~4cm(稚魚)」=ハク

「小形」       =オボコ・スバシリ

「20~30cm」  =イナ

「成長したもの」   =ボラ(鯔)

「極めて大きいもの」 =トド(椴)

 

とありました。「イナ」は、

 

「鯔背」

 

の語源になっていますし、「トド」も、

 

「とどのつまり」

 

の語源になっていますね。そういう意味では、非常に親しみのある魚なんだな、ボラって。読売テレビの前を流れる「第二寝屋川」でも見かけますし、汚い川でも住めるし、たくましい!豪栄道には「ボラ」のように頑張って「横綱」を目指してほしいです。

あ、でも同期に、同じ大阪出身の

「勢(いきおい)関」

も応援しているので、頑張ってほしいです!今場所は、ついに同期の豪栄道に勝ったんですよ、勢は!(最終的には、5勝10敗で負け越しましたが・・・)

(2014、7、30)

2014年7月30日 16:03 | コメント (0)

新・ことば事情

5523「出き立て」

先週末、会社近くのコンビニへ行ったとき、レジのところに、手書きでこんな文字が。

「出き立てご用意いたします」

なぜか、「き」が平仮名でした。普通は、

「出来立て」

「き」を漢字の「来」で書きますよね!?一瞬、

「引き立て」

かと思いました!コーヒーのことかな?と。ヘンな書き方!

グーグル検索してみると(7月28日)・・・

「出来立て」=74万9000件

でしたが、

「出き立て」で検索しようとしても「出来立て」に直されて検索されてしまうため、「検索不能」でした・・・。

(2014、7、28)

2014年7月30日 12:27 | コメント (0)

新・ことば事情

5522「うなぎ?ウナギ?」

 

きょう7月29日は「土用の丑」。この日に「うなぎ」を食べる、というキャンペーン?を考え出したのは「平賀源内」だとか。本当かどうかは知りませんが、"ものの本"には、そう書かれています。

ということで、きょうの夕刊各紙には「うなぎ」の文字が踊ります。その文字は、

「『ひらがな』か?『カタカナ』か?」

が気になるところですよね?え?気にならない?あ、そう。私は気になりました。

(見出し) (本文)

(読売)うなぎ  ウナギ

(朝日)***  ウナギ

(毎日)ウナギ  ウナギ

(日経)ウナギ  ウナギ

(産経)ウナギ   ★

ということで、「読売」の「見出し」以外は、ほとんど「カタカナ」で

「ウナギ」

でした。ちょっと「ウサギ」っぽく見えてしまいます。

そんな中で「産経」の本文に「★」を書いたのは、表記がバラバラだからです。つまり、こんな具合。

(見出し)ウナギ離れ

(本文)うなぎ店、うなぎ専門店、うな重、ウナギ、ウナギ離れ

(写真キャプション)焼き上げられたうなぎ

こうやって並べてみると、「商品・食品」としては「平仮名」で「うなぎ」と書き、「生物」としては「カタカナ」で「ウナギ」としているようなのです。しかし、そうするとわからないのが、

「ウナギ離れ」

という表記。これは本来、

「消費者の、商品・食品としての『うなぎ』離れ」

を示しているのではないでしょうか?それとも、「食品・商品」でも、

「加工されたいないものは『ウナギ』」

なのでしょうか?でも「加工されていないもの」は流通していないでしょう、スーパーや魚屋さんなどには。ちょっと基準のよくわからない表記のバラつきでした。

ちなみに、「産経」のみ、「土用の丑」の「丑」(=表外字)に、ルビが振ってありませんでした。

(2014、7、29)

2014年7月29日 23:24 | コメント (0)

新・ことば事情

5521「ユニバ」

 

この夏、「ハリー・ポッター」のゾーンができて大注目の、

「USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)」

ですが、テレビで「ハリポタ」オープンのニュースを見ていたらインタビューに答えた大阪の人と思われる小学生が「USJ」のことを、こう呼んでいました。

 

「ユ/ニ\バ」

 

関西弁特有の「3拍中高アクセント」の略語のアクセントですね。

最初聞いたときに私は、

 

「ユニバーシアード」

 

の略かと思いました。大学生のスポーツの祭典。1985年だったかに神戸で開かれましたね。

 

「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」

 

という、「14文字のカタカナ」を「最初の3文字だけ」取って省略しますか!「USJ」でいいじゃん!(大阪弁では「ええやんか!」)と思います。私は「ユニバ」とは言いません。

でも、そういえば「スターバックスコーヒー」も「11文字」ありますが、「最初から3文字」取って

 

「ス/タ\バ」

 

だし、「ファミリーマート」は「8文字」で、それも最初の2拍3文字プラス後半の「マート」3文字の頭の「マ」を取って、

 

「ファ/ミ\マ」

 

だし、「ミスタードーナツ」は「8文字」で最初の3文字で、

 

「ミスド」

 

と、とにかく短くするのが好きだなあ、大阪の人は!って、私も一応、「大阪の人」やけど。

(2014、7、29)

2014年7月29日 22:16 | コメント (0)

新・ことば事情

5520「生きれる」

先日(7月23日)のニコ生「言葉のことばかり」で、

「今井美樹の『プライド』(作詞:布袋寅泰、作曲:布袋寅泰)という曲はいい曲だけど、歌詞の中に、

 

『もっと自分に素直に 生きれないの』

 

とある。この、

 

『生きれないの』

 

『ら抜き言葉』なので、『生きられないの』にでき来なかったのが、とっても残念」という話をしました。以前からとても気になっていたのです。サビの部分ですしね、目立つんです。

さて、そんなことがあって、おととい(7月27日)、ようやく話題の、

『アナと雪の女王』

のDVDを借りて来て、見ました。すると、例の「レリゴー」の曲の日本語の歌詞に、

 

「自由に生きられる」

 

というのがあったのです!ちゃんと「ら」が入っている!

すると、『プライド』が出たのが「1996年11月」ですから、それから18年後に「ら」が入っているということは、

「『ら抜き』の揺り戻しがある」

ということか、もしくは

「たまたま『生きる』という動詞の可能形では『ら抜き』は、なじまなかった」

と考えるべきか、どうなんでしょうね。

一応、記録しておきます。

(2014,7,28)

2014年7月29日 19:11 | コメント (0)

新・ことば事情

5519「公司」

 

今回明らかになった、中国の食品工場での(日本から見ると)非常識な衛生管理。

この10年程の間に数々のずさんな食品管理を見続けて来た日本人にとっては、

「またか」

という思いがあります。その、上海の会社の名前ですが、

「上海福喜食品有限公司」

という名前で、この中の、

「公司」

について、7月22日の日本テレビ『ニュースZERO』では、

「こうし」

とナレーターさんは読んでいましたし、原稿にも「こうし」とルビが振ってありました。それを見た「ミヤネ屋」のディレクターが、原稿に「こうし」とルビを振って来たのですが、これは違います!

「コンス」

「中国語読み」をするのです。

実は私も以前は「こうし」だと思っていたのですが、『新聞用語集2007年版』の中の「放送で標準とする読み方例」の作成の際に、中国語などにも詳しい用語委員の声を聞くと、

「コンス」

だということで、「放送で標準とする読み方例」では、

「公司(中国語)=コンス」

となった経緯がありました。

また、この言葉が頻繁に使われる長崎県のテレビ局「長崎国際テレビ」に長く勤務していた「ミヤネ屋」の藤村幸司リポーターによると、

「長崎では、全部『コンス』でしたねえ」

ということだったので、この言葉をよく使う所では、やはり

「コンス」

なのでしょう。それに従って、7月23日の「ミヤネ屋」では、

「コンス」

で放送しました。

(2014、7、24)

2014年7月25日 15:59 | コメント (0)

新・ことば事情

5518「事件か?事故か?」

 

7月23日、愛知県小牧市で、83歳の女性をトラックでひいて、400メートル引きずった上で逃げた65歳のトラック運転手が、翌24日に逮捕されました。

このニュースを「ミヤネ屋」で伝える際、スーパーで、

「事件を起こしたトラック」

というものが出て来ました。しかし、

「ちょっと待て」

と。この場合「事件」か?「事故」か?

「『ひき逃げ』は『事件』」

ですが、

「『ひいた時点までは『事故』」

です。そして、

「トラックが起こすのは『事故』」

であり、

「それを『事件』にするのは『運転していて逃げた人』」

ですね。つまりこの場合は、

 

×「事件を起こしたトラック」→○「事故を起こしたトラック」

 

ということになりますね。ややこしいですが。

(2014、7、24)

2014年7月25日 10:58 | コメント (0)

新・ことば事情

5517「中国のモラル崩壊」

 

中国の工場で、チキンマックナゲットなどに使われる鶏肉が、工場の床に落ちた物をそのまま使ったり、7か月以上前に消費期限の切れた肉を使っていたことが明らかになりました。それを伝えた他局のワイドショーのナレーションで、

「中国のモラル崩壊」

と言っていたことに疑問が浮かびました。

「崩壊」

という言葉は、

「もともとあったものが、崩れて壊れること」

を指すのですから、今回の中国のように、

「最初から(モラルなど)ありもしない」

場合には、使えないのではないか。また、そもそも「モラル」というものも、

「共通の常識で形づけられた社会の中での倫理・道徳」

だと思いますから、そもそもそこが「共通ではない国」に対して、その「一方的なモラル」が「ある」と考えるのが、おかしいと言えばおかしいのではないでしょうかね?それが分かった上で、付き合わないといけないのかなと思いました。

(2014、7、24)

2014年7月24日 22:58 | コメント (0)

新・ことば事情

5516「没取」

 

保釈されるときに支払う「保釈保証金」や、選挙に立候補するときに払う「供託金」は、一定の基準を満たせば返してもらえます。しかし、もし保釈中に逃げたりしたら、そのお金は返してもらえません。一般的にはそのことを、

「没収」

と言いますが、専門用語ではこれを、

「没取」

というそうです。「ボッシュ」。さらに、弁護士さんの間では「没収」と「没取」は間違い易いので、この「没取」のことを、

「ボットリ」

と言うこともあるそうです。「私立」と「市立」を区別して、

「わたくしりつ」「いちりつ」

と言うような感じですかね。

「ミヤネ屋」で保釈金を「没収」として放送したら、視聴者の方から、

「『没取』が正しい」

とご指摘を受けました。恥ずかしながら、その時点では「没取」という言葉、知りませんでした。そこで、新聞・放送各社に「没取」と言う表現を使っているのかどうか、メールで質問して聞いてみました。

****************************************

『さて今回は「保釈保証金」、いわゆる「保釈金」関連で質問です。

「保釈金」を返してもらえないケースのことを、専門用語では

「没取」(ぼっしゅ)

と言うそうですが、われわれはこれまで、

「没収」

という言葉を使って来ました。貴社ではこの場合、

「没取」「没収」

のどちらを使っているでしょうか?ご教示下さい。よろしくおねがいします。

(個人的には、専門用語は「没取」とわかった上で、放送では「没収」を使うのが良いと思うのですが。「競売」を、専門用語の読み方は「けいばい」とわかった上で「きょうばい」と読むように)』

****************************************

これに対して、NHK、朝日新聞、毎日新聞、朝日放送の知り合いからお返事を頂きまして、各社とも

「『没取』は使わずに。『没収』を使っている」

ということでしたので、「ミヤネ屋」でも今後は、

「『没収』を使う」

ことにしました。

(2014、7、21)

2014年7月24日 18:57 | コメント (0)

新・ことば事情

5515「山鉾巡行3」

 

京都の夏を彩る「祇園祭」の「山鉾巡行」は、毎年7月17日に行われていますが、「大船鉾」が150年ぶりに復活した今年(2014年)から、「7月17日」に巡行を行う、

「前祭(さきまつり)」

と、一週間後の「7月24日」に巡行を行う、

「後祭(あとまつり)」

の2回に分けられることになりました。これによってより一層、京都の7月は「祇園祭一色」になった気がします。

さて、その「山鉾巡行」の「山鉾」を、「ヤマホコ」と濁らないか、「ヤマボコ」と濁るかについて、「平成ことば事情1264山鉾巡行」、「平成ことば事情2244山鉾巡行2」にも書き、きのう(7月23日)のニコ生「道浦俊彦のことばのことばかり」でも各社の読み方をご紹介しましたが、その中で、

「地元・京都のKBS京都は、どう言っているの?」

という疑問が出ました。さあ、調べてなかったな、ということになって翌日、つまりきょう、たまたまつけていたテレビの「KBS京都」で、「祇園祭・後祭の山鉾巡行」の生中継をしていました。その中でアナウンサーは、

「ヤマホコ巡行」

と「濁らずに」話していました!

「山鉾」だけに気を取られがちですが、実は、「巡行」も気を付けないといけないのです。特に「祇園祭」をよく知らない東京の局のキャスターで、以前、

「ヤマホコ・ジュンギョー」

と読んだ人がいました。「大相撲」じゃないんだから「ジュンギョー」ってことはなかろうと。ああ、「巡行」にもルビを振っておいてやればよかったと思いました。(「山鉾」には「ヤマホコ」とルビを振ってあったんですがね。)

ところで、読売テレビのアナウンス部では、ことしの「祇園祭」を前に、各「山」や「鉾」

の読み方に関しての統一の読み方が出ました。記録としてここに残しておきます。

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『京都祇園祭2014  山鉾(やまほこ)の読みの統一について』

2014年71日 

昨年(2013年)、暫定的な基準の下で、それぞれの山や鉾の名称とその読みを統一しました。

その基準の優先度を、ことし、あらためて見直し、下記の基準で統一名称を改訂します。

【改訂基準】

   地元山鉾保存会の公益法人としての届け出名表記に準拠。

 ② 地元山鉾保存会の公式サイト表記、あるいは鉾町・保存会での表記に準拠。(市による案内高札の表記を除く)

その上で、次の2点について十分考慮する

 ③ 記者による地元取材での確認内容

 ④ 著しく人口に膾炙している呼び方、過去のytvニュースでの呼び方

上記の基準に照らしても確定できない場合は、

 ⑤清音の「○○ほこ」とする。(京都市、および祇園祭山鉾連合会表記に準拠)

 

いずれもローマ字による「hoko」表記は海外向けの便宜的表記を含む可能性があるため、できるだけ排除しています。

上の基準に照らした各鉾名称の読み一覧を次に記します。(★は昨年から変更のある読み)

 

   「鉾」名称         基準        【町名】(参考)

【濁音】「○○ぼこ」

  長刀鉾(なぎなたぼこ)  → ①に拠る    【なぎなたぼこちょう】

  函谷鉾(かんこぼこ)   → ①②に拠る

  菊水鉾(きくすいぼこ)  → ③④に拠る   【きくすいぼこちょう】

  放下鉾(ほうかぼこ)   → ①②に拠る  

 ★鶏鉾(にわとりぼこ)   → ①②に拠る   【にわとりぼこちょう】

  船鉾 (ふねぼこ)    → ①②に拠る   【ふねぼこちょう】

【清音】「○○ほこ」

  月鉾 (つきほこ)    → ①に拠る    【つきほこちょう】

  綾傘鉾(あやがさほこ)  → ②⑤に拠る

  四条傘鉾(しじょうかさほこ)→ ⑤に拠る   【かさぼこちょう】

  大船鉾(おおふねほこ)  → ①に拠る

※但し、「菊水鉾」については、公益法人としての届け出名表記(①)は清音「ほこ」だが、

一般の呼びならわしでは濁音「ぼこ」が大勢で、過去のニュースでも濁音で読んできていること(⑤)から、今年においてはこれを踏襲しています。今後変わっていく可能性があります。

同様に、上記の基準は20147月段階のもので、今後、必要に応じて加えるべき基準を加味しながら、その都度、変更していいきます。

 

一方、「○○山」については読みにあまり問題はなく、昨年からの変更もありません。

以下、「○○山」の読み一覧です。

郭巨山(かっきょやま)

霰天神山(あられてんじんやま)  

蟷螂山(とうろうやま)

油天神山(あぶらてんじんやま)

占出山(うらでやま)

孟宗山(もうそうやま)

太子山(たいしやま)

木賊山(とくさやま)

伯牙山(はくがやま)  ※「が」は鼻濁音

芦刈山(あしかりやま)

白楽天山(はくらくてんやま)

山伏山(やまぶしやま)

保昌山(ほうしょうやま)

岩戸山(いわとやま)

橋弁慶山(はしべんけいやま)

北観音山(きたかんのんやま)

鈴鹿山(すずかやま)

浄妙山(じょうみょうやま)

黒主山(くろぬしやま)

南観音山(みなみかんのんやま)

鯉山(こいやま)

八幡山(はちまんやま)

役行者山(えんのぎょうじゃやま)

 

★山鉾は鉾10基、山23基の、計33基。「山鉾」の読みは「やまほこ」(清音)で確定。 

~基準については、主に、山鉾保存会の公益法人としての登録名や、各保存会の公式サイト中の表記に基づいています。しかし、記者による取材での確認内容と食い違う場合は、その都度、報道デスクと相談してください。また、企画取材等のナレーションでは、記者・ディレクターが別の読みを指定することがあるかもしれません。そうした場合は、指定の意図や理由を理解したうえで従って構いません。

このおしらせは、混在する鉾の呼称を便宜上統一するもので、他の呼び方が誤りというわけではありません。ニュースの場で、鉾名の読みが錯綜しないための一助です。ご活用を。

なお、各鉾の名称とは別に「山鉾」の読みはどんな場合でも清音の

「やまほこ」

です。(×「やまぼこ」)

「山鉾巡行」も「やまほこ・ジュンコー」で決まり。「やまぼこ・ジュンギョー」などは二重の誤りになるのでご注意!以上、よろしくお願いします。

ハギー、ご苦労様!

(2014、7、24)

2014年7月24日 15:56 | コメント (0)

新・ことば事情

5514「ジャージか?ジャージーか?3」

「平成ことば事情82パーカとジャジー」「平成ことば事情279パーカとジャージー、再発見」に続いて、「ジャージとジャージー」について、「言葉クイズ」の第1回(2007年4月)に書いていました。言葉クイズはこの7月28日分で最終回になりますので、記念に、ここにクイズごと転載しておきます。

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(Q)体育やスポーツをするときに着るのは、どっち?

(A)ジャージー

(B)ジャージ                (正解)A

<解説>

本来、ジョギングなどの時に着る運動着は英語で、

jersey(ジャ\ージー)」

で、アクセントも「ジャ」を高く発音しました。ラグビーの実況中継などを聞いていると、

「左から右に攻める赤のジャ\ージーが○○高校、右から左に攻める白のジャ\ージーが○○高校です」

のように「ジャ」を高く発音しています。

しかし、最近は「平板アクセント」で「ジャ/ージ」と言う人が増え、それに伴って、おしりの「-」も省略されて「ジャ/ージ」と短く呼ぶ傾向があります。

ただ、ほとんどの国語辞典はまだ、

「ジャージー」

という表記になっていて、私が調べた中では『三省堂国語辞典』の見出しが、

「ジャージ(ー)」

とおしりの「-」に( )をつけていました。(当時。)

200742日の夕刊各紙は、新入社員の入社式の様子を伝えていましたが、この3月に大地震に見舞われたばかりの石川県の輪島市役所の新人さんは、入庁式でみな、

「ジャージー姿」

であったと「-」をつけて書いていました。(朝日・毎日・産経・日経。読売は輪島市役所のことは触れていなかった。)

翌朝(43日)の日本テレビ『ズームイン!!SUPER』でも、

「ジャージー姿」

と、字幕・音声とも「伸ばして」伝えていましたが、そのあとの時間帯の『スッキリ!!』では字幕も音声も、

「ジャージ姿」

と短いものでした。

また、リリー・フランキーさんの大ベストセラー『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン』(扶桑社)で、高校時代の著者の様子が描かれている中(136ページ)に、

「一時限目が終わる頃になってもまだボクはベッドの中にいた。すると、アパートのドアを激しく叩く音がする。ジャ-ジのままドアを開けると、新しい担任の先生が立っていた。」

と、後ろを伸ばさない、

「ジャ-ジ」

が使われています。

(2014、7、21)

2014年7月22日 12:36 | コメント (0)

新・ことば事情

5513「てっぱい」

 

近くのスーパーの食品売り場で見かけた、ある食品の名前が書かれていた札。そこには、こう書かれていました。

「てっぱい」

え?何?「てっぱい」って?初めて見ました。

その札の所へ行って商品を見てみたら、私の知っている言葉で言うと、

「ぬた」

でした。「ぬた」のことを「てっぱい」というのでしょうか?関西弁かな?こういう時は、牧村史陽『大阪ことば事典』ですね!引いてみましょう。

「てっぱい」・・・ありゃ・・載っていない。

『広辞苑』『精選版日本国語大辞典』『明鏡国語辞典』『デジタル大字泉』『岩波国語辞典』『新潮現代国語辞典』『新明解国語辞典』『三省堂国語辞典』には、「てっぱい」は、

「撤廃」

しか載っていませんでした。全然意味が違います。

こうなったら、ネット検索お、出て来た!「ことバンク」の「日本の郷土料理がわかる辞典」によると、

「てっぱい」=「香川の郷土料理で、ふなを酢締めにし、大根・ねぎ・とうがらしなどを加えて酢みそで和えたもの。農閑期に入る秋から冬にかけて、水を抜いたため池のふなをとって作った。」

とありました!香川なのか!道理で『大阪ことば事典』では出て来ないはずだ!

また、MBSさんの「京都見聞録」というサイトには、

「京野菜 九条ねぎのいかてっぱい」

というのが載っていました。それによると「てっぱい」は、

「細ねぎと寒ぶなを白みそで和えた香川県の郷土料理」

で、香川県では「ふな(鮒)」のことを「鉄砲」と呼んでいたことから、

「鉄砲和え」

と言っていたのが、のちに訛って、

「てっぱい」

となったとのこと。「鉄砲」は一般的には「ふぐ」を指すと思ったら香川では「鮒」なのか。

ちなみに、「ぬた(饅)」は、

「料理の一種。細かく切った魚肉、野菜などを酢味噌であえたもの。ぬったあえ。にたなます」(『精選版日本国語大辞典』)

ですから「てっぱい」は「ぬたの一種」には違いありませんね。

(2014、7、21)

2014年7月21日 21:23 | コメント (0)

新・ことば事情

5512「改装か?改築か?」

 

岡山・倉敷市で行方不明となっていた小学5年生の女の子が、7月19日、無事見つかりました。よかったです。

逮捕された49歳の男の家は、去年12月に、外に灯りが漏れないように改築されていたとのことです。

ここで問題。

「『改装』と『改築』の違いは?」

辞書を引く前に、私の回答は、

「改装」=部屋の内部の工事

「改築」=外部にまで及ぶ工事

という気がします。今回の容疑者の家の映像を見ると、外壁も改造されていましたからね。

では、辞書を引いてみましょう。『三省堂国語辞典』

*「改装」=(1)店の外構えや内部を作りかえること。(2)装丁・体裁などをなおすこと。

*「改築」=(家などを)たてなおすこと。

おや?ちょっと私が思っていたのと違うな。ほかの辞書も引きましょう。『新明解国語辞典』。

*「改装」=使用目的に合うように外装・内装などを改めること。

*「改築」=手狭になったり傷みの目立ってきたりした建物の一部または全部を建て直すこと。

うーむ、こちらのほうが説明が丁寧ですね。でもこの説明に従うと今回の容疑者の家は、

「改装」

のほうが合うような気がしてきたな。どちらでも間違いとは言えないとは思うけれども。

『広辞苑』は、

*「改装」=(1)建造物等のよそおいを改めること。装備を改めること。

(例)店内改装

(2)荷造りをしかえること。

*「改築」=建物の全部または一部を建てかえること。(例)校舎を改築する

7月21日の新聞朝刊を見ると、

(読売新聞)改装

(朝日新聞)リフォーム工事

(産経新聞)【見出し】改築 【本文】改装、リフォーム

NHKのお昼のニュ-スは、

「改築」

で放送していました。

実際に工事を担当した工務店の社長さんは、

「改築」

と言っていたこともあり、「ミヤネ屋」では担当スタッフとも相談して

「改築」

でいくことにしました。 

(2014、7、21)

2014年7月21日 17:20 | コメント (0)

新・ことば事情

5511「女性の住職か?住職の女性か?」

 

7月11日のお昼のニュースで、デスクのO君から質問を受けました。

「原稿で書く時には『女性の住職』と書くべきでしょうか?それとも『住職の女性』と書くべきでしょうか?」

なるほど、「同じだ」と言えば「同じ」ですが、「違う」と言えば「違う」よね。

「女性の住職」だと、「女性」ということが強調されます。

一方、「住職の女性」とすれば、「住職」を紹介しているんだけど、普通「住職」は「男性が多い」ので、映像を見て、

「あれ?『住職』って言ったけど女性しかいないな?住職はどこ?」

誤解を生じるかもしれない。だから、

「映像に映っているこの女性が『住職』なんですよ」

という"注意喚起"としての表現になって、親切な感じもするなあ。

ということで この場合は、

「住職の女性」

がいいのではないか?というように、答えました。

(2014、7、16)

2014年7月17日 16:22 | コメント (0)

新・ことば事情

5410「ツバメの巣」

ツバメの季節・・・は、もう2か月ほど前に終わっちゃったけど、その時期に見かけた出来事を。

毎年、駅の表示看板、と言っても厚さが30センチほどある、中に蛍光灯が入った大きな看板なんですが、その上の部分に、ツバメがいつの間にか巣を作っていました。その巣の下には、

「フンにご注意ください」

と、いつも書かれていました。駅員さんも色々と気配りが大変です。

ところが、今年は駅の改修工事があって、看板が変わってしまった。しかも、ちょうど巣作りする時期には看板がまだ完成していなくて、ツバメが巣を作れそうな部分が見当たりませんでした。

一体どうするのだろうか?と思っていたら、駅の改修が済んだ部分に新たに設置された、

「ATMコーナー」

の看板の「ATM」という文字の内の、

「T」

の上に巣を作っていたのです!確かに「A」や「M」では安定して巣を作れる部分がありませんものね!ちゃんと考えてるんだなあと感心。また、よくそんな所を見つけるなと感心。

しかし、数日すると、そこに作りかけていた巣がありません。どうしたんだろう?と思っていたら、今度は同じ駅の構内の反対側にある、

「生活の木」

という名前の生活雑貨のお店の照明兼看板の、なんと、

「木」

という文字の上に巣を作ろうとしたのです!!「生活の木」の「生」でも「活」でも「の」でもなく、「木」という文字の上に!!ツバメ、漢字が読めるんと違う??と思いました。

しかし、しかし!

翌日、もう巣はできたかな?と思って見ると、なんとこのお店は、照明兼看板と天井との間をダンボールで塞いで防衛しているではありませんか!

これではツバメは巣を作れません。

たしかに、店の入り口の看板の上に巣を作られると、真下の入口がフンだらけになってしまって、お店もお客さんも、えらい迷惑ですから仕方がないですね・・・。

しかし、ツバメはくじけません。というか、どこかに巣を作らなければなりませんからね。

もうしばらく、仕事帰りに観察していたら、完成した新しい駅の看板の上に、ちゃんと巣が出来ていました。よかった。

ツバメを見ると、斎藤茂吉の有名な短歌を思い出します。

 

「のど赤き つばくらめ一つ 梁(はり)にいて 垂乳根の母は 死に給うなり」

 

「ツバメ」は「ツバクラメ」だったんですね。そこから「クラ」が脱落して「ツバメ」になったと。「翼」が「黒い」から、そう呼ばれたんでしょう。「ツバクラメ」の「メ」は、「スズメ」「カモメ」の「メ」。「鳥類に共通の語尾」ですね。もう一つ「カラス」「ウグイス」「カケス」「ホトトギス」の「ス」も「鳥類に共通の語尾」ですが、「メ」の鳥のほうが、「ス」の鳥よりも小さいような気がします。

「平成ことば事情4052『すな』『こな』の『な』」もお読みください。

(2014、7、16)

2014年7月17日 10:21 | コメント (0)

新・ことば事情

5509「亘ると及ぶ」

 

「亘る」は「わたる」と読みます。常用漢字ではないので、普通は平仮名で「わたる」と書きます。

7月15日の「ミヤネ屋」で放送した北海道・小樽市と埼玉・川口市での飲酒運転ひき逃げ事件。その中で、加害者の男は、

「12時間にわたる飲酒」

を行っていたという表現が出て来ました。その後に、同じ状況を指して、

「12時間に及ぶ飲酒」

という表現も出て来ました。どちらも間違いではありませんが、

「『わたる』と『及ぶ』のニュアンスの違い」

はどうなるのか?考えてみました。

それによると、

「わたる=長い時間、その影響下にあること」

を指し、一方、

「及ぶ=本来あるべき範囲を超えて、その時間にまで至る」

という感じで「及ぶ」の方が「程度を越える」ニュアンスがあります。それが「マイナス評価」にせよ「プラス評価」にせよ。

それに対して「わたる」は「その範囲まで」という意味に留まっていて、それに対する「評価」は入っていない感じがします。

その意味では、「わたる」の方が、

「プラス・マイナスゼロ=客観的」

で、「及ぶ」は、

「なんと、そんなに長い時間も酒を飲みやがって・・・!」

という「評価」、この場合は「批判・非難の気持ち」が入っている気がしますが、いかがでしょうか?

(2014、7、16)

2014年7月16日 20:37 | コメント (0)

新・ことば事情

5508「降りてまいります」

 

今からちょうど60年前の1954(昭和29)年に製作された映画『ゴジラ』のデジタル・リマスター版を見ていたら、最後の場面で私のアナウンスの先生(入社前の研修期間の)である、元・TBSアナウンサーの故・池谷三郎先生が実況している場面が出て来ました。

「池谷先生は『ゴジラ』に出ている」

という話は、研修中(つまり30年前)から聞いていましたが、実際に見るのは実は初めて!とっても感銘深く見ました。

その池谷アナウンサーのセリフの一つに、こういうものがありました。

 

「只今、芹沢博士は静かに降りてまいります」

 

本来「参ります」は「謙譲語」ですから、自立動詞としては、

「私がお届けに参ります」

となりますし、補助動詞的に使う場合

「今後も精進してまいります」

のように「自分を主語」として使います。しかし、ここでの主語は「芹沢博士」で、しゃべっている本人ではないので、この「参ります」は、

「丁寧語」

として使われているように思います。

 

私も参加している日本新聞協会新聞用語懇談会放送分科会が、10年前の2004年にまとめた冊子『放送で気になる言葉・敬語編』の29ページには、競技場での実況

「○○選手が入ってまいりました」

という言葉について書かれています。これは「あまり適切な表現ではない」ということで、「適切な表現」としては、

「国立競技場に○○選手が入って来ました」

となっています。「解説」には、

「『まいる』は『来る』の謙譲語なので、『○○選手が入ってきました 』でよい。選手団や電車が入って来た場合などに丁重表現として使われているから誤りではないが、乱用は避けたい。主語が高い尊敬を必要とする人物の場合は誤りとなる。」

とあります。つまり、

「誤りではないが、乱用は避けたい」

という立場のようです。

 

「芹沢博士」は若い学者ですが、ゴジラを倒すために自らの命を賭して最終兵器を操作するという場面なので、ここでいう、

「高い尊敬を必要とする人物」

にあたるのではないか?そう考えると、この「降りてまいりました」は(10年前から現在の基準でいうと)「誤り」かもしれません。

しかし『ゴジラ』撮影・公開時点の60年前は、ごく普通の表現であったのではないでしょうかね。

 

30年前にアナウンスを教わった先生の、60年前の出演場面を見ていろいろと勉強させて頂くというのは、貴重な体験となりました。合掌。

(2014、7、16)

2014年7月16日 16:16 | コメント (0)

新・ことば事情

5507「3000人と三千人」

 

7月15日、待ちに待ったUSJのハリー・ポッターのゾーンが公開となりました。

この日、というか前日からの人も含めて、開場前に並んだ人の数は、なんと、

「3000人」

だったそうです!凄い!・・・でもこれ、「漢字」で書いて、

「三千人」

としたら、なんだか昔の中国の「誇張数字」である、

「白髪三千丈」

みたいな感じですね。"水増し感"が出ます。出ませんか?

ことし4月4日の「ミヤネ屋」で、"皇居の桜"を初めて公開したことを報じたときに、皇居に詰めかけた人の数が、やはり、

「3000人」

だったので、その時も、

「これを漢字で『三千人』と書いたらウソ臭くなるなあ・・・」

と思っていたのですが、今回のUSJも、たまたま「3000人」ということで、こんな話を思い出したのでした。

(2014、7、16)

2014年7月16日 11:02 | コメント (0)

新・読書日記 2014_097

『英語で夢を見る楽しみ』(浦出善文、財界研究所:2014、6、28)

 

著者は、大学卒業後に入社したSONYで、創業者・井深大氏の「秘書兼通訳」という貴重な仕事を経験した。その経験を基に書いた『英語屋さん』という新書は、今から10年程前にベストセラーとなった。SONY退社後、翻訳のプロとして一本立ちすると同時に、「文筆家」としてコラムも書いてきた。『財界』というハイブロウな雑誌も、そのエッセーの舞台となったのだが、そこで連載している中から精選された作品をまとめたのが本書である。

著者の浦出君、実は大学の語学のクラスメートだった。40人ぐらいのクラスで2年間、語学の授業は一緒だったが、彼は大変優等生、私は劣等生だった。当時、試験前によく「ノートを貸してくれる人」が浦出君で、どちらかと言えば私は「借りる人」の側だった。そんなには、借りなかったけどね。(と思う。)

卒業後は全く別の道を歩いていて、年賀状のやりとりぐらいしかなかったのだけど、彼の本の出版を機に、またメールのやりとりなどもするようになった。でも、よく考えたら、大学卒業から30年、直接会ったことはないと思うのだけれども、それでもこうやって「本が出たよ」と贈ってくれた。

表紙の裏に、浦出君のサインがあって、

「畏友"ことばのプロ" 道浦俊彦様 恵存(or挿架?)」

と書かれていた、「畏友」って・・・照れるなあ・・・。(「恵存」か「挿架」かは、私は「恵存」でいいと思いますけど。)

大変勉強になった一冊でした。浦出君、ありがとうございます。


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(2014、7、11読了)

2014年7月15日 17:18 | コメント (0)

新・読書日記 2014_096

『うみの100かいだてのいえ』(いわい としお、偕成社:2014、7)

 

初めてこの『100かいだてのいえ』という絵本を発見したのは、10年近く前になるかな。"なるほど、この手があったか!"という、体験型の絵本。これは子供はドキドキするわあと思いました。それから数年後に、今度は『ちか100だてのいえ』で、そうか、潜りますかあと。「潜る」といえば、やっぱり「海」だなあとは思っていましたが、ちょっと忘れた頃にようやく出たなという感じですね。

まだ、次、行けますよ「うちゅうの100かいだての家」とかね。

頑張って続けてほしいシリーズです。

 


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(2014、6、29読了)

2014年7月15日 11:17 | コメント (0)

新・読書日記 2014_94&95

『神の雫42・43』(作・亜樹直、画・オキモトシュウ、講談社:2014、5、23第1刷&2014、6、23第1刷)

 

遂に10年に及ぶ物語がクライマックスを迎える!・・・。ということで、単行本42・43・44巻は、3か月連続で発売される!一気にゴールまで!「第十二番目の使徒」は果たして!?と盛り上がって来ているのだが、お話は「生と死」という、かなり重いテーマに踏み込んできている。あとラストの「44巻」だけど、果たして締めくくることができるのだろうか?

しかし、この『神の雫』を読んだことで、教えてもらって、いっぱい飲んだなあ、ワイン。

あと1巻、しめくくりが楽しみです!


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(2014、6、28・29読了)

2014年7月15日 06:19 | コメント (0)

新・読書日記 2014_093

『傷だらけの店長~街の本屋24時』(伊達雅彦、新潮文庫:2013、9、1)

なんだか、タイトルに惹かれて買いました。

今、「街の本屋さん」って、経営が大変だと思うのですね。雑誌をみんな買わないでしょ、本も読まないでしょ。半数ぐらいの人が、月に1冊も本を読まないのですよ。読む人でも余り買わないで、図書館で借りたり新古書店で買ったりしているんですから。そして「買うときも「ア○ゾン」などの「ネット書店」で買うとなると、もう「リアル書店」の生き残りは、どう考えても大変です、そんな「街の本屋さん」の内部ドキュメント、と考えていいんだろうな。小説風にはしていますが、街の本屋の店員の現状だと思います。

読んでみると、うーん、これは苦しいなあ・・・でも絶対生き延びてほしいです。本好きの一人として、切に望みます!


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(2014、6、23読了)

2014年7月14日 22:13 | コメント (0)

新・読書日記 2014_092

『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』(香山リカ、朝日新書:2014、6、30)

 

タイトルからして、「SNS」、ソーシャルメディアを"敵に回している人"が読む本、といった感じですが・・・大丈夫かな。

「つながりたい」と「絆」を求める人たちが、結局「つながらない孤独」によって心の病になることはまずなく、「つながりすぎて、がんじがらめになること」で心の病になる方が圧倒的に多いと、自らの臨床経験から語る。

「ネトウヨ」は、自らの狭く深い範囲でしか知識を得ようとせず、幅広い視野を持てないでいる、とかかなり厳しい分析が続く。

「プチ正義感」が「過剰な道徳」を要求することで問題が起きているとも。

うーん、そうかあ。

今の便利なSNS社会にどっぷりつかっていることで、なぜ息苦しいのか、その原因が分からなくなり、あるいは分かっていても抜け出せなくなる現状、ということを告発している本。


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(2014、6、21読了)

2014年7月14日 19:12 | コメント (0)

新・ことば事情

5506「かけぷ」

 

小4の子どもが通っている塾の「専門用語」に、こんな言葉があります。

「かけぷ」

あ、違いますよ「かけふ」ではありません、「掛布」ではありません、「かけぷ」です。

「かけぷ、かけぷ!」

だから「掛布」じゃないんだってば・・・と一人芝居。

これは、

「掛け算プリント」

のことを言うのだそうです・・・。

ちなみに他にもこんなのがあります。

「わりぷ」「ひきぷ」「たしぷ」

もう、お分かりですね。順に、

「割り算プリント」「引き算プリント」「足し算プリント」

の略です。

つまり「算」と「リント」が脱落した省略の仕方で「3文字」の略語になっています。ふーん、なかなか小学生もムズカシイのねえ。

「平成ことば事情4940かんど、けいど」「平成ことば事情4964カンガク」もお読みください。

(2014、7、14)

2014年7月14日 12:26 | コメント (0)

新・ことば事情

5505「押せれる」

 

先日、大阪・淀屋橋の駅で耳にした言葉。

「ボタン、押せれるで。」

この、

「押せれる」

という言葉、本来(標準語であるならば)、

「押せる」

でいいところですが、これに「れ」が入っています。これを、

「れ足す言葉」

と言います。元大阪大学教授で、現在、奈良大学教授の真田信治先生が名付け親です。

「レタス」みたいで、覚えやすい名前ですね。

この言葉、実は「方言」として兵庫県や岐阜県の一部でも使われていますが、最近、結構耳にする気がします。広がっているのかなあ?

「平成ことば事情161れ足す言葉」「平成ことば事情1926れ足す言葉2」「平成ことば事情4780久々に聞いた『れ足す言葉』」もお読みください。

(2014、7、11)

2014年7月13日 12:05 | コメント (0)

新・ことば事情

5504「最接近」

 

「台風8号」が日本列島にやって来ました。各地に爪痕を残しています。

その、台風関連の用語で最近よく耳に(目に)するものに、

「最接近」

があります。文字で見れば意味は解りますが、「さいせっきん」という音を耳で聞いたときに、まず思い浮かべるのは、

「再接近」

です。同音語の多い日本語では仕方がない事ですが、文字では「最接近」と書いてあってもアナウンサーやナレーター(や、原稿を書くディレクターや記者)は、

「最も接近します」

と言い(書き)換えて、誤解のないようにする工夫が必要ではないでしょうか?

調べていたら、今から10年前の記述で、こんなものがありました。

****************************************

200410月末に、広島で開かれたNNNブロック研修会に出席した広島テレビの若いアナウンサーが、持参した台風中継のVTRの中で、

「最接近(サイセッキン)」

という言葉を使っていたので、叱られていました。これでは聞いた人が、

「再接近」

と、間違うおそれがあるからです。ここは耳で聞いてわかりやすい、

「最も近づくのは」

と言い換えるべきだというのが講師陣の結論でした。災害情報は、伝わりやすい・わかりやすい言葉で伝えるという基本に、ふだん以上に気を配る必要があるでしょう。」

****************************************

もう、10年前から言っていたんですね!でも、なかなか直らないものなのですねぇ。

「台風」関連で似たような言葉では、

「再上陸」

があります。これも、

「(九州に上陸したあと)紀伊半島に再上陸」

のように使います。意味は、

「日本列島全体にとっては、再上陸」

ということですが、

「紀伊半島に再上陸」

だけを聞くと、

「紀伊半島に2度目の上陸をした」

かのようにも感じられます。かといってこれは、言い換えが難しいのですが、

「今度は、紀伊半島に上陸しました」

のような言い換えは可能でしょう。

2004年10月に書いた「平成ことば事情1934大阪に再上陸」もお読みください。

(2014、7、10)

2014年7月12日 19:04 | コメント (0)

新・ことば事情

5503「4ハイ目を喫しました」

 

7月10日のテレビ朝日のお昼のニュースを見ていたら、メジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースのマーク君こと田中将大投手が、「4敗目」を喫したというニュースを、女性のアナウンサー(ナレーター)が、

「4ハイ目を喫しました」

「敗」を半濁音で濁らずに、清音で「ハイ」と読んでいるのを耳にしました。すぐにテレビに向かって、

「4パイだよ!」

と言ったものの、もちろん聞こえるわけではありません。

なぜ濁らずに言ってしまうのか?と考えたのですが、例えば、同じように「ハイ」と読む

「杯」の場合は「4パイ」とは言わず、

「4ハイ」

と「濁らず」に「清音」で言います。もしくは、

「4バイ」

と完全に「濁る」と思います・・・・一応確認してみましょう。日本新聞協会新聞用語懇談会の放送分科会で2008年9月に作った『放送で使用する助数詞』という冊子を見てみると、「4杯」は、

「ヨンハイ」

「濁らない」と出ていました。備考欄に、「特殊」として、

「太平の眠りを覚ますじょうきせん たった四杯8しはい」で夜も眠れず」

というペリーの黒船来航の有名な狂歌(林子平・作?)を挙げていますが、「4バイ」は載っていませんでした。失礼しました。

つまり、その「4杯」が「ハイ」と濁らないことの影響を受けて、「4敗」も「ヨンハイ」と濁らなかったのではないか?という推測です。

たしかに、その「四杯」の「四(4)」は、「ヨン」ではなく「シ」と呼んでいたが、「死」と同音なので「忌み言葉」としてその発音を避けて「ヨン」になったことから言うと、「ヨンハイ目(4敗目)」でもいいのかもしれない。しかし、「○敗目」というような言葉が生まれたのはかなり新しいと考えられるので、それまでに「シハイ(4敗)」という読み方があったのかというと、それは疑問。「4敗」は最初から「ヨンパイ」だったのではあるまいか?それが、最近の「助数詞が濁らない傾向」につられて「ヨンハイ」となってしまったのではないか?と考えられます。

皆さん、どう思われますか?

(2014、7、10)

2014年7月12日 12:51 | コメント (0)

新・ことば事情

5502「スマテレ送り」

 

報道フロアで仕事をしていたら、報道デスクが、

「スマテレ送りで!」

と言っているのが耳に入りました。これまでに何度でも聞いている言葉でしたが、ふと、疑問が生じました。普通、

「○○送り」

と言う場合には、「○○」には「行き先」が入ります。つまり、

「ホテル送り」「病院送り」「島送り」

という具合です。これは何かを「送る」際に、

「どこへ送るのか?」

という「送り先」が最も重要だからでしょう。

ところが、この「スマテレ送り」の場合、「○○」に入っている「スマテレ」とは、

「スマートテレキャスター(略称・スマテレ)」

という、

「素材の伝送方法」

を示しています。なぜか?

取材先で撮影した映像を送る方法には、「マイクロ回線」で送る場合や、通信衛星を使った「SNG」で送る場合、そのほかインターネットのIP回線を使った「スマテレ」こと「スマ-トテレキャスター」や「ロケーションポータブル」「ライブユー」といった機材を使う場合などがあります。もちろん、撮影したテープやデータを記者やカメラマンが持ち返って来る「持ち便」ということもあります。そういった場合には、

「マイクロ送り」「SNG送り」「スマテレ送り」「ロケポタ送り」「ライブユー送り」

というように、

「その伝送方法+送り」

という呼び名になります。いずれも「送り先」は「読売テレビ本社」ですから、「送り」という場合に重要なのは「伝送方法」になるわけです。

つまり、

「『○○送り』の『○○』には(「送り先」ではなく)『伝送方法』が入る」

ということですね。

業界用語についての一考察でした。

(2014、7、11)

2014年7月11日 18:49 | コメント (0)

新・ことば事情

5501「熟字訓のルビ」

 

たまに休みの日に、家でCDを3~4時間ぐらい色々と聞くことがあります。

先日もそういう風に聴いていて、主に今でいう「J-POP」ですが、歌詞カードを見ながら聴いていて気付いたことがあります。まあ以前から気付いていたんですが、漢字で書いて、本来のその漢字・熟語の読み方にはない読み方をルビで振っていることがあるのです。先日、気付いたもので言うと、例えば、

こないだ亡くなった大瀧詠一さんの曲で言うと、『君は天然色』の歌詞で、

「過ぎ去った過去(とき)」「開いた雑誌(ほん)」

「スピッツ」の『涙がキラリ』からは、

「何も知らないこの惑星(ほし)は」

「キロロ」の曲『未来へ』からは、

「自分の物語(ストーリー)」

E3」って方が作詞・作曲の『奇跡を望むなら、、、』(クリス・ハートが歌っていました)からは、

「君のいない現実(せかい)」

といった具合。ほかにも、もちろんいくらでもあるのでしょうが、もっと調べると面白いでしょうね。また、気付いたら書きますね。

(2014、7、7)

2014年7月 7日 18:19 | コメント (0)

新・ことば事情

5500「ロスタイム」

 

2014FIFAワールドカップブラジル大会も決勝トーナメント1回戦が終わり、ベスト8が出そろいました。

決勝トーナメント1回戦は「8試合中5試合が延長戦」という接戦。非常に熱のこもった試合が続いています。

さて、そのサッカーの試合で、「45分ハーフの終わり」に「追加」される時間のことを、昔は、

「ロスタイム」「インジュアリータイム」

と言っていましたが、4年程前から、

「アディショナルタイム」

と言うようになってきました。直訳すればつまり、

「追加時間」

ですね。今回のワールドカップでも、テレビでは「アディショナルタイム」が使われていましたが、これはカタカナで文字数が多い。「ロスタイム」なら「5文字」ですが、「アディショナルタイム」は「10文字」、倍も場所を取ります。そのためでしょうか、新聞などによっては、

「追加タイム」

という言葉を使っていたりします。読売新聞を見ていると(7月1日・2日)、

「ロスタイム」

を使っていました。たしかに、言葉が短いし、わかりやすいですよね。

「平成ことば事情4287アディショナルタイム」もお読みください。

(2014、7、2)

2014年7月 3日 15:50 | コメント (0)

新・ことば事情

5499「ロケット砲か?ロケット弾か?」

 

2014年7月2日の朝、北朝鮮が日本海に向け元山(ウォンサン)から発射したものの呼び方が、新聞によって違いました。7月2日の各紙夕刊によると、

(見出し)    (本文)

(読売)ロケット弾? (多連装ロケット弾とみられる2発)

(朝日)ロケット   (ロケット弾2発)

(毎日)物体      (短距離ミサイルのような物体2発)

(産経)ロケット砲   (短距離法とみられる物体2発)(300ミリロケット砲とみられ)

(日経)発射体    (短距離の発射体2発)

となっていました。またこの日のお昼のNHKニュースでは、日経新聞と同じ、

(NHK)発射体

という表現でした。「ミヤネ屋」では、日本テレビの表記にならって、

「ロケット砲」

としましたが、本来「ロケット砲」の「砲」は「大砲」と同じように、

「発射装置の『筒』」

であって、それによって発射されるものは、

「ロケット弾」

ではないか?という疑問が出ました。実は、

「何が発射されたのか?」

がきっちり確定確認されていないので、例えば毎日新聞の、

「物体」

というような、

「絶対に間違いがないが、一体、何なんだ!?」

というような表現も出て来ているのだと思います。先っちょに爆弾や火薬が付いていれば、

「『ミサイル』とか『弾』」

という表現もできるんでしょうが、そのあたりが確認されてなくて、

「何か、空を飛ぶ物を打ち出した」

という所までしか確認されていないと。

その昔は、

「飛翔体」

という聞き慣れない表現もありました。今、検索したら、

「平成ことば事情2597飛翔体」

で「2006年7月10日」に書いていました。その冒頭をコピペすると、

「7月5日未明から、北朝鮮が7発のミサイルを日本海に発射しました。これを受けての安倍晋三官房長官のコメントの中に、『何らかのヒショータイが発射された』というのがありました。

なんと!8年前にも北朝鮮は何か打っていて、その時のコメントを発表したのは、当時の

「安倍晋三官房長官」

だったとは!因縁めいたものを感じますね。

(2014、7、3)

2014年7月 3日 11:28 | コメント (0)