Top

『道浦TIME』

新・ことば事情

5495「スポーツの言葉の比喩表現」

 

6月25日に配信したニコ生「道浦俊彦のことばのことばかり」は、ワールドカップ開催中ということもあり、「スポーツの言葉」がテーマでした。その中で、もともとはスポーツの言葉だが、一般の言葉として「比喩表現」で使われているものにはどんなものがあるか?について考えました。私が事前に考えたのは、

(サッカー)

・イエローカード、レッドカード

 

(相撲)

・土俵に上がる

・がっぷり四つ

・仕切り直し

・水入り

・横綱

・土俵を割る

・物言いがつく

・勇み足

 

(野球)

・マウンドに上がる、マウンドを降りる

・ピンチヒッター

・エラー

・直球(表現が直接的)、変化球(表現がまっすぐではない)

・敬遠(?)

・けん制球を投げる

 

といったところでした。相棒の山本アナウンサーは、相撲の言葉の、

「がっぷり四つ」

も、

「がぶり寄り」

も知りませんでしたが・・・。

 

番組の中で視聴者の方から、

「『陸上競技』にも、そういう言葉は多いのではないか?」

という意見を頂きました。たしかに、

(陸上競技)

・バトンを渡す

・タスキをつなぐ

・ホップ・ステップ・ジャンプ

・スタートを切る

・フライング

・ゴール(イン)する

・スタートダッシュ

・ハードルを越える

・ハードルが高い

などなど、かなり多いです。

「バトン」と「タスキ」の違いは、「バトン」は、

「次の走者に渡すという『短期的なイメージ』」

があるのに対して、「タスキ」は、

「次から次へと受け継いでいく『長期的なイメージ』」

があります。そのあたりがちょっと違うかな。

あと「ラグビー」では、

(ラグビー)

・スクラムを組む

がありますね。

こうやってみると、

「相撲」「陸上」「野球」

という競技は、われわれ「日本国民の生活の中に入っている」んだなあと、改めて考えさせられました。

(2014、6、26)

2014年6月27日 12:12 | コメント (0)