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『道浦TIME』

新・読書日記 2013_221

『中村勘三郎 最期の131日~哲明(のりあき)さんと生きて』(波野好江、集英社:2013、12、10)

一昨年12月、食道がんの手術後約4か月で亡くなった歌舞伎役者・中村勘三郎さんの奥さんが、死後1年が経って、勘三郎さんの闘病の様子を事細かに綴ったもの。大体は、死の直後に雑誌などにも出ていたが、身内の一番近い人の言葉で綴られていることに価値がある。

これを読むと、手術そのものは成功したが、術後に「嘔吐」した際、吐しゃ物が肺に入ってしまったこと、そしてその後の処置が遅れたことが、死の大きな要因であったという風に読める。「医療ミス」ではないかもしれないが、余りにも若い死を悔やむ人は、未だに多いと思う。

勘三郎さんが「食道がん」の手術を受けた病院は、同じ病気で手術を受けた歌手の桑田佳祐さんと同じ病院だった。面識のない桑田さんの事務所に連絡を取って、手術した病院を教えてもらったのだという。


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(2013、12、21読了)

2014年1月15日 22:00 | コメント (0)