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『道浦TIME』

新・読書日記 2012_138

『オリンピックと商業主義』(小川勝、集英社新書:2012、6、20)

ロンドンオリンピックに合わせて6月に購入して、ロンドン五輪の期間中に読みました。一般的な認識としては、オリンピックに商業主義が入ってきたのは、1984年のロサンゼルス五輪の大会実行委員会のピーター・ユベロス委員長の手によるというもの。私もそう思っていたが、本書では、その間違いを指摘する。それ以前からも商業主義はあったし、「アマチュア主義の権化」とされた、IOCのブランデージ、キラニン会長の時代にも、商業主義は入り込んでいたと。ロサンゼルス五輪では、聖火リレー走者の権利を売り渡したことが「商業主義」と言われたが、実はこれらの金は、五輪実行委員会には入らなかったという。当時知っていてもおかしくないたはずのことが、なぜ間違って伝わったのか?というような話も出てきて興味深かった。

 


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(2012、8、11読了)

2012年8月23日 12:24 | コメント (0)