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『道浦TIME』

新・ことば事情

4793「せびる」

ふと、思いました。

「せびる」

というのはいったいどういう語源なのだろうか?と。

「小遣いをせびる」

などの「せびる」です。

『精選版日本国語大辞典』で「せびる」を引くと、意味は、

「無理に求める。しいて頼む。せがむ。ねだる。せぶる。」

とあって、その前になんと、

「『せぶる』の変化した語」

とあるではないですか!「せぶる」、聞いたことがない。そこで「せぶる」を引くと、

意味は「→『せびる』」とだけなっていて、用例として「浮世草子・男色十寸鏡」(1687)や「洒落本・素見数子」(1802から引いてあります。

ここでハタと思い付きました。

「『せぶる』の『せ』は『施』、『ぶる』は『振る』ではないか?」

「施」は「ほどこす」ですから「与えること」、「振る」は「まき散らす、配当する」というような意味だと考えれば、「せぶる」は、

「施しを与えるようせがむこと」

というような感じで、意味がつながって来ませんか?

いや、思いつきですから、ほんとかウソか知りません。「せがむ」の意味がどこから来たかわからないし。でもなんとなく通じるような・・・どうでしょうか?

(2012、7、26)

2012年7月28日 19:02 | コメント (0)