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『道浦TIME』

新・読書日記 2012_129

『ハーバード白熱日本史教室』(北川智子、新潮新書:2012、5、20第1刷・2012、6、30第8刷)

「ハーバード白熱教室」というと、マイケル・サンデル教授の、あのパフォーマンスというか、教室(学生)と一体になっての参加型の講義(講演)のイメージが強く、この本もそんな亜流なのかな?と思って買わずにいたのだが、1か月で8刷というという勢いに押されて(?)買ってしまった。帯の写真の若いきれいな女性が、そのハーバードでの「白熱日本史教室」のご本人とは!まだ32歳!若い!そんな若い人がハーバード大学で「教えて」いるのか。すごいなあ。サンデルさんだけじゃないんだなあ。

しかも読んでみると、彼女はもともと「理系」の人で、留学先でたまたま受けた「日本史」の講義が「なんだか違う」と思ったところから、専門の「数学」ではなく、「日本史」の世界に引きずり込まれるきっかけになったとは。しかも日本で、ではなく、アメリカで、日本史を教えて頑張っている若い人がいるんだなあと驚くとともに感心。

アメリカでの「日本史」は、結局「サムライ」について教えているだけで、そこに「女性の存在」が欠けていることに気付いて疑問に思ったところから、すべては始まっている。一つの疑問を突き詰める集中力、気付く感性、いろんなものが一つになってきたのでしょうね。勉強になりました!


star4

(2012、7、22読了)

2012年7月31日 11:20 | コメント (0)