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『道浦TIME』

新・ことば事情

4274「へば」

友達と別れるときのあいさつで、

「それじゃあ!」

という意味の言葉を関西では、

「ほな!」

と言います。「ほな、さいなら」の「ほな」です。「サ行」が「ハ行」に変わるんですね。

「それじゃあ」→「そんじゃ」→「ほんじゃ」→「ほじゃ」→「ほな」

これと同じ意味の言葉を、青森の津軽地方では、

「へば」

と言うと、聞いたことがあります。たぶん、弘前出身の虎谷アナウンサーに聞いたんだと思います。

これも関西弁と同じように、「サ行」から「ハ行」への変化なんでしょうね。

ただ、

「『そ→ほ』という『オ段→オ段』の変化」

ではなく、

「『そ→へ』という『オ段→エ段』への変化」

ということなのでしょう。そして「ほな」の「な」にあたるのが「ば」。濁っています。でも、もともと「それじゃ(あ)」の「じゃ」にあたる部分なので、濁っても不思議はないのかな。

へば!

結構、使い心地、いいかもしれません。

(2011、1、10)

2011年1月21日 03:53 | コメント (1)

コメント

「ほな」「へば」  どちらも好きなことばです。
「へば」という言葉をはじめて知ったのは、某局の連続テレビ小説『雲のじゅうたん』です。1976年4月~10月放送。浅茅陽子さん演じるヒロインの愛称が「へばちゃん」でした。秋田出身という設定でした。後に『へばちゃんの台所』という料理本も出しています。

投稿者: 西尾@川崎 日時:2011年01月30日(日) at 02:55