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『道浦TIME』

新・読書日記 2010_232

『ポピュリズムへの反撃~現代民主主義復活の条件』(山口二郎、角川oneテーマ21:2010、10、10)

エドマンド・バーク、トクヴィル、バーナード・クリック。懐かしい!大学時代に読んだ人たち(政治学者)の名前が!(この人たちの著書、少しだけ読みかじっただけです・・・もう忘れたけど。)

山口二郎先生はかなり「リベラル」な方だったのですね。結構キツイです、口調が。

サブタイトルにあるように「現代民主主義」は「復活」しなければならない状態、つまり、ヘタっていると。そうですねえ。

「事業仕分けは民主党流のポピュリズムだった」

「こうして政治はどんどん劣化していく」

「(小沢氏にとって政権交代とは)既存の権力機構というものはそのまま温存しておいて、持ち主が変わるという政権交代」

「小沢さんは地方からの陳情を幹事長室で一元的に受け付けるという体制を作りました。そして都道府県ごとに公共事業関係の補助金が具体的にどこに付くかという情報を、民主党の県連を通して自治体に流しました。これは未曾有の不祥事です。自民党だって、こんな下品なことはしませんでした。私に言わせれば、そんなことは、民主政治ではなく、ソ連共産党のやり方にほかなりません。」

キッツーイ。

では私たちはどんな民主主義を作り直さないといけないのか?それは第4章に書いてあります。まず「命と教育を確保するための税論議を」。そして「これからの日本の社会のモデルを、国民自身が選ぶこと」。責任と決断ですね。「冷静な現実認識に基づく、楽観的な(前向きな)議論を重ねていく」ことが必要だと説いています。

 


star3

(2010、11、10読了)

2010年12月10日 12:02 | コメント (0)