キャスト

2016年3月10日放送第10話

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ある日「アンヘラ」に、本庄咲良(山崎静代)が、友人の平野真理奈(滝沢沙織)に連れられて現れる。真理奈は、咲良がエステに騙されていると心配していた。

 早速、咲良の相談に乗る栗原理佐(片瀬那奈)や菅原円(葵わかな)たち。咲良はエステサロンに通い、エステティシャンの沢村美久(石橋穂乃香)から、高価な化粧品などを強引に買わされ、実際の効果はほとんどないという。「行くたびに必ず何か買わされて…」と咲良。「エステの次々商法ってやつね」と理佐。エステ自体の契約は1カ月前のことで、クーリングオフの期間も過ぎていた。「でも金額が5万円を超え、期間が1カ月を超えるエステについては、特定商取引法に基づき中途解約をすることができます」と円。中途解約をすれば、「関連商品」の未開封分も返品できると言う。「よかった。じゃあ、エステにそう断ります」と咲良。

 エステサロンでは、店長の添島香織(池畑慎之介)が応対に出てきた。理佐と円が、咲良のエステの中途解約を切り出すと、「かしこまりました」とあっさり応じる香織。ただ、化粧品などに関しては「エステ関連商品でなく、推奨品ですので中途解約の対象ではありません」と香織。「でも全然効果なかったんですよ?」と咲良。「…咲良さん、推奨品という契約だったなら仕方ないです」と円。「そんな、『これを買えば絶対痩せる』って言うから買ったのに…」と咲良。「え?」と円と香織。「うちのスタッフがそんな発言をするはずありません!」と香織。そんな発言があれば問題になることは明らかだ。「とりあえず、今日のところは帰りましょう」と、円と理佐は咲良を制して連れて出る。

 咲良の家に立ち寄る理佐と円。咲良の部屋には、山のように化粧品などが積まれていた。「もし、『絶対に痩せる』とエステのスタッフが発言したなら、エステが『不実の告知』をしたとして、開封・未開封を問わず商品を返品できる可能性があります」と円。「じゃあ、それで!」と理佐。「でも、口頭で言われたことを証明するのは難しいんです。否定されたら、言った言わないの水掛け論にしかなりませんから」と円。

 「アンヘラ」に戻り、対応を考える理佐と円。井上アリス(矢倉楓子)が調べたところ、エステサロンの評判は悪くなく、良心的なサロンのよう。「じゃあ、担当のスタッフがノルマ達成に必死だったとか?」と竹内茂(小籔千豊)。「うちのお姉ちゃんもノルマが大変と言ってた」と武蔵川華子(藤田みりあ)。華子の姉の雪子(ちすん)はエステティシャン。業界事情に詳しい雪子を呼んで、相談に乗ってもらおうと言う理佐。その時、理佐のもとに咲良から電話が入る。「え?本当?それなら勝てるかも!」と理佐。

 理佐と円、咲良は再びエステサロンへ。そこには香織と、咲良の担当スタッフの美久。理佐は美久に「あなた、咲良さんに『絶対痩せる』と効果を偽って、商品を買わせましたね?」と言う。「そんなことしません!」と美久。だが、理佐が再生するミニプレーヤーから「これを飲めば、確実に痩せます」との美久の声が流れる。それは咲良が録音していたものだった。「え!?」と美久。「こんなことを言ってはいけないとあれだけ指導したのに…」と香織。美久は否定するが、言い逃れできない。香織と美久は、咲良に謝罪し、商品は開封済みの物も含め返品に応じることとなった。安堵する理佐たち。

 後日、「アンヘラ」に華子の姉の雪子が来る。「あ、お姉ちゃん、ごめん。もう解決してん」と華子。「ええ?早く言ってよ!…でも実は、私の方が相談に乗ってほしいの」雪子は、悪質なクレーム客のせいでお店をクビになりそうだと言う。「自分からノリノリで商品を買ったくせに、後になって私が『絶対痩せる』と騙したと言い出して。そいつ、なぜか私が『絶対痩せる』と発言した音声を録音してて…ホンマに言った覚えないねんけど。そのクレーマー、本庄咲良っていうねん」と雪子。驚く一同。

 「…咲良さんは、エステにクレームをつけることで、お詫びの品やエステが回収しなかった開封済みの商品を転売して利益を得ているのかもしれません」と円は、咲良の家に、いろいろな商品が大量に積まれていたことを思い出していた。「私たちはそんな詐欺の手助けをしちゃったってこと?……ここは、責任をもって、ちゃんと咲良さんに罪を償わせないといけないわね」と理佐。

 円と理佐は、咲良の周囲を調査する。円は、咲良の勤めるIT関連会社の扱う音声ソフトに目を留める。彼女はそのソフトの開発に携わっていた。

 後日、咲良の家を訪れる理佐と円。「咲良さん、あなた詐欺行為を働いてましたね? その自白証拠がここに」理佐の再生するミニプレーヤーから「私は証拠をねつ造し、エステを騙しました」と咲良の声が流れる。それは、咲良の言葉を拾って音声ソフトでつなぎ合わせたものだった。「え?そんなものソフトを使えば簡単にねつ造できるわ!」と咲良。「そう。でもこれって、あなたがエステ担当者にやったことと同じですよね」と円。「今まであなたが作った音声も、ちゃんと調べれば編集したものとわかるわよ」と理佐。咲良は観念して、エステティシャンたちの発言を編集し悪用していたことを認めた。咲良は過去、悪質なエステの被害にあい、多額の借金を抱えたことがあった。「人の弱みに付け込んで騙したエステが許せなかった。これは私のエステ業界に対する復讐だった」と咲良。「それじゃ、あなたを騙した悪質なエステと変わらないじゃない」と理佐。「ごめんなさい…」咲良は反省し、雪子や迷惑をかけた他のエステティシャンなどに謝ることに。

 後日の「アンヘラ」。「咲良さん、謝罪するうちに痩せるなんて、結局、謝罪が一番のダイエットやったってことですね」と茂。うまくまとめたつもりだったが、理佐たちから、「デリカシーがない」「顔長い」「全然役に立たなかったくせに」などと突っ込まれるばかりで…。