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ストーリー

第23話
3月21日(土)
「真夜中の烏(ミッドナイト・クロウ)《前編》
 その名は怪盗コルボー!」

 怪盗キッドは世界最大のブラックダイヤモンド、ミッドナイト・クロウを奪いに行く。だが、キッドは展示場の寒さで思うように手を動かせない。これはある人物に「キッドは寒さに弱い」と助言を受けた中森警部、白馬探の作戦だった。キッドは二重の変装をして何とか逃げる事に成功。キッドは宝石を諦め、日を改めてリベンジを誓う。後日、中森たちに助言したのはマジック破りの名人、ハリー・根津と判明。この日、中森は来日したハリーを空港で迎える。快斗は中森のマイク、カメラを仕込んだネクタイピンでその様子を確認。そのピンは快斗が青子を通してキッド撃退祝いとして渡した物だった。

 キッドは今夜午前0時にリベンジすると予告。ミッドナイト・クロウの展示場は別の場所に変更していた。ハリーは冷却装置を設置し、その展示場をマイナス10℃にする。ハリーは寒さで指先の器用さを封じれば赤子同然になると自信の笑みを浮かべる。キッドは展示場のビル屋上でハリーたちの会話を聞いていた。キッドは使い捨てカイロをタキシードの内側にたくさん貼り、防寒対策は万全だった。この後、ハリーは自分の獲物が白い奴ではなく黒い奴だと明かす。それは最近ラスベガスに出没する怪盗コルボーだった。黒いキッドのような姿をしているコルボーはキッドと同じ時刻に犯行を予告していた。

 この後、キッドの前にコルボーが現れる。コルボーは殺害された兄弟子、盗一の敵を討つ事が目的だった。コルボーは手に触れる事なく、ミッドナイト・クロウを奪うと語り、そのトリックを見破れなかったら泥棒稼業から潔く足を洗えと言い放ち、キッドはこの挑戦を受けて立つ。スネイクは離れたビルの屋上から2人のやりとりを窺っていた。キッドは警視庁にメールを送り、コルボーのお手並みを拝見するため、今回は手を引く事を伝える。ハリーは展示場に対コルボー用の秘密兵器を用意。それは近づく物を感知して鋭利な刃物が飛び出す台座だった。

 この台座は取っ手が付いているだけで、鍵が付いていなかった。ハリーは中森自身に鍵になってもらうと説明。ガスマスクを装着した中森は超硬質ガラスのケースの上に乗って取っ手を掴み、鍵の役割を務める事に。そして、予告時刻になると、天井の通風口から黒い烏の羽根が次々と舞い落ちてくる。その数は次第に増えて、あっという間にフロア全体が黒い羽根だらけに。警官たちは視界が黒い羽根で覆われて混乱。この後、黒い羽は徐々に少なくなる。中森は取っ手を握ったままだったが、すでにケースの中のミッドナイト・クロウは消え、代わりにコルボーの名が刻まれたコインが置かれていた。コインの裏には「次は本物を頂きに参上する」と刻まれていた。ハリーは直前に本物と偽物をすり替えていたのだ。制服警官に変装したキッドはコルボーの腕に感心しつつ、そのトリックを暴こうとするが…。