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ストーリー

第18話
2月14日(土)
「ゴールデン・アイ《前編》 黒猫(シャノワール)の挑戦」

 宝石を奪った怪盗キッドがハングライダーで滑空していると、パラグライダーに乗ったフランスの怪盗シャノワールが急接近してくる。シャノワールはキッドを挑発し、勝負を挑んで去っていく。フランス語で黒猫を意味するシャノワールは猫目石(キャッツアイ)を専門に狙う泥棒。シャノワールはホテルオーシャンに展示される指輪、ゴールデン・アイを日曜21時に奪うと宣戦布告し、ニュースサイトでも日仏怪盗対決と大きく報じられる。キッドはビッグジュエルではないが、この勝負を受けて立つ事に。フランスのパリにいる高校生探偵の白馬探もニュースを見て2人の対決に注目する。

 予告当日、ゴールデン・アイはホテルの30階に展示される。この指輪はマリー・アントワネットが魔除けのために集めていた7つのアクセサリーの最後の1つだった。所有者のダン光石は他の6つは全てシャノワールに奪われたと警備の中森警部に告白。フランスから呼び寄せられた警備会社主任、アラン・カルティエは今回の展示はシャノワールをおびき寄せるための罠だと中森に教える。ダンとアランはシャノワールを捕まえ、盗まれた6つも取り返そうと考えていた。

 快斗は中森に弁当を作った青子と一緒に展示会場にやってくる。ホテルのはめ込み式の分厚い窓ガラスはチタン合金の針金入りで、アランはたとえ潜入できても脱出不可能と自信満々。予告時間の5分前にエレベーターは最上階の30階で停止するという。さらにアランは中森自身がゴールデン・アイを指にはめ、拳を固く握って守るという作戦を考えていた。アランは眠らされないようにガスマスクと身柄ごと連れて行かれた時に備え、発信機を内蔵したネクタイピンを付けてもらうと中森に伝える。

 この後、ダンが宝石の盗難保険をかけているアメリカの保険会社の調査員、ルビィ・ジョーンズが会場に現れる。ルビィは毎回手際よく盗まれるため、ダンとシャノワールが仲間じゃないかと疑っていた。ルビィはゴールデン・アイを死守するために派遣されたという。サファイヤのブルーから名付けられた青子は中森と廊下で誕生石の話題を話し、快斗はトイレに行ってある細工を作る。その時、快斗の携帯にパリの白馬から連絡が入る。白馬は快斗がキッドという前提で、パリで入手したシャノワールの情報を提供。白馬は自分が捕まえるまでキッドには誰にも負けて欲しくないと考えているのだ。

 電話を切った後、快斗は機動隊員に変装してトイレから出てくる。会場にはアラン、ルビィ、ダン、そして緊張した中森の姿。手袋をした中森は右手の薬指に指輪をはめていた。予告の時間が近づくと、中森はただならぬ視線を感じてキョロキョロと周囲を見渡す。シャノワールは機動隊員に紛れて中森を見つめていた。シャノワールは右手にハサミを持って準備を整え、キッドの出方を待っていた…。