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ストーリー

第15話
1月24日(土)
「王女と泥棒の即興劇(インプロブ)」

 サブリナ公国のアン王女が公国の宝物展のために来日。アン王女は胸元につけたヨーロッパ最大のダイヤ、「パリの太陽はいっぱい」を怪盗キッドにも見てもらいたいと発言する。アン王女と来日した公国のドロン刑事はヨーロッパ№1の名刑事を自負するが、犯人を逃すくらいなら射殺する冷酷な刑事だった。ドロンは「私と勝負したければあの宝石を盗め」とマスコミを通して怪盗キッドを挑発する。そしてドロンは「展示場の警備は頼りない日本の警察ではなく、公国の警察がやる」と中森警部に言い放つ。

 快斗はニュースを見てドロンがキッドを逮捕すると宣言した事を知る。放課後、快斗は土手に座ってため息をつく中森に気付いて声をかける。中森は次にキッドを取り逃がしたら捜査から外される状況で、今回の宝物展の警備も主導権を握るのは公国の警察。中森はドロンに出し抜かれる事を心配していた。中森は気分転換に手品を見せてほしいと快斗に頼む。快斗はカードマジックを披露し、ネタに使った幸運のウサギのぬいぐるみを中森にプレゼント。この時、中森は快斗の言葉から警備のヒントを得る。

 夜、ドロン率いる公国の警察は宝物展会場となるホテル本館の館内を警備する。日本の警察は外を警備させられ、中森の持ち場は関係のない別館の前。だが、中森はキッド逮捕を諦めていなかった。この後、公国の警官の精鋭たちが警備する展示場にクローバー伯爵と名乗る客が現れる。伯爵はキッドの変装で、警備の状況を確認しに来たのだ。ドロンは伯爵をキッドの変装と疑い、公国の警官に伯爵から目を離すなと命じる。この後、キッドが現れたという声がトイレから聞こえてくる。

 ドロンがトイレに駆け付けると公国の警官が縛られていた。その警官はクローバー伯爵がキッドだとドロンに伝え、ドロンは警官隊と展示場へ戻る。だが、その警官はキッドの変装だった。キッドは公国の警官に扮して、エレベーター前、廊下、中庭を警備する公国の警官たちにキッドが展示場に現れたと言って回る。展示場に公国の警官たちが集まった頃、キッドはアン王女がいる部屋の前へやってくる。キッドはドロンに変装すると、警備する公国の警官隊にキッドが現れた展示場へ急げと命じる。

 そしてキッドは部屋で暇を持て余していたアン王女の前に現れる。アン王女はキッドと会う事を楽しみにしていた。その頃、ドロンはキッドの狙いがアン王女のダイヤだと気付く。キッドはこれから始まるマジックショーで共演して欲しいとアン王女にお願いする。その直後、ドロンが真っ暗になったアン王女の部屋にやってくる。ドロンは気球にぶら下がって逃げるキッドを見つけて拳銃を発砲。気球は爆発するが、それはダミーのキッドだった。本物のキッドはアン王女の部屋で闇に紛れていた。だが、次の瞬間、キッドの持っていたダイヤが窓外の光に反射。キッドはその光に反応したドロンに撃たれて…。