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ストーリー

第12話
12月27日(土)
「聖夜・二人の怪盗KID」

 怪盗キッドが現れなくなって3ヶ月が経過。犯行の間隔がこれほど空いた事はなく、中森警部はこれには何かワケがあると深読みする。実はビッグジュエルの情報を集めている寺井がぎっくり腰になり、快斗は活動ができなかったのだ。寺井のぎっくり腰は治ったが、今は快斗の期末テストの最中。おまけに快斗は風邪も引いていた。その頃、テレビで怪盗キッドから予告状が届いたというニュースが報じられる。予告状は「今夜クリスマスイヴの18時54分、東風デパートのクリスマスツリーに飾られたジャイアンツの星をいただく!」と書かれていて、ジャイアンツの星は時価数十億円と言われていた。

 だが、これは東風デパートのオーナー、財前が自分で出したニセモノだった。財前はニセの予告状で話題を作り、デパートの売り上げUPを目論んでいた。財前は社員にキッドになりすましてジャイアンツの星を盗むように命じる。財前はその社員のために副社長のイスと特別ボーナスを用意し、社員はこの仕事を引き受ける。財前はジャイアンツの星にかけた多額の保険金も手に入れようとしていた。

 夜、快斗は財前がニセの予告状を出した事も知らず、青子の家で青子と一緒にクリスマスパーティーの準備を進める。犯行予告の2時間前、テレビでは東風デパートから中継が行われていた。この後、友人たちと共に紅子が青子の家にやってくる。友人の恵子はイブの今夜、キッドが現れる事を楽しみにしていた。紅子は予告の時間が迫っているのに快斗が青子の家にいる事を不思議に思う。この後、青子の家に大勢の友人たちが集まり、クリスマスパーティーが始まる。

 その時、家の電話が鳴り、青子は電話を取りに行く。それは父、中森からの電話だった。青子はキッドのせいで中森の帰りが遅くなると落ち込む。予告状を出した覚えのない快斗はその話に驚いて大声を出してしまう。快斗たちが東風デパートのテレビ中継を見ると、財前は予告状が届いた感想をカメラに語り、入口脇の物販コーナーではキッドグッズが飛ぶように売れていた。青子は予告された当日にキッドグッズがたくさんある事を疑問に思い、それを聞いた快斗はどういう事かピンとくる。

 この後、財前はカメラ目線で来るのを待っているとキッドを挑発する。青子が気付くと快斗はその場から姿を消していた。そして予告時間のしばらく後、東風デパートの上空にヘリから垂れた縄ハシゴに捕まってニセ怪盗キッド(社員)が出現。クリスマスツリーに飛び移ったニセキッド(社員)はジャイアンツの星を奪って逃げようとするが、中森と警官隊に捕まってしまう。財前はニセキッド(社員)から助けを求められても知らんぷりする。中森はキッドを召し捕ったと高らかに勝利宣言するが…。そこに本物の怪盗キッドが現れて中森たちは困惑。キッドは財前にクリスマスプレゼントを用意していた…。