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ストーリー

第8話
11月22日(土)
「大人のおまじない」

 お化けが出るという噂が流れる江古田高校。青子の友人、恵子は昨日お化けに肩を掴まれ、ショックで学校を休んでいた。青子は恵子の仇を取ると意気込み、興味を示さない快斗も強引に連れて、夜の高校に忍び込む。すると「帰れー」と何処からか不気味な声が聞こえてくる。階段の上からは大量の血がドロドロと流れてきて、快斗は誰かが自分たちを脅かそうとしていると考える。この後、快斗は青子と離れて怪しい理科室を覗きに行く。一方、青子は装束に身を包んだ謎の人物に声をかけられて卒倒。その人物は紅子だった。紅子は皆が帰った後、薬品が豊富に揃う理科室で魔術の実験をしていたのだ。

 紅子はこの事は皆に内緒にしてほしいと快斗に頼み、バラしたらキッドという正体もバラすと釘を刺す。この後、快斗はお化けの正体は紅子だったと目を覚ました青子に説明。快斗は紅子が理科室でマジックを練習していたと言って青子を納得させる。紅子は声を掛けた時に怖がった青子を子供扱いし、快斗もガキと言って青子をからかう。翌日、快斗は青子が左手の甲にハンカチを巻いている事に気付く。青子は紅子に大人っぽくなれるおまじないをかけてもらったと信じるが、おまじないはデタラメだった。

 紅子は世界中の男性が自分の虜になっているのにキッド(快斗)だけ振り向かない事に不満を抱いていた。そして、紅子は振り向かないならこの世界からキッドを消してしまえば良いと考える。帰宅後、紅子は儀式を行い、邪悪な神のルシュファーを呼び出す。紅子はキッドの末路を訊ね、ルシュファーは「満月の夜。罪を犯したる者、天に道を造り、真紅の高き塔に身を隠すべし…」と予言する。紅子はそれを聞いてニヤリと微笑み、召使いから頼んでおいた赤いブローチを受け取る。

 そして満月が浮かぶ夜、中森警部と警官たちはキッドが犯行を予告した博物館を警備していた。中森は撃たずにキッドを生け捕りにしろと警官たちに命じる。すると紅子は背後から中森に近づいて赤いブローチを投げつけ、ブローチは中森の首に絡みつく。その瞬間、中森は意識を失って倒れる。この後、警官たちのもとに戻ってきた中森はブローチの力にコントロールされていた。酔ったように顔が紅潮した中森。足取りもふらついていて、手には拳銃を持っていた。

 キッドは展示ケースの下に忍び込み、獲物のラストエンペラーの金印を奪おうとする。中森はケースの下からキッドの手が出てくるとケースに向かって拳銃を発砲。キッドが慌てて逃げ出すと、中森は撃っても構わないと警官たちに指示する。キッドの行動はルシュファーの予言通りで、キッドは屋上からロープを伝って東都タワーへ逃げようとする。紅子はそんなキッドをタワーで待ち構えていた。紅子はあなたをこの世界から消し去る事ができると言って大きな鎌を振りかぶり…。