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ストーリー

第6話
11月8日(土)
「ブラックスター」

 寺井は今回のヤマは嫌な胸騒ぎがすると快斗の事を心配。快斗は窮地に追い込まれた過去のヤマを回想する。当時、怪盗キッドが犯行を予告したのは駅前にそびえ立つ時計台の時計。この時計台はもうすぐ移築され、テーマパークのシンボルになる予定だった。紅子は今回の仕事からは手を引いた方が良いと快斗に忠告。邪神ルシュファーは「時告ぐる古き塔、2万の鐘を謳う時、光の魔人、東の空より飛来し、白き罪人を滅ぼさん」と予言したという。時計台が2万回の鐘を鳴らすのは犯行予告の日だった。

 時計台の時計は50年前にオーナーの父親が外国の有名時計技師に作らせたもの。短針には技師のサインと共に大きなダイヤが数個埋め込まれていた。予告時間まで30分を切った頃、キッドは時計台の裏手の道に停められたパトカーの中にいた。後部座席には気を失った泉水陽一巡査の姿。キッドは警官の制服を着て泉水巡査に変装し、この巡査の情報を頭にインプットする。その頃、青子は時計台の前に集まる野次馬の中にいた。青子にとってこの時計台は特別な場所だった。

 泉水巡査(キッド)はパトロール中にキッドらしい不審な人物を見かけたと警官に報告。警官は時計台の最上階に行って、中森警部にその時の状況を直接説明しろと泉水巡査に指示する。変装したキッドは簡単に時計台に潜り込む事ができそうだった。時計台の前に来た紅子は上空に出現した1機のヘリに目を留める。紅子は予言の光の魔人はこのヘリに乗っていると確信する。このヘリは警視庁からの応援で、中ではサングラス姿の謎の男が無線で指示を送っていた。

 泉水巡査(キッド)が時計台の入口に行くと、刑事は念のために手帳と免許証を提示させ、年齢と誕生日を確認。さらに刑事は免許証番号も訊ねる。泉水巡査が正確に番号を答えると、刑事は泉水巡査が変装したキッドと見破る。キッドは慌てて時計台の中へ逃げる。免許証番号を聞けと助言したのは警視庁から応援に来た謎の男だった。変装の名人なら普通は人が覚えていない事まで記憶している可能性が高いのだ。次に謎の男は時計台の出入り口を封鎖しろと無線で指示。警官からトイレ近辺でキッドを見失ったと報告を受けると、ヘリの男はトイレに設置された通風孔の中に隠れていると推理する。

 この推理通り、キッドは通風孔に身を潜めていた。キッドは冴え渡る警察に動揺し、誰かが助言をしていると考える。この後、中森は応援のヘリに乗った人物と無線で会話。中森と話をしているのは目暮警部で、謎の男を連れてヘリに乗っていた。謎の男は目暮から無線を奪い、キッドを捕まえたいなら指示に従って欲しいと中森に伝える。その男は謎めいた殺人事件を次々に解決している高校生探偵、工藤新一だった。新一は警官たちに新たな指示を出してキッドを追い詰めようとするが…。