イントロダクション

都内の大手広告代理店、丸々通信。
不況下も業績トップなのは、徹底した業績主義、効率主義を掲げているせいと言われているが、
なんとこのほど、それとは真逆をゆく人物が部長に就任した。
その人物とは、木下幸之助

遅刻、早退の常習犯。
“その日、その時の気分”で生きている男。
とにかく何を考えているのか分からない男。
仕事上で関わると、真面目に仕事をしている社員がトンデモない目にあわされる、との噂が。
木下が何故部長になり、部を持つようになったのか、社員たちには謎だった。

木下部に配属になってしまった部員達は、社内中から気の毒がられていた。
会社人生が終わることは決定的だったからだ。うなだれている木下部の面々。
意気揚々と自分の未来に期待を膨らませていた新入社員・僕元公司も例外ではなかった。
「もし、もしほんとうにやばかったら、辞めよう!」
と思いながら、恐る恐る木下部長に挨拶するボクモト。
「新入社員のボクモトコウジと申します」
すると、
「あそ。えー‥」
なにか思い出せないでいる様子。どうしていいか分からず、ボクモトは木下部長の言葉を待った。
「…」
「えーと、名前、なんやったっけ」
「え?」
いま、言ったのに。
木下は悪びれる様子もなく笑顔で
「また聞くと思うから、また教えて」
と言った…。

自分の部下の名前すら覚えない ド天然でミステリアスな"平成の無責任男"が 何かと重苦しいこの時代に、明るい未来と幸せな気分を、あなたに! お見せします!