ストーリー

第10話 12月24日(木)よる11時59分~
(最終話)(※一部地域を除く)

  ある日、浅木晴也(玉森裕太)は、「喫茶&スナック アラバマ」のママ、石田静江(高島礼子)に呼ばれる。「相談したいことがあるの」と静江。近頃、商店街で不審な事件が続いていると言う。ラーメン屋の大将が歩道橋から突き落とされ、クリーニング店の店長は、バイクに当て逃げされた。その上、今月になって急に数軒が閉店したと言う。「なにか変なのよ、調べてくれない?一カ月ランチを無料にするから」と静江。「ランチ無料!?」と晴也は即決で引き受けることにした。そこに見慣れぬ客が現れる。「久しぶりだな、静江」新田彬という静江の元夫だった。そばにいた磯部克夫(宇梶剛士)は「し、静ちゃんの別れた旦那ぁ!!??」とショックを受けて卒倒してしまう。

  晴也と能見美羽(新川優愛)は、怪我をしたラーメン屋の大将のところへ行く。「何か心当たりはないですか?」と晴也。「心当たりねえ…しつこく店を売れと言う不動産屋がいたから叩き出してやったけど」と大将。その不動産屋は「上條コーポレーション」という会社で、静江もその会社から「アラバマ」を売らないかと言われ、断っていた。「上條コーポレーションがこの辺の土地を買い占めようとしているみたいだな」と晴也。その上、商店街周辺には再開発計画があるようだった。

  聞き込みをしていた晴也と美羽は、偶然、新田を見かけ、話し込む。新田は、長くアメリカでビジネスコンサルタントをしていると言う。「今回、日本の企業と仕事することになって、戻ってきたんだ」と新田。忙しさで静江と別れてしまったと言う。「当時は互いに別の夢があったからね。前向きな離婚だったと思ってる」と新田。

  その頃、静江にデキる夫がいたことにショックを受けた磯部は、街中でワンカップ片手に、くだを巻いて泣いていた。「俺は静ちゃんには不釣り合いな人間だ…俺はもうダメだ…」その時、磯部の敬愛する浪速の春団治、川藤幸三(本人)が偶然現れ、磯部の様子を見ていた。「えっ?ええええ!?」と磯部。「ワシはな、野球も女も一度も諦めたことないで」と喝を入れる川藤だったが、仕事中、迷子になっていたよう。「よ、よし」と磯部は、静江に思いを伝える覚悟を決める。一方、静江は、新田から「もう一度やり直さないか?」と口説かれていた。「何言ってるのよ、今さら」とはぐらかす静江だが…。

  窪寺和臣(高田翔)が再開発計画について役所で調べてきた。「商店街を潰して大型複合施設を建てるって。近々都議会で正式に承認されるみたい」と和臣。「上條コーポレーションはそれに目をつけたんだな」と晴也。

  「上條コーポレーション」社長の上條晃一は、都議会議員の本間征四郎と土地の下見に来ていた。「ここまで買収済みです。商店街の方にまだ片付かないのが数軒ありますが」と上條。「力づくでも始末してもらわないと」と凄む本間。

  晴也と和臣、篠原俊喜(阿見201)が「アラバマ」に向かうと、入口で磯部がウロウロしている。「俺は決心したんだ。静ちゃんにアタックするって!」と磯部。晴也たちは磯部を応援して店に入って行くが、カウンターの中にエプロン姿の新田がいて、「今日からここのマスターだよ」と言う。驚く晴也たち。磯部は完全に意気消沈…。「冗談よ。バイトの薫ちゃんがお休みだからお願いしただけ」と静江。そこへ上條が現れる。「店を売っていただく件ですが」と上條。「何度も言う通り、お売りできません」と静江。「意地を張るとどうなっても知りませんよ」と上條がさらに脅すと、怒った磯部が上條に食ってかかるが、新田が止め、上條たちは引き上げていく。

  店を売りたくないという静江に「周りはみんな売ったんだし、売った方が賢明だ」と新田。「静ちゃんが嫌がってるんだ!無理強いするな!」と磯部。それを晴也が見ていて…。

  翌日、磯部は「上條コーポレーション」に単身で乗り込む。それに気づいた晴也たちは、すぐに追いかける。磯部は上條に「お前らにアラバマは渡さない!」と話をつけようとするが、上條の部下たちから袋叩きにあう。晴也たちが到着すると、ボロボロになった磯部を見て、「何でも力で解決できると思うな!」と怒る晴也。大乱闘が始まる。上條と部下らはあっけなくやられ、晴也に怯える。「ま、待て!俺は命じられただけだ!」と上條。「誰に頼まれた!?」と晴也。「新田だ!あの再開発には政治が絡んでる。新田と都議会の本間が結託して再開発に絡んで地上げをやってるんだ!新田が言ったんだ!土地の真ん中に元嫁の店があるから、取り上げるって…」と上條。驚く晴也たち。「新田さんが?!」と和臣。「ああ。新田は女好きの悪党だ」と上條。

  その新田は、晴也によって「上條コーポレーション」に呼び出される。「あんたが黒幕だったんだな、最低だ」と晴也。「…頭がいいと言って欲しいね」と開き直る新田から事情を聞き出す。新田は静江を利用し、再開発で得た金で本間を国会に送り出し、自分の野心と願望を叶えるつもりだ、と。「静ちゃんを愛していたんじゃないのか!?」と磯部。「愛なんかくだらない。そんなに静江が好きか?俺のお古でよけりゃ、くれてやるよ」と言う新田に磯部が殴りかかろうとしたとき…「今のすべて録音させてもらったよ。これが公開されれば、あんたたちは終わりだ」と晴也。慌てた新田が晴也に食ってかかるが、晴也に倒されてしまう。

  晴也たちが、怪我をした磯部を連れて「アラバマ」の静江のもとへ。事件が解決し、磯部を介抱する静江。その磯部と静江はいい雰囲気で…。

  クリスマスイブ。「アラバマ」ではパーティが行われていた。そこに晴也たち、さらには追っかけの坂本葵(柳ゆり菜)、妹の楓花(篠川桃音)まで現れて、楽しいクリスマスを過ごすのだった。
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