ストーリー

第7話 11月26日(木)よる11:59~

  工事現場でバイト中の浅木晴也(玉森裕太)と篠原俊喜(阿見201)。磯部克夫(宇梶剛士)もいて、「喫茶&スナック アラバマ」のママ、石田静江(高島礼子)を沖縄旅行に誘いたいと晴也に相談する。「デートすら誘えないのに、旅行なんて、よく言うよ」と呆れる晴也。

  その帰り、晴也はスーパーで万引きしようとする幼い七瀬蓮(須田琉雅)、亮(須田瑛斗)、陽菜(須田理央)の三兄妹を見かける。晴也がそれを注意すると、幼い亮と陽菜が「お腹が空いた」と泣きだす。困ったように佇む長男の蓮。

  晴也は、蓮たちを「アラバマ」に連れて行く。必死に食べる子供たち。三日も何も食べておらず、「一週間前からお母さんが帰ってこない」と蓮。「警察に言わなきゃ」と周りに言われると、「警察は止めてください!」と蓮は頑なに拒否する。警察に言うと、怖いお父さんのもとに連れて行かれる、と。「親父のDVから逃げてるわけか」と晴也。「お母さんを探してください」と蓮に頼まれ、晴也は母親捜しを請け負うことにする。

  晴也は、蓮たちのアパートに行く。部屋は荒れていた。能見美羽(新川優愛)や窪寺和臣(高田翔)も来て、部屋を片付ける。末っ子の陽菜が寂しがり、晴也と美羽は、子供たちにねだられ、しばらく同居することになる。手料理を作るなど、甲斐甲斐しく子供たちの面倒を見る美羽。そのうち晴也の弁当まで作り始め、「私たち、まるで家族みたい!」とテンションをあげるのだった。それを和臣や、晴也の追っかけの坂本葵(柳ゆり菜)たちが「なんなの!?ヤラシイ!」と嫉妬するのだった。

  その後、晴也は蓮の母親、早織(宮地真緒)の勤める運送会社へ行く。蓮の話によると、社長の藤沼潤平(山口良一)が早織を口説いていたようだったが、藤沼は「早織ちゃんね。無断欠勤されて困ってるんですよ」と早織の行方は知らない様子。「でも親しかったんですよね?抱き合ってるのを子供たちが見たって」と晴也。それを聞いていた藤沼の妻が「あなた!やっぱり浮気してたのね!」と怒り出す。「違う!」と慌てる藤沼。藤沼は早織の方が自分を誘惑して困っていたと言うが…。「お金に困っているみたいで給料上げろってしつこくて。でもウチも零細企業だからね。代わりにできるだけ、あの子の店に顔を出すようにしたけど」と藤沼。早織は、クラブでのバイトを掛け持ちしていたのだった。

  蓮たちの面倒を見るうちに、晴也と美羽の距離が縮まっていく。晴也は美羽といい雰囲気になるが……そこに妹、楓花(篠川桃音)から電話が入る。「お兄ちゃん、私、彼氏ができた!」と楓花。「彼氏ぃ?彼氏はまだ早いと思うぞ」とアタフタする晴也を、美羽は微笑ましく見る。 同じ頃、静江をなかなか誘えない磯部は、思い悩んで酒を片手に商店街をふらついていて……。

  晴也と俊喜は、早織が勤めていたというクラブ「サンタフェ」に行く。妙に場馴れしている俊喜に、少なからずショックを受ける晴也。早織のことをホステスたちに聞くと、最近、店には来ていないとのことだった。「リッチな男でも捕まえて、転がり込んでるんじゃない?」とホステスたち。だが、早織と親しかったという女性が、「早織さん、子供のためにお金が必要だって言ってた。子供思いの早織さんが子供を置いて出て行くなんて変。もしかして青木さんと何か…」と晴也に言う。“青木”とは店の黒服の男で、早織にしつこく言い寄っていたが、早織はそれを頑なに拒否していたと言うが……。「その青木さんが急に店を辞めたんです。一週間前に」と女性。「早織さんが、いなくなった頃だ!」と晴也。

  晴也、和臣、俊喜は、青木の住所を探り、そのアパートに駆け付ける。だがそこに早織はいなかった。代わりに部屋には、たくさんの美少女フィギュアなどがあって異様な雰囲気…。「早織さん、大丈夫かな」と心配する晴也は、ふと貸倉庫のチラシがあるのに気付く。

  その頃、さびれた倉庫の一室に、青木は早織を監禁していた。ウエディングドレスを着せられている早織。「君は僕のお嫁さんになるんだよ」と迫る青木に怯える早織は、青木の隙を見て、折り鶴を外に飛ばす。倉庫街にようやくたどり着いた晴也たちが、「ここのどこかにいるはずだ!」と早織を探していると、地面に折り鶴が落ちているのに気付く。蓮たちがよく作っていた折鶴。ハッとして晴也、飛ばしたと思われる倉庫を探し、「あそこだ!」と中へ入っていく。「なんだ、お前は!」と青木。早織を発見し、「よかった!蓮君に頼まれて探していたんです。帰りましょう」と晴也。「勝手なことをするな!」と青木。「勝手はどっちだ!」と晴也。青木がナイフを向けて襲いかかるが、あっという間に片付ける晴也。「さ、帰りましょう」という晴也に、早織は戸惑う。「私が悪いのよ。隙があったから、あいつに襲われたの。あの時、私、子供たちにも疲れちゃって、現実から解放されたいと思っていたから、さらわれた。私は母親失格です…」と早織。晴也は「…子供たちはお母さんが大変だというのをわかってますよ」と、早織を蓮たちのもとへ連れていく。蓮たちは喜んで早織に駆け寄る。抱き合う早織たち。

  「子育てって大変なんだな」と晴也。美羽は少し、しょげている。「なに?晴也との夫婦ごっこが終わって寂しいとか?」と冷やかす和臣。「“ごっこ”じゃないもん!ね、晴也君!」という美羽に、「え?マジで?」と心穏やかでない和臣。

  その頃、まだ静江を誘う踏ん切りのつかない磯部は、「アラバマ」前でウロウロしていて……。「どうしようもないな、あの人」と呆れる晴也だった。
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