ストーリー

第5話 11月12日(木)よる11:59~

  ある日、浅木晴也(玉森裕太)は、経済学部の教授、宮沢公平(神保悟志)に呼び出される。テストの点数が悪い上、授業に出席していないこともバレていて、このままだと留年を免れないと言い渡される晴也。だが、その宮沢が何かトラブルを抱えていることに気付いた窪寺和臣(高田翔)と篠原俊喜(阿見201)が割り込んで、「浅木君がきっとあなたのトラブルを解決します!」ととりなし、それと引き換えに追試してもらう約束を取り付ける。

  宮沢は最近、妻の多香子(中島ひろ子)とうまくいっていないと言う。その上、多香子は最近何かに大金をつぎ込んでいるようだった。「心当たりは?」と尋ねる晴也に、「妻は、今、社交ダンス教室に通っていて…そこにイケメン教師がいるそうだ」と宮沢。「浮気調査か…」と乗り気でない晴也だが、早速、「喫茶&スナック アラバマ」で会議をする。「熟年離婚の危機かもね」と言うママの石田静江(高島礼子)は、“熟年離婚”の事情にやたらと詳しい。傍にいた磯部克夫(宇梶剛士)は、そのワケありげな静江の態度が気になって仕方がない。

  晴也は、多香子の通うダンス教室に、能見美羽(新川優愛)と体験レッスンと言って潜入する。そこには、講師の倉田幹雄(進藤学)と親しげに過ごす多香子がいた。

  その後、晴也は倉田を追うが、倉田には妻と幼い子供がいて幸せそう。「浮気の理由はないか…」と晴也。一方の美羽は、晴也に頼まれ、多香子を和臣と追っていた。すると多香子は、喫茶店で若いスーツ姿の男へ茶封筒に入ったお金を渡し、手を握っていた。「あれは不倫だな…」と、和臣がこっそりそれを写真に収めた。「アラバマ」でその写真を見る晴也たち。「親子ほど年齢離れてるのよね、この二人」と美羽。「恋に年の差なんて関係ないわよ、愛があればね」と言う静江に、「愛!?」と、磯部は動揺して静江を見る。「社交ダンスの先生じゃなくて、この男が一番怪しいな」と晴也。

  磯部は、静江と過去の男のことがとにかく気になって仕方がない。その磯部が、ヤケになってお酒を片手にふらついていると、ティッシュ配りの男に出会い系サイトの広告の入ったティッシュを差し出される。「一人で寂しい夜もこれでまぎれますよ」と男。思わず受け取ってその広告を見る磯部。

  晴也は、宮沢に写真を見せに行く。「これが多香子の浮気相手…」とショックを隠せない宮沢は、妻に事実を突きつけるにあたり、晴也にも証人として立ち会って欲しいと言う。晴也は承諾し、宮沢とともに多香子のもとへ向かうが……。

  「浮気なんかじゃありません」と言う多香子。写真の相手は弁護士の男だと言う。驚く宮沢に、多香子は、「実は、息子の翔太(神宮寺勇太)が痴漢で警察に捕まったと連絡があって…」と事情を語り始めた。二日ほど前、弁護士から連絡があったと言う。示談金を支払えば、被害届を取り下げると言われ、初めに現金100万円、その後も請求された金額を支払ったと言う。「なぜ、私に相談しなかった!」と怒る宮沢。「こんなこと表沙汰にして、あなたの出世の邪魔をしたくなかった。それに翔太のことで迷惑をかけたくなかったし……」と多香子。宮沢と多香子は再婚で、翔太は多香子の連れ子だった。宮沢と折り合いの悪い翔太は家に寄りつかず、不良グループと遊び回っているようだった。

  翔太と連絡が取れないという多香子の話を聞いた晴也は、翔太を探しに行く。翔太は、パチンコ屋にいた。「痴漢なんてしてねえよ」と言う翔太は、仲間たちと晴也をいぶかり、追い払おうとするが、晴也を見た一人がハッとなり、翔太らを連れて逃げ出す。「あいつ、ヤバイぞ。地元じゃワルで有名だったんだ。」

  「アラバマ」に戻った晴也たちが、「これは成りすまし詐欺だな。翔太は痴漢なんかしていない」と話している。「最近多いよな、その手の詐欺。ティッシュ配りの出会い系サイトにアクセスしたら5万円とか法外な金をとられたりとか」と和臣。「え!」と傍で驚く磯部の携帯には出会い系サイトから「本サイト使用料5万円をお支払下さい」という架空請求メールが来ていて…。

  晴也は、多香子に、翔太が痴漢をしていないことを知らせ、成りすまし詐欺を捕まえる作戦を立てる。多香子に騙されたフリを続けさせ、金を渡す相手の男を尾行することにする。するとその男は、同じ大学の小林誠(菅裕輔)だった。「何やってんだよ!」と誠に怒る晴也。誠は詐欺とは知らずに、受取役のアルバイトをしていたのだった。その後、詐欺グループは無事に捕まった。

  「これで一件落着!」と和臣たちは喜ぶが、「まだ解決してないことがある」と晴也は宮沢のもとへ。「あんな詐欺に騙されるなんて情けない!」と嘆いている宮沢に、「あんたは何もわかってない。奥さんは心に隙間ができてしまったから巻き込まれたんだ。あんたは自分のことや世間体しか考えてない。奥さんや息子さんのことを何も考えてないんだよ」と晴也。宮沢は、晴也の言葉に、多忙さを理由に家族と向き合わなくなっていたことに気付く。翔太のところへ向かう宮沢。晴也らの助けもあり、不良グループから翔太を連れ出す。宮沢と翔太は、父子の絆を取り戻すのだった。

  後日、磯部は出会い系サイトに支払った大金の穴埋めのため、仕事に精を出していて…。そして、宮沢の計らいで追試を無事受けることになった晴也は、試験に苦戦するのだった。
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