大阪を拠点とし、東京にも事務所を持つ弁護士法人梅ヶ枝中央法律事務所のパートナー弁護士。
大学時代は剣道に打ち込み、卒業後、一般企業に就職。
法務部員として勤務し、アメリカ駐在中に司法試験に合格、弁護士となる。
企業の国内外の案件や企業再生案件を取り扱うほか、離婚事件などの市民事件にも積極的に取り組んでいる。座右の銘は「あきらめなければ必ず道は開ける」。
京都大学出身。京都市在住。
大阪を拠点とし、東京にも事務所を持つ弁護士法人梅ヶ枝中央法律事務所のパートナー弁護士。
大学時代は剣道に打ち込み、卒業後、一般企業に就職。
法務部員として勤務し、アメリカ駐在中に司法試験に合格、弁護士となる。
企業の国内外の案件や企業再生案件を取り扱うほか、離婚事件などの市民事件にも積極的に
取り組んでいる。
座右の銘は「あきらめなければ必ず道は開ける」。
京都大学出身。京都市在住。
みなさんこんにちは。
第9話は、事実婚のお話でした。
事実婚とは、婚姻意思があり、婚姻生活の実態もあるものの、婚姻届を提出していない状態をいいます。
「内縁関係」と呼ばれることもあります。
好きだから一緒に住んでいるけれど、まだ結婚までは考えていないという、単なる同棲とは異なります。
また結婚の約束はしているけれど、一緒には住んでいないとか、一緒に住んでいても、夫婦としての生活まではしていない場合には、婚約状態であって、事実婚とは異なります。
事実婚は、婚姻届の届出意思がないだけで、それ以外は法律上の夫婦と全く変わりない生活をしているわけですから、このような関係は法的にも保護されます。
互いに貞操義務が生じて、浮気をすれば慰謝料の支払い義務が発生します。
法律上の婚姻ではないため、その関係を正当な理由なく一方的に解消されたとしても、元に戻すことは請求できませんが、相手に慰謝料を請求することができます。
葵と2年にわたり夫婦としての生活を送っていた康平は、実は1年前に知美と結婚しており、今回葵との関係を一方的に破棄しました。
これにより葵は康平に対して、慰謝料を請求できます。
知美にとってみれば、葵は夫である康平の不貞行為の相手方ですが、葵は康平が結婚していることを知らなかったため、知美は葵に対しては慰謝料を請求することはできません。
でも、知美は康平に対して不貞行為を理由として、離婚と慰謝料を請求できます。
慰謝料の額は、葵は500万円、知美は400万円でした。
袴田は、康平との生活の期間が葵の方が長かったことや、康平に事実婚の証拠を隠滅されて深く傷ついたことを考慮して、葵の慰謝料を知美よりも多く算定したのです。
次回もお楽しみに。