Story ストーリー

第9話

第9話 2016年6月9日(木)よる11:59 OA

  学会で病院を留守にする理事長の朝城涼子(かたせ梨乃)から理事長代理を任された朝城勇介(中村俊介)はご満悦。自分が理事長代理を務めている間に結果を残そうとドクターカーを使った秘策を企てる。

  そんな中、ドクターカーに出動要請が入る。自転車の青年が走行中、歩行者の少女8歳をはねた模様。急ぎ出動する天童一花(剛力彩芽)、弥生(久保田麿希)、岡村(伊東孝明)、権藤(遠藤雄弥)。

  現場では座り込んで事情聴取を受ける加害者の青年と頭から血を流してぐったりした少女、その少女を抱きかかえたまま取り乱している母親の姿が。青年と少女どちらかしかドクターカーで搬送できない中、一花の判断で少女をドクターカーに乗せることに。しかしその後、青年の容態が急変。紗那(笛木優子)の処置で青年は一命を取り留めたが、一花は患者の重症度ではなく、同情心で優先順位を決めたのではないかと勇介に責められてしまう……。

  この一件の後、勇介によってドクターカーは医療機関のない村で出張医院をさせられることに。これはドクターカーを僻地医療に使用することで県会議員の徳本に媚を売り、村の役所や企業の健康診断を一手に引き受けるという勇介の企みであった。そんな勇介に「ドクターカーには、ドクターカーしかできないことがある」と進言する一花だが、逆に「それは現場で判断ミスをし、患者を死なせることか?」と言われる一花。

  数日後、村役場前にいるドクターカーのもとに、村の児童養護施設で食あたりが起こったと連絡が来る。駆けつける一花達。そしてそこで一花は、柴田海斗という少年と出会う。海斗は、紗那にどうしても会いたいのだと言う。海斗にとって紗那は命の恩人で、紗那に頼めば、もうじき閉鎖される児童養護施設が潰れないように助けてくれると信じているのだ。

  紗那に会えるように海斗に協力する一花だったが、紗那は「私は医者。施設のことには力になれない」と冷たく言い放つ。そんな紗那の態度に納得できない一花は「海斗君を助けたのに、どうしてあんな風に突き放して……」と意見するが、逆に紗那の逆鱗にふれ、「その話、二度としないで」と激しく言われてしまう。実は紗那にとって海斗のことは、忘れられない心の傷だったのだ。紗那は、自分が海斗の手当を優先してしまった為に、一緒に溺れた海斗の母親を救えなかったという後悔の念にずっとさいなまれていたのだ。自分は、手当の優先順位を間違えたのではないか、もし先に海斗の母親を診ていたら……と。

  そして、翌日再び海斗の児童養護施設を訪ねた一花は、紗那が海斗と児童養護施設に出来る限りの援助を続けていることを知る。一花は、何も知らず自分が身勝手な意見をしたことを紗那に謝るのだが、逆に「あなたは、一刻を争う現場で、情に流されない、自分の判断だけを信じきれる?」と問われる。そして「自分を信じられない医者は、ドクターカーを降りなさい」と言われ、その言葉が強く心に響くのだった。

  そんな中、勇介からドクターカーの出動指示が。県議会議員の徳本の秘書が、子供をバイクではねたというのだ。その子供はなんと海斗だった。ドクターカーで駆けつける一花達。血まみれで苦しんでいる海斗と半身を起こして外傷のない徳本の秘書。ドクターカーで搬送出来るのはどちらか一人……。

  果たして、一花の判断は?そして、2人を無事に救うことができるのか!?

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