Story ストーリー

第5話

第5話 2016年5月12日(木)よる11:59 OA

  朝城総合病院に順徳医科大学教授・外科部長の小峰康隆(徳井優)がドクターカーの視察にやって来る。いずれ順徳医科大学にもドクターカーを導入するつもりだと言う小峰は、その為に朝城総合病院にオブザーバーとなって開発会議に加わって欲しいと言う。裏方作業的な扱いに難色を示す朝城勇介(中村俊介)だったが、小峰から見返りに准教授の椅子をちらつかされ、急に乗り気になる。

  そんな中、ドクターカーに出動要請が入る。40歳男性、一過性の意識障害と血圧低下。現場に到着した天童一花(剛力彩芽)は、患者の市村真の胸の音を聞いて違和感を感じる。もっと詳しく調べたい一花だが、勇介は一花の話に聞く耳を持たず、市村が順徳医科大学で二週間前に小峰によって内視鏡手術を受けたことを知り順徳医科大学に搬送してしまう。

  順徳医科大学に市村を搬送した一花達。待ち構えていた小峰は、市村の妻の節子(長谷川真弓)から市村が禁止されている酒を仕事の付き合いで飲んでいたと聞き出すと今回の件は市村の不摂生から起きた事だと言わんばかりの態度をとる。そんな中、一花は聴診の際、市村の心臓の拍動を感じたからと心臓の精密な検査を依頼するのだが、小峰に無視されてしまう。小峰の機嫌を損ねたくない勇介は、一花の行動に対し「僕は、お前ほどイラつかされる人間に会ったことがないッ!」と罵倒する。肩を落とす一花。

  数日後、一花は息子の一太郎(横山歩)と散歩中に、市村の娘の唯と再会する。川辺でバイオリンの練習をする唯はこれから音大付属中学の受験に行くという。そして唯は、自分が学費の高い中学を受験する為に市村が1日も休まず仕事をしていることを気にしていた。病気になったのは自分のせいではないかと思い、苦しんでいる唯に一花は、子供が夢に向かって飛び立とうとしているのをお父さんは何があっても応援したいと思ってるはず、唯が元気に成長していくことがお父さんの何よりの薬だ、と励ます。しかし、家の駐車場で腹部を触りながら顔をしかめている市村を見かけた一花は、やはり市村の病状が気になってしまう。節子に頼み順徳医科大学の検査データを見せてもらうが、そこには「異常なし」の文字が。しかし小峰が市村家の事情を考慮して手術費用を安くしたと聞き、不安を覚える一花。

  その後病院へ行った一花は、順徳医科大学から取り寄せた市村の様々な入院記録に目を通す。そして血圧データを見た一花は、高血圧なのに薬を出さず異常なしと記載するやり方から、小峰が、患者を手術の道具としか見ていないのではないかという疑いを持つ。また、以前、順徳医科大学に勤務していた安住紗那(笛木優子)から、小峰が患者にリスクの高い手術を受け入れてもらう代わりに治療費を安くし、最先端医療の為に治験を行っていると聞く。更に紗那は、ドクターカーに小峰が興味を持ったのも同じ理由で、ていの良いモルモットにされるだけだと言い放つ。ショックを受ける一花。

  その時、ドクターカーに出動要請が入る。患者は再び市村だった。「積み荷を降ろしている最中に、突然腹部を押さえ倒れ、意識不明の重体。」 市村の様子を伝える無線にじっと耳を傾け、今までの市村の様子をイメージする一花…。そして、あることに気づく。現場から近くの病院に搬送していたら間に合わないと踏んだ一花は、勇介にドクターカーの出動を懇願。

  出動したドクターカーは、現場で救急車両とドッキングするが、その時、バイタルが危険な数値を示しアラームが鳴り出す。 緊迫する車内の中、市村の胸部にメスを入れる一花。果たして、一花は市村の開胸手術を成功させることができるのか!?

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