ストーリー

9時限目
5月30日(土)
ゲームの国の少女

  人気オンラインPCゲーム「UROBOROS」内でファーストというアバターを操る鑑。ファースト(鑑)は1年前からルーチェというアバターとパートナーを組んでいた。神速の赤騎士、ファーストと鉄壁のシスター、ルーチェはたった2人でエンシェントドラゴンを倒し、最強難度のクエストをクリア。ゲーマーの中で最強コンビと話題になる。ゲーム内でやる事がほぼなくなった2人は明日開催されるイベントクエスト「バトルオブURO」への参戦を決める。だが、これは35人いないと参加できない特殊な多人数合戦クエスト。鑑は受け持つクラスの生徒33人全員を仲間にしてイベントに参加しようと考える。

   鑑は始業時間になると、担当の物理ではない戦史の授業を始める。鑑は人生とは闘いだと唱え、先人たちの刻んだ闘いの知識はお前たちの助けになると力説する。そして鑑はノートPCを起動するように促し、生徒たちに「UROBOROS」を始めさせる。鑑は事前に生徒たちのアバターを作成してログインするだけの状態にしていた。そして、純音は戦士、花音は獣使い、切子は踊り娘、七海は狂戦士、騎咲は黒魔術師としてゲームに参加。鑑は明日行われる「バトルオブURO」で優勝する事が目的だと伝え、この合戦に勝利できれば、人生の闘いでも必ず勝利できると生徒たちを鼓舞する。

   この後、鑑(ファースト)は生徒たちのアバターをゲーム内のトレーニング部屋へと案内し、そこで待っていたルーチェを紹介する。ルーチェは素人ばかりだが、信用できるのかと確認。ファースト(鑑)は高校の教師をやっていて、全員生徒だから大丈夫と伝える。そして、鑑とルーチェはゲームの基本的な部分をレクチャー後、実践で生徒たちを鍛える事に。鑑は自分とルーチェのどちらかに1ポイントでもダメージを与えたら1ヶ月全教科宿題免除権を与えると約束して生徒たちのやる気に火をつける。

   生徒たちは必死に攻撃するが、2人にダメージを与える事ができず、協力して攻撃を仕掛ける事に。実践を続けていくと、生徒たちの動きは最初に比べて格段に良くなっていく。さらに生徒たちはコンピューターを相手に明日のイベントの予行演習を行う。生徒たちの戦況を見守る鑑だったが、途中で1人足りない事に気付く。鑑のクラスの生徒は33人いるはずだが、32人しかいないのだ。騎咲は自分以外にも不登校児がもう1人いたはずと鑑に教える。明日のイベントの参加人数の規定は35人。鑑とルーチェを足しても1人足りなかった。鑑はイベントに参加するため、不登校児の荒木光太郎の自宅を訪ねて登校するように説得を試みるが…。

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