事件ファイル

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2003年2月10日(月)放送

第309話 「黒の組織との接触(交渉編)」

有名なシステムエンジニア・板倉の死の真相を解明し、殺人事件を解決したコナンだったが、板倉が黒ずくめの組織と関わっていたと思われる以上、そちらの追求をしなければならない。 ポケットには、板倉の日記が記されたMOのコピーが入っている。一刻も早くMOの中身を見たいと意気込むコナンだったが、蘭は新一に会えなくて辛いと涙ぐんでいる。そんな蘭の前に赤井秀一が立ちはだかる。赤井は蘭に「いつも泣いているな」と言い、よく似た女を思い出していたと言う。

コナンは赤井と蘭がニューヨークの事件の時に会ったこと、その時にFBIのジャケットを着た男と一緒だったので怪しい人とは思わないと聞かされるが、却って不審な思いを抱く。だが、今は2年前に黒ずくめの組織のメンバー・テキーラと接触した板倉の日記の方が優先だ。   阿笠博士の家に泊まると書き置きを残し、コナンは阿笠博士の家に行く。パソコンでMOを開くと、2年前の3月7日に「関西弁の男が訪ねてきた。開発中のシステムソフトが目当てだったらしい」という記述があった。「上から下まで真っ黒な男…、二度と会いたくない…」ということ以外、日記に黒ずくめの組織に関する記入はない。がっかりするコナンだったが、その7日後から、あぶり出しのように細工された白黒反転の画面にもう一つの日記が現れる。

そこには黒ずくめの組織との接触の経過が詳しく記されていた。板倉は視力が低下してシステムソフトの開発を断念し、ゲームソフトの開発を手がけるようになった。その開発中のシステムソフトを1年で完成させたら高額で買い取ると組織が言ってきた。脅迫に屈した板倉は組織の要求を受け入れるが、板倉は悩んでいた。「あのソフトは目を悪くしたためだけでなく、我々人間のために断念したのだから…」。板倉はソフトを完成させるのを中止し、未完成のソフトと報酬にもらった金額と同額の小切手を用意した。別荘のパソコンのそばにそれをかくし、受け渡しの時間を稼いで海外に逃亡するつもりだったようだ。受け渡しの期限は、今夜の0時。コナンは板倉の別荘に行き、別荘のパソコンで組織からのメールを受け取ることを考える。時間はない。阿笠博士の車でコナンは群馬県にある別荘に急ぐ。