第335話 「東都現像所の秘密(前編)」
猛烈なスピードで疾走する赤い外車。コナンの母親・工藤有希子が運転する車にはコナンと元太、歩美、光彦、哀が乗っている。コナンたちは有希子に連れられて、映画「仮面ヤイバー・ザ・ムービーII」の試写を見に行く途中だった。
間もなく、東都現像所に到着した有希子たちを出迎えたのはタイミングマンの唐田敬善。まだ、試写を見るまでに時間がかかるというので、コナンたちは現像マンの根上慶彦と、焼き付けの穂島朗に現像所の中を案内してもらった。
ところが、現像所の中で会った営業の古村徳宏は、試写が出来上がるのは早くても夜11時ごろになるという。有希子は飛行機の時間に間に合わなくなるので、穂島にコナンたちをたくして帰ってしまった。
試写まで時間があるので、仮眠をとろうとコナンたちは古村、根上と一緒に穂島のマンションを訪れる。だが、壁際にはフィルム缶が高く積まれ、机の周りはCDの山でパソコンが埋もれていた。あまりの部屋の汚さにコナンたちは呆然となり声もでない。そんな中、古村がビデオカメラに向かって挨拶をする自分の姿を録画している。最近、古村はビデオで日記を付けるのが習慣になっているのだ。
コナンたちにベッドを提供した穂島はソファで仮眠をとり、根上は仕事が残っているので現像所へ戻っていった。コナンたちもベッドに並んで横になっていると「ぐあっ!!」という叫び声がリビングから聞こえてくる。慌ててリビングに駆けつけると、そこには古村の刺殺死体が…。