今朝、携帯電話のニュース速報が届いた。「民主党」、「小沢」との文字が眼に入ったので、やっぱり小沢さんは代表選挙への出馬を断念したのだと一瞬思ったが、実際は正反対だった。小沢さんが出馬するとの速報だった。正直、驚いた。
鳩山さんは、やっぱり宇宙人だ。代表選挙を巡って民主党が分裂しないようにと、菅さんと小沢さんの仲介に入ったので、これまでの流れからして当然、小沢さんに出馬しないように説得するのだと思っていたら、小沢さんを応援するという。いったい、どうなっているのだ。
必ず勝てるという勝算がない限り小沢さんは出馬しないと思っていただけに、出馬表明は意外である。勝てる計算が出来たのか、それとも小沢さんを支持する議員の熱い想いに胸を打たれて政治生命を賭けた闘いに踏み出すことを決めたのか。
いくら現職の総理大臣が相手でも、無投票による再選よりも誰かが出ての選挙のほうがよいとは思う。しかし、小沢さんが出馬することによって、結果次第では党の分裂や政界再編含みの展開になる可能性も出てきた。
小沢さんも立候補する限りは、正々堂々と政策を訴えて菅さんと論争して欲しい。党が主催するであろう公開討論会だけでなく、テレビ各局による討論番組にも積極的に出演して目指すべき国家像を明らかにすべきだ。その際、自身が政治的、道義的に説明を求められている政治とカネの問題についても逃げることなく正面から説明することが求められる。
小沢さんが代表選挙に出られないと思っていた理由は検察審査会である。自らの秘書ら3人が逮捕された政治資金規正法違反事件で小沢さんに対して検察審査会が起訴相当の議決を出し、もう一度同じ起訴相当の議決が出されると自動的に強制起訴されることになるからだ。
しかし、もしも小沢さんが代表選挙に勝って首相になれば、国務大臣を起訴するためには首相の同意が必要であるという憲法75条の規定により、首相自身が同意しない限り起訴されることはない。しかし、その場合でも在任中には起訴されず時効がストップするというだけで、首相を辞職すれば起訴されることは可能である。
小沢さんが首相になった後で起訴相当の議決が出されれば、たとえその時点で起訴されなくても政治的には責任を問われにっちもさっちも行かなくなるだろう。そういう立場の人が、事実上、首相を選ぶ選挙に出馬することに関して国民から強い拒否反応があるのは当然である。
前向きに考えれば、菅さんと小沢さんが真正面から激突することによって、民主党政権がマニフェストについて、財政再建について、消費税について、どういう路線をとるのかということがはっきりする可能性が出てきた。政治とカネの問題、小沢さんの二重権力の問題についても決着がつくだろう。円高株安など経済がたいへんな状況の時に政治空白を作るべきではないが、代表選挙の投票日までまだ20日ほどある。政権交代から一年で民主党は正念場を迎えることになった。
たった三ヶ月前、政治迷走の責任をとって首相を辞任したはずの鳩山氏と、その道連れの小沢氏。クリーンな政治を目指すために退いたはずが、早くも政治の中枢に再登場。
では、あのW辞任劇は一体何だったんでしょうか。
結局は条件闘争のかけひきの後、現首相が不戦勝に持っていくつもりのようですが、くだらない三文芝居を見せられるのは、もううんざりです。