10年6月29日(火)「#1094 決戦」

  まもなく決戦の時が来る。現在午後10時51分。まもなくブルーの侍たちがフィールドに出てくる。お風呂からあがってリビングでビールを飲みながらテレビの前にスタンバイした。妻と長女は1階の和室で勉強している。二男と私はリビングのテレビの前。長男は1階にいるようだ。ワールドカップ・アフリカ大会のベスト8をかけて日本代表がパラグアイと闘う。フィールドに選手が出てきた。いよいよ始まる。1人で立って君が代を歌った。
  試合開始早々に大久保と駒野が積極的にシュートを打った。なかなかいい感じ。相手のパラグアイは守備が固い。個人個人のボールのキープ力も高い。日本もいつもの守備力が機能している。川島のファインセーブもあった。
  本田のワンチャンスは惜しかった。思わず声が出た。決まったと思ったがわずかにゴールを外れた。結局、前半は0対0で終った。日本とパラグアイは良く似たチームだ。固い守備からカウンターで攻撃する。先取点を取れば勝利をぐっと引き寄せることになる。
  イヤーいい試合である。両チームとも譲らず後半も0対0で延長戦に突入することになった。緊迫した展開が続いているが、観ていても不思議とドキドキしない。なぜだろうか。点を取られるような気がしないのだ。なぜだか分からないが、そんな気がしている。
  延長戦に入ったらミスをした方が負けだろう。ワンチャンスをいかに決められるかだ。延長戦が始まる前に、控え選手、スタッフを交えて円陣を組んだ。日本らしい結束力を示すシーンだった。ここまで来たら絶対勝つんだという気持ちが強い方が勝つだろう。
  延長戦はあっという間だった。30分の延長でも両チーム譲らず120分終っても0対0のまま。痺れてきた。いよいよPKである。ドキドキしてきた。川島頑張れ。
  1人目、パラグアイ。決めた。2人目、遠藤。余裕。ガッツポーズ。3人目、川島もうちょっと、惜しい。4人目、長谷部。余裕。ここまで両チームとも決めている。5人目、落ち着いて決められる。6人目、駒野。外した。あ~。7人目、決められた。8人目、本田。余裕。このピンチでゆっくり蹴った。運命の9人目。パラグアイが決めれば、、、。
  よくやった。日本のワールドカップが終った。泣き崩れる駒野を、松井が泣きながら肩を抱いた。顔を上げろ、駒野。選手たちが次々に駒野に駆け寄る。本当にいいチームになった。お疲れ様。いい試合を見せてもらった。

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春川正明

はるかわ まさあき
1961年5月5日生まれ
讀賣テレビ放送
報道局解説副委員長
ロサンゼルス特派員、
チーフプロデューサー、
報道部長を経て07年より現職。
関西学院大学非常勤講師
大阪市出身