先の衆院選の際に民主党が配ったマニフェスト(政権公約)の無駄遣いの項目の最初に「川辺川ダム、八ツ場(やんば)ダムは中止。時代に合わない国の大型直轄事業は全面的に見直す。」と書かれている。八ツ場ダムの建設中止は、"コンクリートから人へ"を掲げる民主党政権の象徴的な政策なのだ。
前原国土交通相は、就任後すぐにメディアの質問に答える形で八ツ場ダムの建設中止を表明した。常識的に考えると、現場に視察に行った上で反対派、賛成派双方の意見を聞き、関連する自治体のトップからも話を聞いて決断するのではと思っていたが、何事も直線的で相談せずに決める前原大臣らしいやり方で中止を明言した。
これに対し、ダム建設のために既に移住を余儀なくされた地元からは反発の声が上がり前原大臣が地元に視察に行った際にも話し合いに応じなかった。また、東京や千葉など関連する1都5県の知事が現地を視察し、建設中止に反対する共同声明を出した。それによると、治水、利水の面でダムは必要であり、中止の理由と代替案を早急に説明するよう求めている。
50年以上前に計画が立ち上がった八ツ場ダムは、既に総事業費4600億円のうち3200億円が使われている。そのうち1都5県の周辺自治体が約2000億円を負担しており、関係自治体は、今から中止しても建設を続けるより費用がかかると言っている。
国の方針によって振り回される地元住民の方々の心情は理解できるが、マニフェストで建設中止を掲げて選挙に勝った民主党政権になったのだから中止は止むを得ないのではないかと思う。前原大臣ももう少し丁寧なやり方が出来たのではないかとも思うが、事前に根回ししたこところで結論は変わらない。スパッと決断するやり方は、前原大臣しか出来なかっただろう。先日直接お話する機会があった民主党政権のある現職閣僚も、「結論は正しいと思うがもう少しやり方があったのでは。前原さんらしいが」と語っていた。
建設中止は揺るがないだろうから、自治体にはお金を返却し、住民には生活支援をすると共に、なぜ中止するのかという科学的な根拠を丁寧に説明する必要があると思う。
今回の、前原大臣のやり方じゃないと、うやむやになるのではないかと思います。確かに、乱暴なやり方では有りますが、国民や他の自治体に対するインパクトは、確実に有ると思います。
このまま、建設した方が安いという根拠は何ですか?
その資料自身は、確実な数字なのですか?
50年以上かかるものってそもそも必要なの?