09年5月9日(土)「#678 国内感染」

国内で新型インフルエンザの感染が初めて確認されるのは大阪だと思っていたが成田空港だった。しかし感染が確認されたのは大阪の府立高校の生徒2人と教師1人のあわせて3人だったので、その意味ではやはり大阪だったのかも知れない。時間の問題で国内でも感染が確認されるだろうなと思っていたが、アメリカからの飛行機の機内検疫で見つかったのだから、政府の水際作戦が功を奏したと言えるだろう。しかしながら、感染が見つかった3人のうち1人の生徒は飛行機を降りてから体調不良を訴えたので、その1人の半径2m以内に座っていた、本来ならホテルに10日間停留(留め置き)されて体調を監視されるべき乗客11人が停留されずに国内に入ってしまった。感染している人と濃厚に接触した人が留め置かれずに通常の生活に入ってしまったので、11人から発症者が新たに出てそこから2次感染が起きる可能性もある。厚生労働省は11人と連絡をとろうとしているようだが、見つかれば停留措置が必要ではないか。また濃厚接触者以外でも、3人と同じ飛行機で帰国した人の中からも、今後感染が明らかになる人が出てくる可能性もある。厚生労働省はこの飛行機の乗客の今後の体調チェックにも力を入れるが、自分が感染していると自覚する前に不特定多数の人と接触する機会も多いだろう。今回の飛行機の乗客に限らず、検疫体制をすり抜けて感染者が既に国内に入っている可能性は高い。今回は水際で止めた形だが、今後は国内から感染者が出ることを前提に対策をとるべきである。政府や自治体は正確な情報を迅速に国民に伝えることが求められる。国民は国内から感染者が出ても大騒ぎせずに冷静に行動し、マスクや手洗い、うがいなど通常の季節性インフルエンザ対策をとることが必要だ。時間の問題で国内からも感染者が見つかるだろう。

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春川正明

はるかわ まさあき
1961年5月5日生まれ
讀賣テレビ放送
報道局解説副委員長
ロサンゼルス特派員、
チーフプロデューサー、
報道部長を経て07年より現職。
関西学院大学非常勤講師
大阪市出身